笑いあり、涙あり、ステマあり Twitterで生まれた数々のドラマをTogetterで追う:つぶやきメディアサミット2012
Togetterの人気まとめを表彰するイベントが開催された。「枝野、寝ろ」が生まれたあの瞬間、元俳優による“ステマ”、うんち・おならで例える原発解説など、話題となったまとめの裏話を当事者たちが語った。
Togetterの人気まとめを表彰するイベント「つぶやきメディアサミット2012」が2月25日、開催された。優秀なまとめを「メディア」「エンターテインメント」「ドキュメンタリー」「コラムニスト」の4部門で選出し、昨年を振り返った。元俳優の黒田勇樹さんや子役の春名風花さんらTwitter有名人もゲストで登場。定員120人の会場は満席で、イベントのハッシュタグ「#tgevent」も盛り上がった。
イベントはTogetter開発者の吉田俊明さんと、Webサイト「僕の見た秩序。」を運営しているヨシナガ(@dfnt)さんの司会で進行。実際にまとめを作った人や、きっかけとなるつぶやきを投稿した人がステージに上がり、当時の裏話を明かした。この記事では部門ごとに受賞作や面白かったまとめをピックアップしてご紹介する。笑いあり、涙あり、時にステマあり(!?)な、Twitter発のドラマに改めて注目してみようじゃないか。
ツイートメディア部門
「うんち・おならで例える原発解説」 イベントにも参加していたメディアアーティスト八谷和彦さんによるツイートをまとめたもの。東日本大震災直後の昨年3月15日に作成された。「この前爆発があったけど、あれは原子炉そのものが爆発したんじゃないんだ。お腹痛くなったから、とりあえずおならで解消したみたいなもの」と、福島第1原発事故を文字通り“うんちとおなら”に例え、かみ砕いて解説。Togetterで昨年最もアクセスを集めた。八谷さんはこのツイート以降「うんちの人」と呼ばれているらしい。
「被災地で救助活動を続けるある公務員のつぶやき」 陸上自衛官として震災翌日に現地に入り、救助活動を続けていた@kir_imperialさんのつぶやきまとめ。昨年3月11日の「非常呼集なう」で始まり、15日までの任務の様子がつづられている。Togetter開発者の吉田さんはこのまとめを「泣いちゃうくらいのリアリティー」と紹介。@kir_imperialさんは「備忘録のつもりでつぶやいていたらまとめられていて、なにこれ怖いみたいな(笑)」とイベントでコメントしていた。
「NHK_PRさんは阪神・淡路大震災経験者だった」 NHKの公式アカウント「@NHK_PR」のつぶやきまとめ。東日本大震災直後に「皆さん長い緊張状態が続いているようで、様々なところでイライラと批判と強い口調の言葉があふれています。だからこそ、このアカウントでは出来るだけ日常的なユルいツイートをしようと決めました」と語ったその裏には、阪神淡路大震災の経験があった――。ゆるいツイートには「ふざけすぎ」といった指摘もあったようだが「不謹慎ならあやまります。でも不寛容とは戦います」とピシャリ。見事「ツイートメディア部門」賞を受賞した。ちなみに@NHK_PRはイベントには不参加。「ナカノヒトナドイナイッ!」と断られたそうだ。
ナカ ノ ヒト ナド イナイッ! ( #tgevent live at ustre.am/hEmQ/1)
— NHK広報局(NHKについてユルく案内)さん (@NHK_PR) 2月 25, 2012
ツイートコラムニスト部門
「ピラメキーノ出演中の子役が思う『都条例』」 はるかぜちゃんこと子役の春名風花さんが東京都の青少年育成条例について「ぼくたちはいいまんがも、悪いまんがも、ちゃんと自分でえらべます(ω)」と子ども目線で意見を語り、話題を呼んだ。はるかぜちゃんはイベントにも登場し「2次元子役です!」と自己紹介。参加者と名刺交換したり、写真を撮ったりと大人気だった。
「嵐の聴き方」 アイドルグループ「嵐」ファンの「独断と偏見」による解説。「大野くんは少年のような清々しさ、二宮くんは男娼のような色気、相葉くんはアイドル的な愛らしさ、櫻井くんは朴訥とした野太さで、嵐の歌声を支えています。松本くんは……えーと、カメラに向かってウインクしてくれます」と、愛にあふれた「嵐の聴き方」が約260ツイート続く(長っ!)。「このまま書籍化してほしい」といった声がイベントで聞かれた。
