“枕ロボット”が寝ている人をつんつん 睡眠時無呼吸症候群に対抗する「じゅくすい君」初公開
熊型の枕ロボット「じゅくすい君」は睡眠時無呼吸症候群の患者をつんつんして寝返りを促し、呼吸しやすい姿勢にする。
11月9日から開催の「2011国際ロボット展(東京ビッグサイト)」で、睡眠時無呼吸症候群の患者をサポートするロボット「じゅくすい君」が初公開された。早稲田大学の可部明克教授の研究チームが開発している。
じゅくすい君は熊型のぬいぐるみ枕を改造したロボットで、中には音声マイクや腕を動かすための機械が埋め込まれている。患者はじゅくすい君のおなかを枕にし、「ミニじゅくすい君」というセンサー内蔵の手のひらサイズのぬいぐるみを指に装着して就寝する。ミニじゅくすい君は人体を介して通信する電界通信技術を使うためコードレスで、指を挟む力も強くないため、就寝時にじゃまになることはない。
患者が睡眠している間、じゅくすい君は内蔵のマイクを使っていびき音を測定し、ミニじゅくすい君は患者の血中酸素濃度を測定し、測定データをPCに送る。血中酸素濃度といびき音の変化から無呼吸、または低呼吸の状態になったと判断した場合、じゅくすい君の腕がゆっくり患者の顔に近づいて触り、寝返りを促す。低呼吸の場合は軽くツンツンと押す程度だが、無呼吸の場合は危険な状態であるため、強めにたたくようになっている。
デモのためセンサーは使用していない
睡眠時無呼吸症候群にはいくつか種類があるが、9割は睡眠中の筋弛緩により舌根などが下がって気道がふさがる閉塞(へいそく)性のもの。じゅくすい君は患者に直接刺激を与えて寝返りを促し、あおむけから横向きに姿勢を変えることで気道の確保をサポートする。通常の治療法では、鼻から圧縮された空気を送る専用のマスクを装着するが、装着による不快感が強く睡眠時に無意識に外してしまうこともあるという。
現在、日本の睡眠時無呼吸症候群の患者数は約200万人。患者は睡眠不足により日中に強い眠気に襲われたり、合併症として高血圧や心筋梗塞(こうそく)などが起きることもある。同症候群が原因の居眠り運転による自動車事故や鉄道事故も発生している。
じゅくすい君の開発が始まったのは1年ほど前で、メンバーの家族に睡眠時無呼吸症候群の患者がいたことがきっかけ。まだ実際に患者に使用してもらう段階ではないが、今後は患者が自分のいびき音を聞いて自発的に寝返りを打つようになる学習型プログラムの開発も検討しているという。
※記事初出時、ぬいぐるみ枕を犬型と記述しましたが、実際は熊でした。おわびして訂正いたします(2011年11月10日16時/ねとらぼ編集部)
関連記事
- 見た目はちょっとアレだけど――香川大学の発話ロボットがすごい
香川大学で、人間の発声器官を再現した、歌ってしゃべれる「発話ロボット」の開発が進んでいる。次世代ロボット製造技術展で、ちょっと不気味な(?)その姿を見てきた。 - あの4つ足ロボ「BigDog」の開発会社が人型ロボ披露 2足歩行も腕立てもできる
不気味な4足歩行ロボ「BigDog」を開発したBoston Dynamicsが、人型ロボットも開発。スムーズに歩いたり、腕立て伏せもできる。 - 歩く! 立ち上がる! 2足歩行ロボで作ったνガンダムがニコ動で人気
ニコ動で人気の、2足歩行ロボットキットで作ったνガンダムが胸熱だ。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
-
21歳の無名アイドル、ビジュアル拡散で「あの頃の橋本環奈すぎる」とSNS騒然 「実物の方が可愛い」「見つかっちゃったなー」の声も
-
生後5日の赤ちゃん、7歳のお姉ちゃんから初めてミルクをもらうと…… 姉も驚きの反応がかわいい
-
