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JR西日本の株主優待券がオンラインでも利用可能に! 料金券は片道4列車までに制限、“乗りまくる”利用者には悲報か(1/2 ページ)

これなら東京駅でも発券できるようになる……?

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 西日本旅客鉄道(JR西日本)は2023年7月1日より、株主優待の鉄道割引券を現行のみどりの窓口に加えて、ネット予約サービス「e5489」や「みどりの券売機」でも利用可能にすると発表しました。

2023年7月以降の株主優待券
2023年7月以降に利用できるJR西日本の「株主優待割引券」(株主優待券)(画像:JR西日本のニュースリリースより、以下同)

 JR西日本では、3月の権利確定日に100株以上を保有する株主に株主優待割引券を進呈しています。優待券1枚につき、片道の運賃と料金が50%割引になります。

現行の株主優待券
現行の株主優待券は窓口でしか使用できない(筆者撮影)

 従来はみどりの窓口のみで利用できましたが、2023年6月下旬に発送する割引券(7月1日から有効)から、e5489やみどりの券売機でも利用可能になります。

 e5489では優待券の券面に記載された株主優待券番号とパスワードを入力して利用でき、みどりの券売機では株主優待券番号とパスワードの他、券面のQRコードを読み取らせることでも利用できます。

 最近は窓口の営業時間の縮小や営業終了などが目立ち、利用しづらくなっている現状があったため、窓口以外でも優待券を利用できるようになるのはありがたい改善点です。JR東日本でも2020年度から優待券を「えきねっと」や指定席券売機で利用できるように変更しています。

特急券などは片道4列車までに

現在の優待券では制限なし
現行の優待券では、片道乗車券の区間内であれば“無限”に料金券を優待料金で発券できた(筆者撮影)

 今回の利用方法の変更にあわせて、利用条件も一部変更されています。割引率は5割(半額)のままですが、1枚の優待券で購入できる料金券(特急券、指定席券)が片道乗車券の区間内の4列車までに制限されます(みどりの券売機では3列車まで)。

 現行のJR西日本の株主優待券では、片道乗車券の区間内であれば何列車でも料金券に割り引きを適用できます。そのため、「新幹線で1駅ずつ途中下車していく」ような利用方法でも、特急料金などを全て半額で利用することも可能でした。

気軽に博多南まで発券できた
博多南線は優待券を利用すると半額(50円)で特急券を発券できていた。なお博多南線の特急料金は2023年4月から130円に値上げとなる(筆者撮影)

 また、特定特急券として100円で購入できる博多南線の特急券も優待券を利用すれば50円となるため気軽に発券できていました。今後は列車数に制限が設けられるため、このような利用はやりづらくなると考えられます。

 たくさんの列車を利用する予定があれば、利用する区間をあらかじめ考えておく必要がありそうです。

 個人的には、列車数無制限の割引がなくなってしまうのは残念な変更だと思います。とはいえ、基本的な移動であれば、片道で4列車を超えて特急などを利用する人はそこまで多くはないはず。みどりの窓口以外でも優待券を利用できるようになるため、優待券そのものの利便性は間違いなく向上します。

 ちなみに同じJRグループで上場しているJR東日本、JR東海、JR九州でも株主優待券を発行していますが、JR東日本は4割引きで料金券は1列車まで、JR東海は1割引き(2枚利用で最大2割引き)で料金券は1列車まで、JR九州は5割引きで料金券の上限なしというように、各社で割引率や料金券の割引条件が異なっています。

 金券ショップなどでも比較的入手しやすい優待券を旅行などで利用しようと考えている人は、各社の条件などをよく確認してから利用しましょう。

 ネット上でも、料金券の割引上限が設けられることを残念がる人もいる一方、e5489などで利用できるようになる利便性向上を喜ぶ声も多く見られました。

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