実は超使えるレシピ検索や裏技 Googleで検索のあれこれを聞いてきた(1/2 ページ)

検索の基本の「き」から、あまり知られていないレシピ検索、「do a barrel roll」のような裏技は誰が作っているかまで、Googleのエンジニアに聞いてきた。

» 2012年06月04日 16時46分 公開
[池田園子,ITmedia]

 ネットを使う人にはなくてはならないGoogle検索。無意識のうちに何でもググっているけれど、実際に裏で回っている検索の仕組みを、頭の中でイメージできる人はどれくらいいるだろうか。Google東京オフィスで行われたイベント「今さら聞けない? 検索の仕組み」でGoogleならではのユニークなトリビアや裏技、意外と使える検索テクニックを教えてもらった。

検索の基本の「き」

Google製品開発本部長の徳生健太郎氏

 検索の基本を一から説明してくれたのは、Google製品開発本部長の徳生健太郎氏。最初に行うのは「クロール」。プログラムが世界中のWebページを集めて記録していく工程のことだ。WordやPDFなど普通のWebページとは異なるものも集めているのが特徴。これらはユーザーが検索している間もしていない間も、四六時中整理され続けている。こうして膨大な情報が蓄積されていく。

 次は「ページの重要度を計る」作業。「PageRank」(ページランク)という技術と関係している。「たくさんの人が集まるページは優良なページ」との推測に基づく、Google検索を特徴付けるアルゴリズムの1つだ。それにしてもこの名前の由来には、何かシャレみたいなものがあるのだろうか。「Googleの創業者はラリー・ページですので、自分の名前も入れちゃおうというのがあったのかもしれません」とお茶目な徳生氏。真相は謎だ。

 各ページの重要度はページの信頼性によって決まる。基本的にはそのページへのリンクが多ければ多いほど信頼性があるとされる。簡単に言うと人と人とのつながりと同じこと。こう説明されるとしっくりくる。それから、どのページにどんなことが書かれているかを整理して「インデックス(索引)」を作る。

Googleは文脈を読む

 ユーザーが入力した検索キーワードはネットに送信され、1台のコンピュータでの処理だけでは足りないため、世界中のコンピュータへ分散されていく。その後の工程ではインデックスのスキャンが行われ、適切な情報が複数選択され、その結果の中でランク付けが行われ、最終的にいつも私たちが目にしている検索結果が表示される。この検索と同時に、常にクロールが行われ続けている。

 検索結果の順位付けに関しては、PageRankのほかにも目安になるものがある。例えば「キーワード」。ページ内で使われているキーワードの数、使われている位置(タイトルや見出しなど重要度の高そうなところ)も1つの参考データとされている。

 文脈からの判断も重要視される。例えば「しょうぶ」と平仮名入力しただけでは、何のことだか分からないが、検索の“文脈”から判断する。「しょうぶ メンコ」と入れると「勝負」だと認識した上で、適切な結果を出す。過去の検索履歴も参考にしている。ネット上のニュースや流行も取り入れ、現代用語が反映された結果が出るようになった。例えばた「ジャバ」というと、昔は「インドネシアの島」のような結果だったが、近年はプログラミング言語「Java」が一般的になり、片仮名で入力してもJava関連の結果が表示されるようになっている。

「結うbン」でも「郵便」と認識

 近年では類義語、表記揺れ、誤字脱字への対応も正確になっている。正確な表現を知らずに、おおよその予想で入力しても、正式名称が出てくるようになった。例えば「全日空」は正しくは「全日本空輸」だが、全日空と入れるだけできちんと結果が表示される。これらはユーザーの検索パターン、検索後のユーザーの行動を加味した上で、例え正式名称ではなくても、多くの人が検索しているのであれば、結果として表示させてしまおうというものだ。ユーザーが結果として求めているものを適切に出していく。

 「もしかして検索」も昔より強化された。例えば「松島奈々子」と入力しても「次の検索結果を表示しています: 松嶋菜々子 元の検索キーワード: 松島奈々子」というように、コンピュータの側で自然と直してくれている。ユーザーの検索履歴、パターンなどデータの蓄積が増えてきたためだ。これらは原則としてコンピュータが自動的に行っているものだが、人的に発見して修正するケースもあるという。「結うbン」なども良い例だ。「郵便」と入力したかったものの、焦ったユーザがよく間違えて入力するそう。ユーザーが間違うことが多いからということで、郵便の結果を表示するように改善された。

