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「ああいうアイドルになりたかった」 乃木坂46 1期生高山一実が見せた“ホンネ” デビュー小説が映画化のいまも続く“うれしさ”“寂しさ”を本人に聞いてみた【映画『トラペジウム』インタビュー】(2/2 ページ)

映画は5月10日公開です。

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「そういう人だよなあ、人気出る人って」

 同作のストーリーでは、自らの計画達成に向け突き進む過程で、困難に直面する主人公・ゆうの姿が描かれるほか、ストーリー終盤では成長した後のゆうも登場します。小説版の執筆当時、高山さん本人は国民的アイドルグループのメンバー。アイドルとして活動する中、主人公に託した思いとは何なのか? 気になって質問をぶつけてみると……。

高山一実さん

――ちなみに、高山さん本人のアイドル時代を振り返ると、グループのムードメーカー的な役割といいますか、エンターテイナー的なキャラクターだったのが印象的です。一方、映画終盤のあるシーンで、主人公のゆうは落ち着いて淡々と受け答えするといいますか……ある種の“王道アイドル”らしい姿を劇中のインタビュワーに見せています。ゆうの姿に込めた思いをお聞かせください。

高山 ゆうにはアイドルとして成功していてほしかったし、アイドルとして私がなりたかった理想像でもあります。そうなると、自分のキャラクターはゆうとは違うな、と思っています。

 ゆうはリーダーやキャプテンという立ち位置で、将来は人気もめちゃくちゃあるという想定なので、「そういう人はこういうキャラクターだよね」となり、この性格付けにしています。

 私のいたグループを振り返っても、人気のメンバーはやっぱりすごく努力していて。つらいこともあるだろうけれど、でもインタビューでは淡々とお話ししているので。「そういう人だよなあ、人気出る人って」と思ってゆうを描きました。

 でも、グループ在籍中に執筆していた当時も(卒業した)いまも共通して思うことは……ああいう(※ゆうのような)アイドルになりたかったなあ、と……(笑)。なれるものならなりたかった、という思いですね。

アイドルを卒業した日、そして今日まで続いている“寂しさ”

――映画と原作のどちらにもある描写ですが、アイドルになれることの素晴らしさについて、ゆうが「この先、どんなにお金のかかった誕生日の祝われ方をされようとも、エッジの利いた情熱的なプロポーズをされようとも、この感動を超えることはないのでは」とアイドルに懸ける気持ちを強く表現する部分があります。このゆうの価値観は、高山さんも共感する内容なのでしょうか。

高山 正直いうと、映画でその描写が使われているのを見て多少の気恥ずかしさはあり……「ゆうのそのせりふ、大丈夫?」というのはあります。とはいえ、ゆうの気持ちにめちゃくちゃ共感しますね。

 私は、卒業セレモニーを運良く東京ドームで開催していただいたんですけれど(※2021年11月開催「真夏の全国ツアー2021 FINAL!」)、「ステージからこの景色を見ちゃったら、もう何も感動しないな」って思っちゃったんですよね。ドレスもオーダーメイドでデザイナーさんに作ってもらっちゃって。例えば結婚式は子どものころからすごく憧れていて、そういうドレスとか見るのも好きだったんですけれど、こんなにすてきな経験をいただいちゃったらもう、この先はなんか感動できないな、みたいな。

 その時のうれしさがあったから、(卒業した)いまは悲しさが押し寄せてきています。いい経験をさせていただいたから……ちょっとやそっとのことだと感情が動かなくなっているなっていう寂しさはちょっとありますね。

高山一実さん

※ ※ ※

 「ああいうアイドルになりたかった」

 「乃木坂46」1期生でもそんなこと思うのか。確かに、過去のインタビューで昭和のアイドルへの憧れを吐露していたけれど。高山さんのひとことが頭から離れないまま、インタビュー原稿を準備していた4月某日。構成・編集担当の自宅テレビに映るのは、改編期恒例となるクイズバラエティー特番でMCを務める高山さんの姿。堂々としてかつ高山さんらしい人柄も感じさせるMCぶりに、“これも高山さん本人が途方もない努力を重ねた結果、なんだよな”と考えさせられます。

 理想とする姿になれても、なれなくても、正しい努力を重ねることで輝けるチャンスはある。そして、困難があったとしてもやっぱりアイドルは素晴らしい。

 アイドルになる過程や活動での厳しさも含め丁寧に描かれているからこそ、『トラペジウム』は高山さん流の“アイドル賛歌”なのだ、と思えるインタビューでした。あらためて、アイドルっていいもんですね。

(C)2024「トラペジウム」製作委員会

(C)2024「トラペジウム」製作委員会

写真=茂呂幸正 ヘアメイク=入江美雪希 スタイリスト=Toriyama悦代(One8tokyo)

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本記事は制作段階でChatGPT等の生成系AIサービスを利用していますが、文責は編集部に帰属します。

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