高知ではミレービスケットの袋が有効な“振り込め詐欺対策”!? 被害額約3割減、県警との取り組みをメーカーに聞いた(1/2 ページ)
よく見ると「ミやぶレービスケット」。
高知県ではミレービスケットの袋が、振り込め詐欺対策の告知メディアとして有効に機能している――。お菓子の袋で注意喚起を行う高知県警の取り組みが、Twitterで注目を集めています。編集部は販売を手がける野村煎豆加工店に詳細を聞きました。
さりげない「ミ(やぶ)レー」のデザインで、「振り込め詐欺を見破れ」の意が込められたパッケージは、高知県で2015年から販売されているバリエーション。袋には「『現金送れ』は詐欺」「電話で『もうかる話』は詐欺」などと注意を呼びかけるキャラクターのほか、相談先として警察総合相談電話の番号(#9110)が記載されています。
考案したのは、高知県警生活安全部の女性警察官。多発していた振り込め詐欺の被害を少なくしたい、お年寄りに詐欺の手口を知ってもらいたいとの思いに共感し、野村煎豆加工店は県警とのコラボ商品として販売を決定しました。
発売当時は売れ行き好調。年金の受取日に銀行がお年寄りに配布したり、防犯活動イベントのノベルティとして利用されたりと、さまざまな場面で活用されたといいます。
その効果は少なからずあったようで、高知県では2015年度の振り込め詐欺被害額が前年度より約3割減少しています。野村煎豆加工店でも防犯活動に貢献するべく、売上の1%を高知県防犯協会へ寄付しているとのことです。
「現在は発売当時ほどの売上はありませんが、高知県内では多くのかたがたに定番商品として受け入れていただいていると思っています」と担当者。パッケージに「高知県警」と書かれていることもあって、県外ではあまり引き合いがないものの、問い合わせがあれば他県でも販売できるそうです。
ちなみに、社内での通称も「ミやぶレー」。2021年には高知県警コラボ第2弾として、子どもの見守りや防犯意識を高める「ミまもレービスケット」も発売されています。
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