「ロード・オブ・ザ・リング」3部作完結から21年、キャストの現在 ゴラムの活躍が止まらない＆続く“旅の仲間”の絆（1/3 ページ）

まだまだ新作展開中。

[小西菜穂，ねとらぼ]

　映画「ロード・オブ・ザ・リング」三部作の完結から21年。フロド役のイライジャ・ウッドをはじめ、主要キャストは現在もハリウッドで活躍しています。

かつての「ロード・オブ・ザ・リング」（画像はAmazon.co.jpから）

　シリーズは、イギリスの作家J.R.R.トールキンが書いた小説を原作に、ピーター・ジャクソン監督が2001年から2003年にかけて公開されました。中つ国（ミドルアース）と呼ばれる架空の世界で全能の力を持つ「一つの指輪」を巡り繰り広げられる冒険は商業的にも批評的にも大きな成功をおさめ、アカデミー賞を含む多くの賞を受賞。キャスト仲が良く、特にイライジャ・ウッドら“旅の仲間”を演じた4人はたびたび同窓会を開き、その様子をSNSで公開しファンを喜ばせています。

　また、2012年から2014年までは前日譚となる「ホビット」三部作が公開され、2022年からはPrime Videoでテレビシリーズ「力の指輪」が配信を開始。2024年12月には新作アニメ「The Lord of the Rings: The War of the Rohirrim（原題）」の公開が予定と、現在まで多彩なメディア展開が続いています。

イライジャ・ウッド（フロド・バギンズ役）

現在の旅の仲間たち（画像はドミニク・モナハン公式Instagramから）

　子役としてキャリアをスタートしたイライジャ・ウッドは「ロード・オブ・ザ・リング」でブレイク。43歳となった現在は俳優業のほか、プロデューサーとして活躍しています。ドラマ「ウィルフレッド」（2011-2014）に出演し、「ハッピー フィート」シリーズや「オーバー・ザ・ガーデンウォール」（2014）といったアニメ作品にも声優として出演。「この世に私の居場所なんてない」（2017）や、インディペンデント映画にも多く出演し、ホラー映画の製作にも数多く関わっています。

ヴィゴ・モーテンセン（アラゴルン役）

　モーテンセンは、その後「ヒストリー・オブ・バイオレンス」（2005）「イースタン・プロミス」（2007）「グリーンブック」（2018）といった評価の高い映画に出演しアカデミー賞にもノミネートされました。2020年には監督デビュー作「フォーリング」を発表し、引き続きアート系の作品にも積極的に参加しています。

イアン・マッケラン（ガンダルフ役）

　マッケランは「ホビット」三部作でもガンダルフ役を再演しました。「X-MEN」シリーズにも引き続き登場し、舞台にも積極的に出演。近年では「リア王」の舞台演技が高く評価されています。

オーランド・ブルーム（レゴラス役）

　演劇学校卒業からわずか2日後にレゴラス役をゲットし、早々にブレイクしたエピソードが有名なブルーム。現在まで順調なキャリアを築いていて「パイレーツ・オブ・カリビアン」シリーズや「ホビット」シリーズでも人気を博し、近年ではAmazonのドラマ「カーニバル・ロウ」にも主演しています。私生活では歌手ケイティ・ペリーと交際中で、プレミアやアワード受賞式、チャリティーに2人で参加する機会も増えています。

リヴ・タイラー（アルウェン役）

　タイラーはテレビシリーズ「LEFTOVERS/残された世界」（2014-2017）や「9-1-1: LONE STAR」（2020）に登場。2025年公開予定の「キャプテン・アメリカ:ブレイブ・ニュー・ワールド」では、「インクレディブル・ハルク」（2008）で演じたベティ・ロス役を再演します。

ショーン・アスティン（サム役）

　イライジャと同じく子役としてキャリアをスタートし、「グーニーズ」（1985）が代表作のアスティン。同作の影響も色濃いドラマシリーズ「ストレンジャー・シングス 未知の世界」（2017-2019）出演は大きな話題になりました。映画やドラマ作品に加え、声優としても活動していて「ティーンエイジ・ミュータント・ニンジャ・タートルズ」のラファエル役を務めました。

ドミニク・モナハン（メリー役）

　モナハンはドラマ「ロスト」（2004-2010）に出演し脚光を浴びました。最近では「スター・ウォーズ：スカイウォーカーの夜明け」（2019）に登場しています。

ビリー・ボイド（ピピン役）

　ボイドは映画や舞台に出演しながら、バンド「Beecake」で音楽活動もしています。また、「ホビット：決戦のゆくえ」ではエンドソング「The Last Goodbye」を歌い、ファンイベントにも積極的に参加しています。

アンディ・サーキス（ゴラム役）

　ピーター・ジャクソン作品の常連となったサーキスは、シリーズ以降最も成功した俳優の1人です。モーションキャプチャーの先駆者として同じジャクソン作品の「キング・コング」に加え、「猿の惑星」「スター・ウォーズ」といったシリーズ作品に出演したほか、「アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン」（2015）「ブラックパンサー」（2018）「THE BATMAN-ザ・バットマン-」（2022）とスーパーヒーロー作品にも出演を果たしました。

　また、映画監督としても活動し、「モーグリ：ジャングルの伝説」（2018）や「ヴェノム：レット・ゼア・ビー・カーネイジ」（2021）を監督。2026年には「Lord of the Rings: The Hunt for Gollum（原題）」ではゴラム役を再演しながら監督も務める予定です。

ジョン・リス＝デイヴィス（ギムリ役）

　リス＝デイヴィスはその後も映画やテレビで活躍。「インディ・ジョーンズと運命のダイヤル」（2023）では1981年の「レイダース/失われたアーク《聖櫃》」から演じるサラー役を演じファンを喜ばせました。