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「狂気」「やりすぎ」と反響 フライパンの3Dモデルで埋め尽くされた冷凍餃子の特設サイト、その仕掛け人に聞く(2/4 ページ)

「狂気のサイト」とも言われた味の素冷凍食品の「冷凍餃子フライパンチャレンジ」はいかにして生まれたのか。

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「狂気」は褒め言葉

 こうしてできた特設サイトには驚嘆の声が寄せられ、SNSでは「狂気」と表されることも。その反響に高宮さんは「プロジェクトチーム一同、狂気は褒め言葉だと捉えています。味の素冷凍食品をはじめ、日本のメーカーはより良い商品づくりのために、ものすごく情熱を持って取り組んでいます。一般の生活者から見るとその情熱は『狂気』にも見えることもあると思います」と語ります。

 最初の餃子の張り付きの投稿に「そのフライパンを研究のために譲ってほしい」と声をかけたことも、味の素冷凍食品にとっては「ごくごく当たり前のアクション」だったものの、SNSやメディアで驚きを呼び話題になった、と高宮さん。「プロジェクトサイトにおいても、クリエイティビティを通じて、その情熱を垣間見ることができたからこそ、狂気のサイトという感想につながっていると捉えており、これ以上ない褒め言葉とうれしく受け止めております」

 その味の素冷凍食品の情熱、探究心の象徴的なエピソードとして、プロジェクトチームは2012年に味の素が冷凍餃子を「油なし」だけでなく、「水なし」でも焼けるように改良したことを挙げています(「油なし」の改良は1997年)。購入者の調理の様子を研究し、水の量や入れ方が人それぞれ異なることが分かったことから、「水なし」で焼けるようにすることで、誰でも簡単にきれいに焼けることに近づけたそうです。

 「そのスタイルは今や冷凍餃子のスタンダードになりつつありますが、50年以上にわたり、新たな挑戦を続け、冷凍食品業界をリードする商品をつくっています。味の素冷凍食品の探究心こそが全てのエンジンであり、フライパンチャレンジも彼らの探究心に引っ張られる形で広がっているのだと思います」(高宮さん)

3Dモデル、今後どう活用?

 現在研究開発チームでは、送られてきたフライパン実物を検証する取り組みを行っているとのこと。現状は使い込んだフライパンの張り付きの原因を探求することに研究開発チームのリソースを割いており、全てのフライパンの3Dモデル化が完了する目処がまだ立っていない状況といいます。「まずはサイトでみなさまに楽しんでいただければというのが、プロジェクトチームの想いです」と高宮さん。

 実際に送られたフライパンで焼く実験も行っており、焦げ付き欄の「null」についても今後更新していく予定。500個以上のフライパンで実際に焼く実験を進める中で、フライパン表面の状態と実際に焼いた餃子の張り付きは、必ずしも相関しないことが分かってきたそうです。このためサイト上で「焦げ付き」としている表現内容は検討して変更する可能性があるとしています。

 フライパンチャレンジのサイトでは、送られてきたフライパンを検証する様子がnoteの記事で更新されています。顕微鏡でフライパンを見てみたり、実際に餃子を焼いてみたりする過程が順次公開されており、検証の結果が楽しみになります。

 最後に、制作チームを代表して高宮さんにプロジェクトの今後の見どころを聞きました。

 「10月のプロジェクトサイトの公開および新聞広告の掲出はある種のスタートであると捉えております。味の素による『永久改良』の取り組みの1つとなりますので、ゴールはない、のかもしれません」


プロジェクト始動時に掲出した新聞広告

 「プロジェクトnoteで随時『研究進捗』をお知らせして参りますし、あらためてプロジェクトの進捗を味の素冷凍食品よりご報告させていただくこともあると思います」

 「とはいえ、なんと言っても見どころは『ギョーザ』の焼き上がりだと思っています。サイトをご覧いただいたあなたのフライパンでも、永久改良されている味の素冷凍食品の『ギョーザ』を焼いていただき、パリッパリの羽根をぜひチェックしてみてください!」

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