【嵐の聴き方:13】大野くんは少年のような清々しさ、二宮くんは男娼のような色気、相葉くんはアイドル的な愛らしさ、櫻井くんは朴訥とした野太さで、嵐の歌声を支えています。松本くんは……えーと、カメラに向かってウインクしてくれます。
— sasakyuさん (@sasakyu339) 8月 4, 2011
「日本企業の人に知ってほしい、外資系に見るグローバリゼーションの現実」 外資系企業で働く@yuu_keyさんが「『フラット化する世界』は現実のものになりつつあります」とグローバルビジネスについて語っている。@yuu_keyさんはこのまとめがヒットしたことで、フォロワーが1400人も増えたそうだ。「ツイートコラムニスト部門」受賞。
ツイートドキュメンタリー部門
「枝野官房長官、寝てください #edano_nero」 「ネット流行語大賞2011」候補となった「枝野、寝ろ」が生まれ、広まっていく瞬間を捉えた貴重なまとめ。「枝野寝ろ」と最初につぶやいた@pen2さんはイベントで「枝野さんすごいなー寝ろ!って思ってつぶやいた」と当時を振り返った。このツイート直後に昼寝した@pen2さん。起きてタイムラインを見たら「#edano_nero」が大流行していてとても驚いたらしい。
枝野寝ろ
— ぺんつーさん (@pen2) 3月 14, 2011
「ツイッタースゲェー」 電車の網棚に荷物を置き忘れた@Twikigyoさんが「1本後ろから追いかけてるけど、東京まで追いつけない(^◇^;)誰か助けて」とつぶやいたところ、フォロワー10万人以上の@TwikigyoさんなどがRTして一気に拡散。「丁度その電車に乗ってます。」と@MajorGeneralさんが名乗り出て、無事荷物を回収するに至った。イベントではこの3人が登場。普段はホストとして働いている@Twikigyoさんがお酒を差し入れるなど、感動(?)の対面となった。リアルタイムなTwitterならではの事例か。
「陸前高田市の高校三年生なおみさんが振り返る震災の日」 岩手県陸前高田市の高校3年生@naoming830さんのつぶやきを、@mikamiyohさんがまとめた。ツイートは昨年8月に投稿されたもので、東日本大震災直後を振り返り「町を歩けば場所を問わず遺体があり目にしない方が珍しい状態でした」と生々しく語っている。「人の優しさを知り、当たり前のすごさを知り、人の繋がりを知ることができた」と感謝の気持ちも。「ツイートドキュメンタリー部門」受賞。なおみさんの代理でイベントに参加した@mikamiyohさんは、なおみさんのコメントを会場で読み上げた。
ツイートエンターテインメント部門
「【これはひどい】Twitterで繰り広げられるステマの決定的な証拠」 黒田勇樹さんが「ステルスマーケティングに挑戦します」と宣言し、さまざまな人に「100円ほどお支払いするので『黒田勇樹のメルマガ面白い』とつぶやいて頂けないでしょうか?」とリプライを飛ばしまくる様子をまとめたもの。その後、TENGAの公式アカウント「@TENGA_PR」を巻き込み「衝撃の展開」へ――。見事「ツイートエンターテインメント部門」を受賞し、さらにネット投票で年間大賞「ゴールデントゥギャり」に選ばれた。特大トロフィーを贈られた黒田さんは「この後電車で帰るのに……」とぼやきつつも、うれしそうだった。
まとめマイスター制度を新設
イベントではこのほかに、Twitter JAPANなどが参加したパネルディスカッション「ツイートが引き起こすメディア革命」や、Togetterの新機能お披露目会が行われた。Togetterでは、自分のつぶやきをまとめられないようにするブロック機能や、すぐれたまとめ技術を持つユーザーを対象にした「まとめマイスター」制度を追加。まとめマイスターに認定されると、自分のまとめがTogetterのトップページでピックアップされやすくなる。
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