手間ひまをかけた料理というものは、とてもおいしい。素材ひとつひとつに丁寧に下味をつけたり、味のバランスや口当たりを考えて素材の切り方を変えていたり、シンプルに見える料理でも実はさまざまな工夫が凝らされていることがある。
丸亀製麺では12月5日から、“ひと手間かけた冬のうまい!”シリーズ第1弾『鴨ねぎうどん』の販売が始まる。寒い冬にこそ食べたい一杯だ。
この『鴨ねぎうどん』、実は調理工程でいろいろな“ひと手間”が加えられている。冬の味覚である『鴨ねぎうどん』を最大限おいしく味わうために、注文してすぐに出てくるあの丸亀製麺のキッチンで作ったとは思えないほどの手間ひまをかけて提供しているというのだ。
冬限定、“ひと手間かけた冬のうまい!”シリーズ
丸亀製麺はここ数年、冬になると毎年『鴨ねぎうどん』を販売している。鴨肉の濃厚な脂と、焼き目をつけた旨味たっぷりの白ねぎが、食べた人の心と胃袋をつかんで離さない。丸亀製麺の人気メニューランキングでも上位に入る一杯だ。
私も、丸亀製麺の『鴨ねぎうどん』が大好きだ。丸亀製麺に行って『鴨ねぎうどん』の提供が始まっているのを見ると冬の到来を感じる。今年の『鴨ねぎうどん』の鴨肉は合鴨肉のロースだそうだ。今年も冬が、ようやくやってくるのだ。
そんな冬の定番、毎年食べたくなる『鴨ねぎうどん』のおいしさの秘密とは何なのだろうか? その裏側について考えたことはこれまでなかった。そして実はそこに驚くほどのこだわりが詰まっていたのだ。
今回は、丸亀製麺のテストキッチンで『鴨ねぎうどん』を調理する様子を見せていただく。
丸亀製麺の店舗でもカウンター越しに調理する様子をチラッと見ることはできるけれど、ここまで近くでじっくりと調理の様子を見られる機会はなかなかない。注文カウンターで注文してからレジで受け取るまでの数分で、どんな「ひと手間」がかけられているのかを目撃する。
具材の仕込み&だし作りから各店舗で行う
丸亀製麺のうどんは「できたて」へのこだわりがすごい。そもそも季節やメニューに関係なく、丸亀製麺はすべてのお店で毎日、国産小麦100%と塩、水のみを使い、それぞれの店舗でうどんを打っている。そんな打ち立ての麺を、その場で切って、茹でたてを提供している。『鴨ねぎうどん』の麺ももちろん同じだ。
さらに『鴨ねぎうどん』は、具材の調理工程でもこだわりがすごい。具材をおいしくするための仕込みから各店舗で丁寧に行っているのだ。企業秘密の部分もあるとのことだが、今回はその工程の一部を特別に見せてもらった。
きめ細かい合鴨肉のロースに、特製の割り下の下味をつける。こうすることで、火を通してもしっとりとやわらかい口当たりになる。切り方は薄切り、スライスした鴨ロースを熱々の特製だしに入れると鴨肉の脂がじわりと溶けだすことまで計算された厚みである。
さらにこの白ねぎが、ずるい。鶏油とサラダ油、少量の塩で焼く……というのは、ねぎの持つおいしさをもっとも引き出す調理方法ではないだろうか。特別にこの白ねぎだけを先に食べさせてもらったのだが、やはり絶品だった。 香ばしい匂いが食欲をそそり、口に入れて噛めばとろりと甘い。正直これだけで料理として成立している。
『鴨ねぎうどん』だから鴨肉にすぐ目が行くけれど、白ねぎもおいしい。同じくらい主役。もし『鴨ねぎうどん』が一本の映画だったら、エンドロールの一番手に「鴨」と「白ねぎ」のどちらを持ってくるかで喧嘩が起こるかもしれない。それほどに白ねぎもおいしいので注目してほしい。
この特製だしは、かえし(醤油とほか複数の調味料を合わせて煮かえした調味醤油)と白だしを混ぜて作られる。白だしも、北海道産真昆布をベースに複数の削り節を入れてひかれた丸亀製麺オリジナルのだしである。鴨肉を入れて火を通した際に脂が溶け出す、こちらもそれを計算に入れたバランスの味わいになっている。
さらに驚きなのは、特製だしの元となる白だしを引くところから各店舗で行っているということだ。味を支える土台から、おいしい一杯に仕上げるための「ひと手間」を積み重ねている。
注文が入ってから、だしを温めて鴨肉に火を通す
注文を受けたら、小鍋で温めただしの中に白ねぎを入れる。沸騰前に白ねぎを入れることで、白ねぎの旨みが特製だしにより溶け出しやすくなる。
