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» 2011年09月01日 21時30分 UPDATE

思いがあればできる。“ワクワク”にふたをしないで――好きを貫き起業したCyta.jp創業者 (1/2)

「ヒト・モノ・カネ・技術はあとからついてくる。お金がないから、技術がないから起業できないなんてのは嘘だ」。プライベートレッスンの講師を紹介するネットサービス「Cyta.jp」創業者は、「好きなら続けられる。本気で続けられれば成功する」と信じている。

[山本恵太,ITmedia]

 「あんた今すぐ起業しなさい!」――5年前、ビジネスのアイデアをひらめいた翌朝、母親からそうげきを飛ばされたことを有安伸宏氏は今でもはっきりと覚えている。

ky_cyta_000.jpg プライベートコーチのCyta.jp

 有安氏はインターネットでプライベートレッスンの講師を紹介するサービス「プライベートコーチのCyta.jp」を運営するコーチ・ユナイテッドの代表。Cyta.jpは2009年にベータ版を公開し、今年6月に正式オープンした。語学から楽器、スポーツまで約100種類のジャンルに1200人を超える講師が登録されており、レッスンの受講者数は1万人を超えたばかりだ。

 「好きなら続けられる。本気で続けられれば成功する」。そう信じる同氏が最初に起業したのは大学2年生のときだった。

中学のころから起業を視野に

 有安氏は、2000年にSFC(慶応義塾大学湘南藤沢キャンパス)に入学。起業は中学生のころから考えており、そのころ初めて体験したインターネットの衝撃から、ネットビジネスと決めていた。そのため、情報テクノロジー分野に強く、起業家も多く輩出していたSFCが最適な環境だった。

ky_cyta_001.jpg コーチ・ユナイテッドの代表 有安伸宏氏

 2年生のとき、ベンチャー投資やレンタルオフィス運営を行う「アップステアーズ」を先輩らと3人で設立。その中には、現ngi group社長の金子陽三氏もいた。リーマン・ブラザーズの投資銀行部門をへて、シリコンバレーのベンチャーキャピタルで数々のビジネスプランを見てきた金子氏との仕事は、大きなインパクトがあったという。「起業という、新しい産業を作ろうとする野心的な営みに魅了された」と語る。

 経営学を学ぶ傍ら、教育にも関心を持ち、卒業論文のテーマは「eラーニング」。技術的には注目されても、ユーザーにはさほど浸透しない理由を研究し、教育は「どこでどんな教材で学ぶかではなく、誰とどんな状況で学ぶか」が重要ではないか」という考えに至った。Cyta.jpの原点を、この時点で見つけることができる。

 アップステアーズには卒業まで携わり、卒業後はマーケティングを学ぶためにユニリーバ・ジャパンに入社(アップステアーズは現在、クロスコープと名前を変えて事業を継続している)。MBAを持つ台湾人上司のもとで、会議からランチタイムまで英語だらけの環境に身を置いた。15年ほど働くつもりだったが、ゼロからビジネスを立ち上げたいという思いが強くなり2年ほどで退職。その後、起業の準備を進める中で出会った梅田望夫氏の著書「ウェブ進化論」が運命を変えた。

ky_cyta_003.jpg 「どこで学ぶか」よりも「誰と学ぶか」

 同書に登場した、ニッチな商品でもネットを使えば収益につなげられるという「ロングテール」の概念がヒントになった。オンラインでなら、ニッチな分野や地方の講師によるレッスンも提供できる。大規模なスクールがない地方こそ、オンラインによるマッチングの強みは生かせる。そこに「誰とどんな状況で学ぶかが重要」という、卒論のときに抱いた思いがはまり、Cyta.jpの構想が生まれた。

 翌朝、そのアイデアをとにかく誰かに伝えたくて、自宅にいた母親に興奮気味に話した。ちょうどそのとき、いいゴルフレッスンの先生を見つけるのに苦労していた母親はアイデアに賛同し、「あんた今すぐ起業しなさい!」と背中を押してくれた。このときから、Cyta.jp実現への挑戦がスタートした。

講師がいるだけで生徒は集まる

 まず、講師の紹介サイトというアイデアが本当に正しいのか、需要はあるのか調べるため、簡単な講師紹介ページを作って生徒を募集した。講師はスタジオミュージシャンでドラマーの弟。広告などの特別な誘導はせず、検索エンジンからの流入に頼ったが、その日のうちに受講の申し込みがあり、最終的に1カ月で10人ほどの生徒が集まった。そのほとんどはOL。ロングテールを肌で感じた瞬間だったという。

 ドラム教室はギター教室やボーカル教室に比べればニッチな分野になるが、ネットなら少ない需要にもピンポイントで応えることができる。そして何より、教材もカリキュラムも校舎もなかったが、講師がいるだけで生徒が集まるという事実に驚いたという。これは間違いなく成功すると確信した。

 それから半年間は、Cyta.jpの構想を練りながら試作サイトの構築、運用に費やした。オフィスはマンションの自室だったが、「眠くなるとベッドで寝られる環境はよくなかった」と有安氏は振り返る。寝過ぎを防ぐため、床で寝るようにしていた。1時間ほどで体が痛くなり、起きざるを得ないためだ。早くアイデアを形にしたくて、寝る間も惜しかった。

ky_cyta_002.jpg 一番最初に借りたオフィス

 Cyta.jpの運営母体としてコーチ・ユナイテッドを設立したのは2007年1月。この時点でサイトの原型はできており、売り上げもあった。ただ、トップページは設けず、各講師のページを個別に公開していた。正式版のサイトは、他社がまねできないシステムを持ち、講師の数も十分に集まった完成形として公開したかったからだ。大手新聞社から取材依頼もあったが、時期ではないと判断して断ったという。

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