街でおなじみの信号機。実は法律によって「青・黄・赤」というように並び順が決まっているのですが……一体なぜ?
道路交通法施行令第3条には、「灯火を横に配列する場合は右から赤色、黄色及び青色の順」と書かれています。ここで、少し考えてみましょう。信号の3色のうち、ドライバーが見逃したときに最も事故につながりやすいのはどれでしょうか。
青は進んでもよい、黄は基本的に進んではいけないものの安全に止まれない場合は例外、赤は……そう、「進むな」という指示が見えないときが一番危険なのです。ということは、赤はドライバーから一番見えやすい位置に置かれなければなりません。
そうした理由から、赤は「道路の中央側」、つまり一般にドライバーから最も見やすい位置に置かれることとなっています。そして、その横に黄色、一番外側の“伸びすぎた街路樹などがかぶってしまうかもしれない場所”には青が配される、というわけです。
ちなみに、さまざまな色のなかでも赤・黄・青(緑)が使われるのは、光の波長の都合で人間に見えやすいため。また、日本で緑色の信号を青信号と呼ぶのは、日本語ではもともと青が表す範囲が広く、「青菜」のように緑色のものを青と呼ぶことがあったからだといわれています。
道端の設備1つにも、先人の試行錯誤の跡が見えますね。
参考文献
JAF公式サイト「[Q]なぜ信号機は赤黄緑の3色が使われているの?」
筆者:近藤仁美(こんどう・ひとみ)
クイズ作家。国際クイズ連盟日本支部長。日本テレビ系「高校生クイズ」「クイズ!あなたは小学5年生より賢いの?」など、各種媒体に問題を提供する。クイズの世界大会「World Quizzing Championships」では、日本人初・唯一の問題作成者を務める。
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そういうことだったんだ……。