ここで鴨肉の登場だ。しっとりとやわらかい鴨肉に仕上げるには、注文を受けてから火を入れるという提供タイミングはもちろん、火が入ったら固くなる前に止めるという絶妙な加熱技術も大事である。その技術まで、丸亀製麺の各店舗でしっかり共有されているというからすごい。
これでめでたく『鴨ねぎうどん』の完成である。
どれも『鴨ねぎうどん』のおいしさを最大限引き出すために大事な工程だが、わざわざ各店舗で、これらの仕込みから調理まで行っていると考えるととても大変だ。
全国どこでも気軽に食べられる丸亀製麺で、立ったまま注文して数分待っているだけでうどんが出てくるあの丸亀製麺で、こんなこだわりの調理をしているのだ。手間ひまがすごすぎる。
お持ち帰りナシ お店でだけ味わえる、完璧な一杯
ちなみに「手間ひまがすごすぎる」と書いたけれど、注文から提供までの時間が特別長くかかるといったことはない。他のうどんと同じく数分程度、サイドメニューを足すか少し迷っている程度の時間でできあがってしまう。だからこれまで気にならなかったが、本当はキッチンの中でこんなに丁寧な仕込みが行われているのだ。
上記のGIFは、視界に『鴨ねぎうどん』が入ってくる喜びを感じてほしくて作ってみた。丸亀製麺の「ひと手間」の結晶が味わえる一品なのだ。
食べてみるとやっぱりおいしい。もうちょっとこうだったら……みたいなポイントが全くない。完璧だ。完璧で究極の『鴨ねぎうどん』なのだ。
白ねぎの甘み、合鴨肉のやわらかさ、うどんのコシなど、全てが私をとりこにする。だしの最後の一滴までおいしい。素材のうまみが溶けだしているのだ。柚子の香りもアクセントになってたまらない。
おいしさの秘密はなんだろう。白ねぎを焼いた時の鶏油のおかげかもしれないし、合鴨肉に混ぜた特製の割下のおかげかもしれないし、絶妙な火入れのおかげかもしれない。店舗でひかれるだしのおかげかもしれないし、打ち立て茹でたてのうどんのおかげかもしれない。
結局はそれら全てなのだ。「ひと手間」の積み重ねが最高の一杯を作っている。うどんのプロが考案した、こだわりと工夫が詰まった完璧な一杯を、丸亀製麺で手軽に食べられてしまうのだ。
なお、この『鴨ねぎうどん』はお持ち帰りができない。このうどんと鴨肉・白ねぎ・特製だしの完璧なハーモニーは、店頭でできたての状態でしか味わうことができないのだ。だから絶対に近くの丸亀製麺に行って食べてみてほしい。
『肉がさね玉子あんかけうどん』もあるよ
私が『鴨ねぎうどん』を好きすぎるあまり、上記のようなボリュームで紹介してしまったが、同日には同じく“ひと手間かけた冬のうまい!”シリーズ第1弾として『肉がさね玉子あんかけうどん』の販売も始まる。これも正直おいしい。「肉がさね」という名前の通り、肉の良さを全面に感じることができる。
甘辛く炊かれた牛肉の横に、鶏と豚の合わせそぼろもトッピングされるという贅沢な一杯だ。全体をつつむ玉子あんはトロトロあつあつで、合わせそぼろもしょうがの効いた味付けなので、寒い冬には最高と言える。体が芯から温まるのだ。私の口から言えることは「間違いなくおいしい」ということに尽きる。なお、『肉がさね玉子あんかけうどん』はお持ち帰りも可能である。
丸亀製麺の「ひと手間」は本気度がすごい
今回は特別に『鴨ねぎうどん』の調理工程を見学した。全国いろいろな場所にあって、どのお店でも注文したらすぐに食べられる丸亀製麺のキッチンで、こんなに「ひと手間」を積み重ねたメニューを作っているというのが驚きだった。
そして食べたからわかるのだ、これめちゃくちゃおいしいと。具材ひとつひとつのおいしさが最大限に引き出されていて、合鴨肉のやわらかさと白ねぎの甘みがクセになる。すべての「ひと手間」はこのおいしさのためにあったのだ。
問題は、“ひと手間かけた冬のうまい!”シリーズ第1弾の商品であること、つまり期間限定の商品であるということだ。第2弾以降の「ひと手間」シリーズも楽しみだけれど、2024年1月ごろまでの期間限定でしかこの『鴨ねぎうどん』が食べられないというのは惜しい。何回も食べたいから期間内に何回も通わなければならない。うれしい悩みである。
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