       1|2 次のページへ

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

昨日の総合アクセスTOP10
  1. /nl/articles/2403/17/news022.jpg 【追記あり】夫に「油買ってきて」と頼んだのに、手ぶらで帰宅した理由はまさかの…… とんでもないオチに「やめてww」「久しぶりに大爆笑」
  2. /nl/articles/2403/18/news022.jpg 1歳息子の“はじめての寝落ち”が140万再生 10歳兄のやさしい行動に「なにこの平和でかわいい世界」「最高に癒やされる」と絶賛の声
  3. /nl/articles/2403/17/news063.jpg 「予言者いた」「先見の明」 大谷翔平選手&真美子さんの結婚を2021年時点で予言(?)している投稿が発掘され話題に
  4. /nl/articles/2403/17/news047.jpg 北海道内の移動距離を本州と比較したら…… 感覚がバグるマップ画像に「これが北海道」「大きすぎる」
  5. /nl/articles/2403/18/news042.jpg 生後1カ月の赤ちゃん「ぼく泣かないもんねっ」 うるうるおめめとへの字口が「はぁ〜たまらん!」「ぐぁぁああああっっ」取り乱すほどかわいい
  6. /nl/articles/2403/15/news126.jpg 「一番イチャイチャしているように見える」 大谷選手が公開した写真でドジャース山本由伸選手の“手つなぎ”?が話題に 「そっちに目が行く」
  7. /nl/articles/2312/29/news019.jpg 「妻の服を勝手に着て脱げなくなったムキムキ夫とデカワンコ」に爆笑の嵐 シュールすぎる状況が500万表示突破
  8. /nl/articles/2403/18/news025.jpg “おしりが5日で変わる”トレーニング! 「明日からやるか」「1日1回だけなら続けられる」と累計3000万再生突破
  9. /nl/articles/2403/18/news056.jpg 大好きなボールを100個プレゼントされたときのワンコの表情に「放心ww」「引いてない?」 直視できない姿がSNSで話題
  10. /nl/articles/2403/18/news064.jpg 赤ちゃんが妙に静かだと思ったら…… 思わぬものへの“真剣モード”に笑顔になる人続出「たれたもちもちほっぺたまらん!」
先週の総合アクセスTOP10
  1. 水道検針員から直筆の手紙、驚き確認すると…… メーターボックスで起きた珍事が300万再生「これはびっくり」「生命の逞しさ」
  2. 昭和時代に“無かった物”が写っている……? 細かすぎて伝わらない「未来から来たことがバレた写真」に6万いいね
  3. 「マジで汚い」「こんなもんです」 辻希美、“大散乱”のリビングと“新”キッチンの差を公開し共感の声集まる
  4. 双子の赤ちゃん、姉が全力でくしゃみして…… 被害にあった妹の反応に「生後3ヶ月でドリフのコントw」「めちゃどっちもカワイイ」と絶賛の声
  5. 「よくも病院に連れてきたな……」とにらむ猫、先生が来た瞬間 驚きの変貌に爆笑の声「これがほんとの猫かぶり」
  6. 急に片耳がたれたワンコ、慌てて病院にいった結果…… 「こんな可愛い診断結果初めて見たよw」「笑っちゃった」と反響
  7. 「何羽いる?」一見普通の“草むら”、よく見ると……? 思わず絶叫まちがいなしの1枚に「どっさりいるw」「まさに迷彩!」
  8. 店員に「この子は懐きませんよ」と言われたチンチラ、家に来て3日後…… 人を信じる姿に「愛が伝わったんですね」
  9. 元SDN48光上せあら、目を離した隙に……子どもが商品を触り“全買取” 「子連れママに厳しすぎないか?」
  10. 柴犬を子どものように育てた結果、人間みたいな行動をするようになった 何気ない幸せな日常に「完全に家族の一員」「全部が愛くるしい」
先月の総合アクセスTOP10
  1. 釣れたキジハタを1年飼ってみると…… 飼い主も驚きの姿に「もはや、魚じゃない」「もう家族やね」と反響
  2. パーカーをガバッとまくり上げて…… 女性インフルエンサー、台湾でボディーライン晒す 上半身露出で物議 「羞恥心どこに置いてきたん?」
  3. “TikTokはエロの宝庫だ” 女性インフルエンサー、水着姿晒した雑誌表紙に苦言 「なんですか? これ?」
  4. 1歳妹を溺愛する18歳兄、しかし妹のひと言に表情が一変「ちがうなぁ!?」 ママも笑っちゃうオチに「かわいいし天才笑」「何度も見ちゃう」
  5. 8歳兄が0歳赤ちゃんを寝かしつけ→2年後の現在は…… 尊く涙が出そうな光景に「可愛すぎる兄妹」「本当に優しい」
  6. 1人遊びに夢中な0歳赤ちゃん、ママの視線に気付いた瞬間…… 100点満点のリアクションにキュン「かわいすぎて鼻血出そう!」
  7. 67歳マダムの「ユニクロ・緑のヒートテック重ね着術」に「色の合わせ方が神すぎる」と称賛 センス抜群の着こなしが参考になる
  8. “双子モデル”りんか&あんな、成長した姿に驚きの声 近影に「こんなにおっきくなって」「ちょっと見ないうちに」
  9. 犬が同じ場所で2年間、トイレをし続けた結果…… 笑っちゃうほど様変わりした光景が379万表示「そこだけボッ!ってw」
  10. 新幹線で「高級ウイスキー」を注文→“予想外のサイズ”に仰天 「むしろすげえ」「家に飾りたい」