子猫の時に拾われ、気が付けば30年以上生き人の言葉もしゃべれるようになっていた化け猫あんずを主人公にした、いましろたかしさんの漫画『化け猫あんずちゃん』が日仏合作で長編アニメ映画化。2024年7月の公開が明かされるとともに、俳優の森山未來さんがロトスコープにより37歳の化け猫と化すことが分かりました。
映画「化け猫あんずちゃん」は、実写で撮影した映像からトレースし、アニメーションにする「ロトスコープ」という手法を採用。対象の動きをCGモデルに反映させるモーションキャプチャとは異なり、撮影した対象の動きを手作業でアニメに描き写すのが特徴で、2015年公開の岩井俊二監督作品「花とアリス殺人事件」に23歳にしてロトスコープディレクターに抜てきされた久野遥子さんが豊富な知見を持つ手法です。
同作で、久野監督とW監督を務める山下敦弘監督は、「リンダリンダリンダ」「天然コケッコー」「カラオケ行こ!」など実写映画で活躍。実写とアニメそれぞれの第一線で活躍する2人がタッグを組み、山下監督を中心に実写で撮影し、その映像を基に久野監督が中心となりアニメーションを作り上げる体制となっています。
アニメーション制作は、「クレヨンしんちゃん」や「ドラえもん」で知られるシンエイ動画と、2023年カンヌ国際映画祭で短編パルムドールを受賞した「24(原題)」でも知られるフランスのMIYUプロダクションの共同制作。シンエイ動画がキャラクターの動きを描き、MIYUプロダクションが背景美術と色彩を担当します。
主役である「あんずちゃん」の声と動きは、「ボクたちはみんな大人になれなかった」「シン・仮面ライダー」などに出演した森山未來さん。あんずちゃんと出会い変わっていく少女・かりん役には、山下監督の「1秒先の彼」にも出演した五藤希愛(のあ)さんが起用されました。
長編アニメ映画「化け猫あんずちゃん」ストーリー
雷の鳴る豪雨の中。お寺の和尚さんは段ボールの中で鳴いている子猫をみつける。その子猫は「あんず」と名付けられ、それは大切に育てられた。
だが、おかしなことに10年・20年経っても、死ななかった。30年たった頃、どうした加減なのかいつしか人間の言葉を話し、人間のように暮らす「化け猫」になっていた。
移動手段は原付。お仕事は按摩のアルバイト。現在37歳。そんなあんずちゃんの元へ、親子ゲンカの末ずっと行方知れずだった和尚さんの息子が11歳の娘「かりん」を連れて帰ってくる。しかしまた和尚とケンカし、彼女を置いて去ってしまう。
大人の前ではいつもとっても“いい子”のかりんちゃん。お世話を頼まれたあんずちゃんはしぶしぶ面倒をみるのだが、どうも一筋縄ではいかない気配が……。
(C)いましろたかし・講談社/化け猫あんずちゃん製作委員会
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本記事は制作段階でChatGPT等の生成系AIサービスを利用していますが、文責は編集部に帰属します。
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