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大のアニメ好きが選ぶ“もっと評価されるべき2024年アニメ”TOP20! 「変人のサラダボウル」「ハイスピード エトワール」を抑えた1位は?(2/4 ページ)

本アンケート初、朝アニメが1位に。やたー!

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10位〜4位

10位:戦国妖狐、戦国妖狐 千魔混沌編

 水上悟志によるバトルアクションマンガ「戦国妖狐」のアニメ版がトップ10入り。2024年に第1部と第2部の計3クール分が放送されています。

 3クールと聞くと少し長いですが「途中で主人公(物語の視点)が変わるスタイルもあって、同作者が原作の『惑星のさみだれ』に比べるとダレずに視聴できている」「特に後半は第1部からの伏線の回収や少年誌的な王道展開で、毎週見終わったあとの充実感が高い」「『ガルクラ』『ユーフォ』などで今年大活躍だった脚本家・花田十輝の仕事のなかでももっと評価されていいのが本作」と満足している声が多数寄せられました。

9位:先輩はおとこのこ

 「先輩はおとこのこ」は女装して高校生活を送る“男の娘”の花岡まことを主人公に、彼を女性だと勘違いしたまま告白した後輩女子・蒼井咲、まことの幼なじみ・大我竜二の3人による人間模様やそれぞれの「好き」が描かれる青春ストーリー。フジテレビ「ノイタミナ」枠で放送され、2025年2月14日公開の「映画 先輩はおとこのこ あめのち晴れ」で完結します。

 「男性か女性か。愛か恋か。正しいのか間違いなのか……相反する感情を両立させる描きが上手い」「他作品ではあまり深く踏み込まない性別の問題に真正面から悩んで、自分なりの答えを模索させた意欲作」「自分らしくあること、他人を思いやることについて、デリケートな問題に触れつつまとめた」とテーマ面の描きに加え、本作特有のデフォルメ表現も「暗くなり過ぎそうなシーンを緩和させた」「作画を省力化しながら見栄えのする画面になっている」と好評でした。

8位:新米オッサン冒険者、最強パーティに死ぬほど鍛えられて無敵になる。

 今年も数多かった「小説家になろう」関連小説を原作とするアニメで、唯一トップ10入りしたのが本作。30歳を超えながらも冒険者の道を志す主人公リックが、大陸最強パーティ“オリハルコン・フィスト”の師匠たちに鍛え上げられ、すさまじい成長を遂げるアクションコメディーです。

 「本当にびっくりするくらい暑苦しい」「凡庸なろう系かと思ったら、まさかの熱血路線で心が熱くなった」「努力を怠らず邁進することで遅咲きでも何かを成せることを示してくれた」と熱血成長ストーリーとして高く評価されており、“なろう系”や異世界ものが苦手な人にこそ見てほしい一作でした。

7位:烏は主を選ばない

 阿部智里による和風ファンタジー小説「八咫烏シリーズ」を原作とした本作は、八咫烏の一族が住まう異世界・山内が舞台。美しくも風変わりな若宮に仕えることになった八咫烏の少年・雪哉が、陰謀渦巻く宮中でさまざまな事件に遭遇していきます。

 本作は若宮の后選びが軸となる第1クールと新たな事件を巡る第2クール「黄金の烏編」の2クールありましたが、それぞれに異なる種類の緊張感がありスリリング。特に投票者からは「春ごろに『ユーフォ』『ガルクラ』『ヨルクラ』『トラペジウム』などの“女の子ギスギスアニメ”が席巻したなかで、その頂点に燦然と輝いた」という中盤の4人の王妃候補たちによる権力争いが大好評でした。

6位:明治撃剣-1874-

 2024年はアニメ制作会社・つむぎ秋田アニメLabが「転生したら第七王子だったので、気ままに魔術を極めます」で脚光を浴びましたが、その前に放送された同社の「明治撃剣-1874-」がこのアンケートでは上位となりました。本作は西洋化の波が日本を飲み込もうとする1874年を舞台に、ポリスとなった元会津藩士の折笠静馬と、ヤクザの客人となった凄腕の剣士・修羅神狂死郎を軸に描くエンタメ時代劇です。

 オリジナル作品で時代劇、しかも放送はBS松竹東急のみ(元は海外配信のみの予定だったとか)とかなりニッチな作品でしたが、その実態は「ストーリーこそ史実を元にしたシリアス寄りながら、日本かぶれの金髪サムライや人斬りヤクザ、はては西郷隆盛の影武者軍団なども次々と押し寄せてきてこれぞエンタメ」という快作。2024年は「十一人の賊軍」「侍タイムスリッパー」「SHOGUN 将軍」など実写方面で時代劇が熱かった1年でしたが、アニメでも「明治撃剣-1874-」があったことを忘れてはいけません。

5位:喧嘩独学

 スクールカースト最底辺の最弱高校生・志村光太が、不良相手の喧嘩動画を配信して成り上がるのが「喧嘩独学」です。いじめられっ子の逆転劇という王道の話に動画配信という現代らしい要素を組み合わせた作品で、「2024年は配信者を描く作品が多かったが、視聴者数が増えることにもっとも説得力があった」という声もありました。

 「コミカルなシーンも多く、肩肘張らずに見られるのも魅力だった」「喧嘩もギャグもキャラクターの魅せ方も最高」「キムチでシバき合うホットな映像が見られるのはこのアニメだけ」と気軽に見られる作風も好評。努力する主人公の成長ストーリーとしても熱く、「小学生のころ、ラーメンマンの影響で砂場に手刀をし、怪我をしていました。大人になった今、志村の影響でカーフキックの練習をしています」という素朴なエピソードに首肯する人も多いでしょう。

4位:村井の恋

 例年、集計期間の影響で秋クール作品は不利になりがちな本アンケートですが、10月放送開始(Disney+の独占配信は9月開始)の「村井の恋」が4位でした。本作は乙女ゲームのキャラクターに恋する高校教師・田中彩乃と、そんな田中に恋する男子高校生・村井によるラブコメディーです。

 本作を語るのに欠かせないのが映像面で、投票者からも「かなり省エネ志向だが、見ていると不思議と“これでいい”と思わされる」「イラストを揺らすことでありとあらゆる動きを仕立て上げている本作は、省力でそれっぽく見せることを徹底的に追求していてすさまじい」と高評価。それもギャグ色強めの本作らしいものすごいテンポやハイテンションなキャストの演技とのマッチングが非常によかったおかげでしょう。

 一方で「大体ギャグなのに最終話は本当に泣けた」というコメントも多数あり「泣けて笑える」ラブコメとして、2024年に傑作が多かった同ジャンルでも大きな存在感を放ちました。制作コストや期間を大幅に抑えられる“ライトアニメ”が「2025年ヒット予測100」の3位になるほど注目されていますが、同じ方向性の大成功例が早くも現れた感があります。

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