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AIによる自動着色アプリが超有能 色の傾向を選ぶだけで線画をきれいに塗ってくれる

細かく指定を入れれば、仕上がりを望む形へ近づけられます。

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 AIが自動で線画に色を塗ってくれるWebアプリ「style2paints」の最新版が公開されました。画像ファイルをアップロードするだけで、手の込んだ彩色をしてくれることから、「作画AIもここまで来たか」とネットをにぎわせています。

ペイントツールのようで、そうでないWebアプリ。画像をアップロードするだけで、AIがここまで着色してくれます
着色前の公式サンプル線画。運営がAIに塗りやすい絵を用意した可能性はないかと考えて……
編集部の黒木記者が描いた「サンの仮面」でも試してみたら、いい感じに仕上げてくれました。うたがってごめんなさい

 基本的な使い方は右下のアップロードボタン([↑])をクリックし、着色したい画像ファイルを指定するだけ。十数秒も待てば、AIが着色した結果が表示されます。左側にあるサンプルをクリックすれば、全体の色の傾向を変更して好みに近づけることもできます。

チュートリアルページより、基本的な操作方法
サイトを開いたら、右下のボタンを押して画像ファイルをアップロード
十数秒で、AIによる着色が完了。色味はおかしいかもしれませんが、いくらでも修正できます。ここから、黒木記者の絵を本人の知らないところでブラッシュアップしていきます!

 着色には「careful」と「careless」のモードがあり、左上のスイッチで切り替えられます。前者ではAIが自分の意志を抑えながら、配色が自然になるよう慎重に塗り、後者では自身の潜在力を抑えずに独自の方法で塗るとのこと。両者の違いが「人間に気を遣うか否か」といった設定なのが面白い。

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色調を原作に近い赤系統に。こちらはcarefulモード
carelessモードに切り替えると、塗り方が大胆に。モチーフが「仮面」なので、AIが人間に気を遣わず塗ったほうがしっくり来るのかも

 上部のアイコンで「固有色モード」にすると、塗り方をベタ塗りっぽくできます。また、「光源レンダリングモード」にすると、光源を四隅のいずれかに置き、絵に光と影を加えられます。

ベタ塗りにしたら、設定画のような雰囲気に
光源モードにすると、雰囲気がガラッと変わる
光源色はRGBのバーで調整。下のスイッチとスライダーで、向きや強さも変更できます
下の「○」を選択して絵に置くと光を足せる。「×」ならば影を足せます

 色と箇所を指定して塗り直させることもできるので、AIの着色に不満があっても修正は可能。「ラフスケッチを線画へクリンナップする技術」(関連記事)と組み合わせたら、人間はラフを描くだけでイラストを仕上げられそうです。

仮面を2色ではっきりと塗り分けたいので、原作で赤かった部分をクリックで指定。「ALT+クリック」で、現状塗られている色を拾って使えるので便利です
中央のラインもベージュで整えたら……雰囲気出てきたー!
あらためてビフォーアフターを見ると、AIすげえなってなる

(沓澤真二)

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