近年、動物の虐待や飼育放棄、悪質な業者による繁殖・販売、不適切な飼養が社会問題となっています。個人や団体、地域が行き場をなくした動物たちを守るため、日々保護活動に取り組む一方で、動物たちが命を失う悲劇は後を絶ちません。
一般社団法人ペットフード協会の全国犬猫飼育実態調査は、2023年の新規飼育者数が前年と比べ犬猫ともに減少、飼育意向率が犬は低下、猫は横ばいと発表。入手方法に関しては犬猫ともにペットショップなど、有償の購入率が増えているとしています。微力でも地道に保護という選択を伝え続けていくことが、動物たちの命を守ることにつながるかもしれません。
そこで、ねとらぼでは保護動物と暮らす読者にアンケートを実施。寄せられた数々のエピソードと写真を紹介するとともに、尊ぶべき命の輝きや、愛する家族との暮らしの喜びを伝えていきます。
第42回は保護子猫/飼い主・kokewo(@kokemomoume)さん
―― 子猫との出会いと、保護当時の状況を教えてください
kokewoさん:2021年10月の深夜2時ごろ、子猫の鳴き声が響き渡り、どこにいるのか探していたら、隣の家の物置にひもでつながれている小さな茶トラの女の子を発見。その後、お隣の家の方と話をして譲り受けました。夜はもう冷え込んでいる季節だったので、体調が急変しやすい子猫を早く保護しなければ、と必死な気持ちでした。
子猫は外に捨てられて間もないころに、隣の家の方が保護したようです。子体にノミは付いていましたが、汚れもなく健康状態もよかったです。保護当時、子猫はとにかく元気いっぱいでした。体調を崩す前に人の手で保護されてよかったです。隣の家の人が、外の物置につないでいたのも事情があってのことでした。
うちに来てからも元気いっぱいでしたが、先住猫がいる中、なかなかフリーにさせる時間がとれず、ケージの中で大声で鳴いていました。出すとご機嫌だったので、そのうち肩に乗せたまま家事をするようになりました。
―― 子猫の現在の様子を教えてください
kokewoさん:隣の家の方から譲り受けたときは、わが家の5匹目にするつもりでしたが、わが家の環境を考えて、子猫のためにも里親さまを探すことにしました。幸運なことに家族を待っているたくさんの猫たちがいる中、すぐに里親希望の方が現れました。現在は里親さまの家で年齢の近い先住猫の男の子と とても仲良く過ごしています。
―― 最後に、子猫に対する思いを聞かせてください
kokewoさん:とてもかわいくて手放すことは辛かったし、心が沈んでしまいましたが、子猫が里親さまの家で先住猫の子ととても仲良く過ごしているのを見て、里親さまに託したことは間違いではなかったと思っています。
今でも心の中に小さな茶トラの女の子がいます。そしていまだに、手放したことをちょっと悔やむ自分がいます。その度、幸せになった姿を思い出して、あれで良かったのだ、と思うようにしています。
2年たったあと、ようやく気持ちを整理して、漫画として記録に残しました。NAPBIZブログ「まいにちずむ」とInstagram(@kokemomoume)で猫漫画を発信しています。
画像提供:NAPBIZブログ「まいにちずむ」の記事「茶トラの小さな女の子」
(了)
エピソード募集中
ねとらぼでは、引き続き「保護動物のエピソード&お写真」を募集しています! 犬猫、小動物、爬虫類など、動物のジャンルは問いません。アンケート内容とお写真は部内で審査の上、記事で紹介する可能性があります。
愛する家族との出会いのエピソードや、クスッと笑ってしまうかわいいお写真など、お気軽に【こちら】までお寄せください。皆さまからのご応募、お待ちしています。
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