ITmedia ガジェット 過去記事一覧
検索
ニュース

約2週間で完売「こしあんバー」再び登場 定番化はある? 井村屋に聞いた(1/3 ページ)

PC用表示 関連情報
advertisement

 井村屋が2023年に発売し、およそ2週間でほぼ完売となった「こしあんバー」が11月4日に再び登場します。その背景などについて聞きました。

こしあんバー
こしあんバー

50周年に要望を実現

 同製品は井村屋の「あずきバー」の発売50周年記念商品として、2023年8月に発売されました。これまでつぶあんオンリーだったあずきバーのこしあん版ということで、大きな話題を呼びました。

あずきバー
2023年に50周年を迎えた「あずきバー」

 同社では以前からあずきバーの派生品(練乳入り、やわらかいあずきバー、コーヒー味、甘酒味など)に多くチャレンジ。あずきバー発売50周年を迎えるにあたり、購入者から多く寄せられた“こしあんであずきバーを作ってほしい”という要望を実現したといいます。

 開発に際し、社内でつぶあん派・こしあん派のアンケートを取った結果、意外にもつぶあん派からも「こしあんバーが気になる! 食べてみたい!」という意見が多かったのだとか。ちなみに開発担当者は「生まれたときからこしあん派」。なお社内ではつぶあんもこしあんもどちらも好きという人が多いのだそうです。

開発には「通常の商品の5倍」の時間と報告回数

 こしあんの原料となる「生あん」の製造工程では、あずきの皮を取り除いて水に何度もさらす工程があるため、上品な味わいが生まれる一方、あずきの風味もあっさりする傾向にあります。

こしあんバー

 井村屋では生あんを自社製造していることから、より新鮮な状態であずきの風味を維持したまま生あんを商品へ加工できる強みがあるといいます。さらに砂糖や塩の種類や量を何十通りも試作し選定。砂糖の一部に上品な甘さで純度が高い氷砂糖を採用し、ミネラル分が多い球美(くみ)の塩と合わせて、雑味のないすっきりとした甘さとコクのバランスを図ったとしています。

 「商品化に際して、社内の経営層に説得するのに、通常の商品の5倍ほど時間や報告回数がかかりました」(井村屋)

 製造過程においてもあずきの皮を取り除くなど、工程が増えてより手間がかかっているといいます。

定番化はあるか?

 2023年におよそ2週間でほぼ完売となった「こしあんバー」。発売前からSNSでは「待ち望んでいた!」「うれしい!」という声が多く、「こしあんバーの固さが気になる」という反応もありました。

こしあんバー

 井村屋によると、通常のあずきバーと同等のペースの出荷を想定していたものの、実際は同期間での通常のあずきバー出荷数量の約3倍となったとのこと。

 実際に購入した人からは「定番化してほしい」という要望もあったそうです。常設販売の可能性はあるのか聞いたところ、下記の回答が得られました。

 「こしあんバーは、当初あずきバーシリーズ発売50周年の『記念商品』として数量限定発売しました。通年販売も当然ながら検討しておりますが、まだ定番化するまでの準備が出来ておらず、今年度はまだ数量限定発売とさせていただいております。今後のあずきバーシリーズの展開を楽しみにしていてください」(井村屋)

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

       | 次のページへ
ページトップに戻る