宝塚、劇団員死亡に関する調査報告書公開 いじめは「認定できない」、過密なスケジュールなど負荷認める(1/2 ページ)
調査報告書では月間の時間外労働は118時間を超えていたとされています。
宝塚歌劇団は11月14日、劇団員が9月に亡くなったことについて、外部弁護士による調査報告書を公開し、今後の対応について発表しました。
亡くなった劇団員は自殺とみられ、遺族の代理人弁護士は10日に、死亡は長時間の業務と上級生からのハラスメントが原因だったとして、劇団に謝罪と賠償を求める会見を開いています。
調査報告書は劇団員や劇団役職員、遺族などへの聞き取り調査や、劇団・遺族から提供の資料に基づいて作成されたもの。週刊誌で報道された上級生からのいじめについては、劇団員への聞き取りではいじめられていたとする供述はなかったなどのことから、「いじめていたとは認定できない」としています。
一方で、過密なスケジュールや、亡くなった劇団員が下級生をまとめる立場にあったことから心理的負荷は小さくなかったとしています。劇団での活動時間を労働時間とした場合に、月間の時間外労働は118時間を超えていたといいます。
今後の対応
劇団は調査報告書を受けて、「当時、故人に対する適切なサポートや心情への寄り添い等ができていなかったことについて、当団として管理責任を感じるとともに、誠に申し訳なく、ご遺族には心からお詫び申し上げます」とコメント。
対応策として、年間9興行から8興行に変更するなど過密な公演スケジュールを解消することや、業務分担の見直しや、上級生から下級生への指導方法の改善、外部通報窓口の設置などを挙げています。
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