米俳優のアンジェリーナ・ジョリーが、NYで活躍する仏アーティスト、プリュンヌ・ヌーリーが実施するアートプロジェクトをInstagramでシェア。これは2022年9月にイランで22歳の女性マフサ・アミニが「ヒジャブの巻き方が不適切」として風紀警察に逮捕され死亡した事件に端を発した同国での自由を求める動きをサポートするものです。
アンジェリーナは送られたたくさんの髪の束や、プロジェクトに賛同する人々が髪を切る様子が映された動画を投稿し、「私の友人プリュンヌ・ヌーリーは平等と権利のためイランで戦う勇敢な女性との連帯を示す美しいアート企画を実施し、彼らの勇気をたたえています。私の家族も参加しているものです。下記の住所へ2月25日までに髪の束を送ることで、このプロジェクトへは誰でも参加できます」とコメントを添えています。
記載された住所は仏パリ8区、「MBE #235 13 rue de la Boetie 75008 Paris, France」となっており、こちらへ切った髪を束を送ると、3月8日開催予定の展覧会でアートの一部に加えられるとのことです。
女性が髪を見せることが許されないイランで、ヒジャブの巻き方が原因で女性が命を落としたこと、同様に同国では人前で女性が髪を切ることも許されないという理由から、10月にはジュリエット・ビノシュやマリオン・コティヤールらフランスの女優たちが髪をひと束切り落とす動画をシェアし、イラン人女性への連帯を示しました。また、その流れに追随し、スペインでもペネロペ・クロスら女優たちが髪を切る動画を作成しています。
プロジェクトを実行するプリュンヌは、髪を切ることの意味について「ペルシャでは象徴的な次元で髪は生命と結びついています。女性は喪に服すためにも髪を切ります。こんにち、女性も男性も群衆の前に立ち、反逆の行動として髪をきっています」と述べプロジェクトへの参加を促しています。
アンジェリーナが拡散したこのプロジェクトに対し、「あなたがイラン人女性のためにしてくれること、すてきだと思います」「私たちをサポートしてくれてありがとう。ずっと忘れません」など、連携に対する感謝が多数寄せられました。
一方、「私たちは髪が問題で抗議しているのではない。自由と市民権のために抗議しているのです」「私はヒジャブをかぶっている自分の選択に誇りを持っている」など、髪を切ることがイラン人女性の自由のためにどのように貢献するのか疑問を持つ声や、ヒジャブをかぶる選択や意味について無理解であるという声も寄せられています。
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