9カ月の赤ちゃん、バスで外国人の女の子赤ちゃんと隣り合い…… 人生初のガールズトークに「これは通じあってますね!」「ベビ同士の会話、とろけます」
-
【今日の計算】「8+9÷3−5」を計算せよ
-
「妹が入学式に着るワンピース作ってみた!」 こだわり満載のクラシカルな一着に「すごすぎて意味わからない」「涙が出ました」
-
大谷翔平選手、ハワイに約26億円の別荘を購入 真美子夫人とデコピンとで過ごすかもしれないオフシーズンの拠点に「もうすぐ我が家となる場所」
-
「ケンタッキー」新アプリに不満殺到 「酷すぎる」「改悪」の声…… 運営元「大変ご迷惑をおかけした」と謝罪
-
「ゆるキャン△」のイメージビジュアルそのまま? 工事の看板イラストが登場キャラにしか見えない 工事担当者「狙いました」
-
「ハーゲンダッツ硬すぎ!」と力を入れたら……! “目を疑う事態”になった1枚がパワー過ぎて約8万いいね
-
「そうはならんやろ」をそのまま再現!? 「ガンダムSEED FREEDOM」のズゴックを完全再現したガンプラがすごすぎる
- 生後2カ月の赤ちゃんにママが話しかけると、次の瞬間かわいすぎる反応が! 「天使」「なんか泣けてきた」と癒やされた人続出
- 車検に出した軽トラの荷台に乗っていた生後3日の子猫、保護して育てた3年後…… 驚きの現在に大反響「天使が女神に」「目眩が」
- 安達祐実、成人した娘とのレアな2ショット披露 「ママには見えない!」「とても似ててびっくり」と驚きの声
- 兄が10歳下の妹に無償の愛を注ぎ続けて2年後…… ママも驚きの光景に「尊すぎてコメントが浮かばねぇ」「最高のにいに」
- “これが普通だと思っていた柴犬のお風呂の入れ方が特殊すぎた” 予想外の体勢に「今まで観てきた入浴法で1番かわいい」
- 「虎に翼」、新キャラの俳優に注目が集まる 「綺麗な人だね」「まさか日本のドラマでお目にかかれるとは!」
- 「葬送のフリーレン」ユーベルのコスプレがまるで実写版 「ジト目が完璧」と27万いいねの好評
- お花見でも大活躍する「2杯のドリンクを片手で持つ方法」 目からウロコの裏技に「えぇーーすごーーい」「やってみます!」
- 弟から出産祝いをもらったら…… 爆笑の悲劇に「めっちゃおもろ可愛いんだけどw」「笑いこらえるの無理でした」
- 3カ月の赤ちゃん、パパに“しーっ”とされた反応が「可愛いぁぁぁぁ」と200万再生 無邪気なお返事としぐさから幸せがあふれ出す
- フワちゃん、弟の結婚式で卑劣な行為に「席次見て名前覚えたからな」 めでたい場でのひんしゅく行為に「プライベート守ろうよ!」の声
- 親が「絶対たぬき」「賭けてもいい」と言い張る動物を、保護して育ててみた結果…… 驚愕の正体が230万表示「こんなん噴くわ!」
- 水道検針員から直筆の手紙、驚き確認すると…… メーターボックスで起きた珍事が300万再生「これはびっくり」「生命の逞しさ」
- フワちゃん、収録中に見えてはいけない“部位”が映る まさかの露出に「拡大しちゃったじゃん」「またか」の声
- スーパーで売れ残っていた半額のカニを水槽に入れてみたら…… 220万再生された涙の結末に「切なくなった」「凄く感動」
- 桐朋高等学校、78期卒業生の答辞に賛辞やまず 「只者ではない」「感動のあまり泣いて10回読み直した」
- 「これは悲劇」 ヤマザキ“春のパンまつり”シールを集めていたはずなのに…… 途中で気づいたまさかの現実
- 「ふざけんな」 宿泊施設に「キャンセル料金を払わなくする方法」が物議 宿泊施設「大目に見てきたが厳格化する」
- がん闘病中の見栄晴、20回以上の放射線治療を受け変化が…… 「痛がゆくなって来ました」
- 食べ終わったパイナップルの葉を土に植えたら…… 3年半後、目を疑う結果に「もう、ただただ感動です」「ちょっと泣きそう」