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つけ爪の接着剤でやけど!?  ティッシュや布で拭き取ると「大きな反応熱が発生」国民生活センターが注意喚起(1/3 ページ)

瞬間接着剤を繊維質のもので拭き取るとやけどの原因に。

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 独立行政法人「国民生活センター」が瞬間接着剤使用によるやけどに注意してほしいと公式サイトYouTubeを通して呼びかけています。ネイルグルーと呼ばれるつけ爪用接着剤にも使われており、手指にたれた際にティッシュペーパーで拭き取ったら火傷したという事例を紹介しています。

 瞬間接着剤にはシアノアクリレート系の成分が含まれており、これは硬化する際に発熱するという性質を持っています。以前から瞬間接着剤の使用時にティッシュペーパーで拭き取ったら火傷した、軍手をはめて使用していたところ瞬間接着剤が染み込んで火傷した、といった報告が同センターに寄せられており、大手接着剤メーカーである「セメダイン」も注意を呼びかけていました(関連記事)。

 同センターは、ネイルグルー使用時に手にたれた液体をティッシュペーパーで拭き取ったところ真皮まで到達するII度の火傷を負い、1カ月の通院を要したという事例を紹介。「シアノアクリレート系の物質は、空気中や接着面の水分と反応して重合し硬化する際に反応熱が発生します。特に、ティッシュペーパーや布などに染みこんで表面積が拡大すると、化学反応が急激に進み大きな反応熱が発生することがあり、その部分に触れるとやけどをするおそれがあります」と注意喚起しています。

つけ爪接着剤による火傷の注意喚起
ネイルグルーをつけ爪に付けている様子(画像はYouTubeから)

再現テストも

 ティッシュペーパーや衣類などに瞬間接着剤を染み込ませるという再現テストの動画も公開。実験では、組み合わせによっては瞬間接着剤を染み込ませた後、十数秒で温度が摂氏170度近くまで上昇。発熱のために煙が立ち上っていました。なお、衣類やティッシュなどに瞬間接着剤が付着すると、発熱と同時に硬化・接着されるためにはがすのが難しくなるとも伝えています。

つけ爪接着剤による火傷の注意喚起
発熱してティッシュからは煙が立ち上っています(画像はYouTubeから)

 同センターは消費者へのアドバイスとして、瞬間接着剤はティッシュペーパーや衣類などの繊維質のものに染み込むと短時間で発熱し、やけどする場合があるので注意してほしいとコメント。使用前には商品の表示や取扱説明書を呼んだ上でポリエチレン手袋を装着して扱ってほしいと呼びかけています。

 加えて、使用中に誤って瞬間接着剤が付着した場合の対処方法も公開。衣類に付着したら大量の水をかけること、手指などに接着してしまったら40度ほどのお湯でもむようにしてはがすこと、こぼしてしまったらポリエチレン手袋を装着して布などで手早く拭き取り、その後の取り扱いに注意することなどを教えています。

つけ爪接着剤による火傷の注意喚起
使用中に瞬間接着剤が付着した場合の対処方法(画像はYouTubeから)
つけ爪接着剤による火傷の注意喚起
国民生活センターの注意喚起や対処法まとめ(画像は国民生活センター公式サイトから)

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