長野県の博物館・浅間縄文ミュージアムにいる模型、“会いに行ける縄文人”が、X(Twitter)で紹介され注目を集めています。その名も「ゆきえ」!
投稿したのは、縄文時代をテーマにしたフリーペーパー『縄文ZINE』の公式アカウント(@jomonzine)。浅間縄文ミュージアムに展示されている縄文人の模型、「ゆきえ」を「超リアル」と紹介しました。
片膝をつき、優しくほほえみながら手に持った料理の入った器を差し出す「ゆきえ」。肌や髪の質感、表情がとてもリアルで、今にも動いたり話したりしそうなほどです。
「ゆきえ」に「やばいな、『おかーさーん』って呼びかけたくなる顔」「人形なのに生き生きしているように見えます」「今でもどこかにいそう。友達になりたい」「普通にリアル人かと思った!」など親しみを感じる声が集まり、実際に会ったという人は「オーラがすごかったです」とリプライを寄せていました。
“会いに行ける縄文人”「ゆきえ」について、同博物館を運営する御代田町教育委員会の博物館係に話を聞きました。
―― 「ゆきえ」はいつから展示しているのですか。
博物館係:2020年春からです。
―― 縄文人のどのような特徴が反映されているのですか。
博物館係:「ゆきえ」さんは出土した縄文人骨や土偶、装飾品や、近年のDNA情報分析を参考にしています。顔は立体的で、鼻が高く二重まぶたです。また、歯が小さくかみ合わせが現代人のようにズレずに、ぴったりと合わさるのも縄文人の特徴でそれらを参考にしています。
―― 「ゆきえ」の名前の由来を教えてください。
博物館係:私がミュージアムに学芸員として来る前の製作なので聞いた話になりますが、縄文女性像を製作する際に、「ゆきえ」という名前の某俳優さんが理想だという話になり、いつしか「ゆきえ」さんという名前になったようです。実際、完成した縄文人女性が某俳優さんに似ているかどうかは皆さまのご判断にお任せします。
―― SNSで反響を呼んでいることについてコメントをお願いします。
博物館係:「ゆきえ」さんがミュージアムのメンバーになった当時は、コロナ禍の真っ只中でした。当時は彼女も寂しい思いをしていましたが、今は多くの皆さまにご覧いただいてもらい喜んでいると思います。SNSで反響をいただいた事は大変うれしく思います。
ミュージアムには、国重要文化財の「焼町土器」など多くの魅力あふれる展示物がございますので、彼女と一緒にそれらもご見学いただきまして浅間山麓の縄文文化を知っていただけたらと思います。
なお、制作に携わった八ヶ岳旧石器研究グループのnoteで、「ゆきえ」の誕生秘話が公開されています。
画像提供:「縄文ZINE」(@jomonzine)さん
取材協力:御代田町教育委員会
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