音楽ゲーム? ストラテジー? 謎が謎を呼んだ「orgarhythm(オルガリズム)」とは結局なんだったのか日々是遊戯

「どんなゲームかさっぱり分からない」と話題騒然のあのゲームがついに発売に。

» 2012年08月13日 20時23分 公開
[池谷勇人,ITmedia]
※本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています

 「スペースチャンネル5 パート2」や「Rez」「ルミネス」などを手がけた平井武史氏の新作「orgarhythm(オルガリズム)」が8月9日、PS Vitaで発売された。

画像

 遊んでみて思ったのは、このゲーム、これまで平井氏が関わってきた作品とは一つ、決定的な違いがあるということ。

 「Rez」も「ルミネス」も言ってしまえばバーチャルドラッグのようなもので、ゲーム要素なんてあってないようなものだった(だから良かった)。ところが本作、一言で言うと、ムッズいんですよ! 序盤はともかく、中盤以降はかなり忙しく頭と指を動かさないとクリアできないし、後半のステージになると、ちょっとリズムがズレただけで総崩れになってしまう。これまでの作品よりもかなりゲーム寄りな作りになっいて、最初はちょっと面食らった。

 ゲーム内容は、一言で言えば「タワーオフェンス+リズム要素」。開発にあたっては「Anomaly Warzone Earth」というゲームの影響を強く受けたという。

 プレイヤーは「光の神」となり、自分をあがめる「光の民」たちを引き連れ、わっしょいわっしょいと踊りながらルート上を練り歩いていく。道中には敵である「闇の民」が待ち構えており、プレイヤーは民に指示を与えてこれを迎え撃つ。“タワーディフェンス”と違って、自分がルートに沿って侵攻する側だから“タワーオフェンス”というわけだ。

 面白いのは、ここに「リズム要素」が加わっている点。民への指示は画面のアイコンを指でタップすることで行うが、BGMのリズムに合わせてタップできると民のレベルが上がり、音楽もどんどん豪華になっていく。逆にズレているとレベルが下がり、音楽もヘナヘナになっていく。

 タワーオフェンス自体けっこう頭を使うゲームなのに、これにリズム要素まで加わると、もはやちょっとした「脳トレ」状態。「Rez」や「ルミネス」のまったりとしたプレイフィールとは正反対ですね――と平井氏に言ったら「もうそういうのは飽きました(笑)」だそう。勝手にあの路線が持ち味だと思っていただけに、内心ちょっと「えええっ!」とびっくりした。

画像

 本作はもともとアクワイア側から「音楽ゲームをやりたい」と平井氏に提案したのが出発点。「濃い」ゲームはお手の物のアクワイア(でも音楽ゲームのノウハウはない)と、かたや音楽ゲームにかけては一級品の平井氏。この二者が組み合わさって生まれたのが「orgarhythm(オルガリズム)」なのだそうだ。

 「Rez」や「ルミネス」に比べると敷居はむちゃくちゃ高いが、リズム・音楽・攻略の各要素がドンピシャリと重なった瞬間の高揚感は、練習を重ねてようやく難しい曲が弾けるようになった時のうれしさに近い。プレイヤーがより能動的に音楽と関わっていく、新しい「音楽とゲームの融合」を見せてもらった気がする。

 ところで本作、プレイヤーの後ろを踊りながらくっついてくる民たちが「スペースチャンネル5」みたいだなあ、と思っていたら、「スペースチャンネル5」でうららの中の人(モーションアクター)を演じたNAHOさんが、本作でも一部モーションを担当しているそう。うららファンの人は、これだけでも遊ぶ価値アリですよ!

画像

(c)2012 ACQUIRE Corp. XSEED JKS, INC. Published by ACQUIRE Corp.

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

昨日の総合アクセスTOP10
先週の総合アクセスTOP10
  1. 親が「絶対たぬき」「賭けてもいい」と言い張る動物を、保護して育ててみた結果…… 驚愕の正体が230万表示「こんなん噴くわ!」
  2. フワちゃん、収録中に見えてはいけない“部位”が映る まさかの露出に「拡大しちゃったじゃん」「またか」の声
  3. 「これは悲劇」 ヤマザキ“春のパンまつり”シールを集めていたはずなのに…… 途中で気づいたまさかの現実
  4. 「ふざけんな」 宿泊施設に「キャンセル料金を払わなくする方法」が物議 宿泊施設「大目に見てきたが厳格化する」
  5. 田代まさしの息子・タツヤ、母の逝去を報告 「あんなに悲しむ父親の姿を見たのは初めて」
  6. 「遺体の写真晒すのはさすがに」「不愉快」 坂間叶夢さんの葬儀に際して“不適切”写真を投稿で物議
  7. 大友康平、伊集院静さんの“お別れ会”で「“平服でお越しください”とあったので……」 服装が浮きまくる事態に
  8. 妊娠中に捨てられていた大型犬を保護 救われた尊い命に安堵と憤りの声「絶対に許せません」「親子ともに助かって良かった」
  9. 極寒トイレが100均アイテムで“裸足で歩ける暖かさ”に 今すぐマネできるDIYに「これは盲点」「簡単に掃除が出来る」
  10. 「奥さん目をしっかり見て挨拶してる」「品を感じる」 大谷翔平&真美子さんのオフ写真集、球団関係者が公開
先月の総合アクセスTOP10
  1. 釣れたキジハタを1年飼ってみると…… 飼い主も驚きの姿に「もはや、魚じゃない」「もう家族やね」と反響
  2. パーカーをガバッとまくり上げて…… 女性インフルエンサー、台湾でボディーライン晒す 上半身露出で物議 「羞恥心どこに置いてきたん?」
  3. “TikTokはエロの宝庫だ” 女性インフルエンサー、水着姿晒した雑誌表紙に苦言 「なんですか? これ?」
  4. 1歳妹を溺愛する18歳兄、しかし妹のひと言に表情が一変「ちがうなぁ!?」 ママも笑っちゃうオチに「かわいいし天才笑」「何度も見ちゃう」
  5. 8歳兄が0歳赤ちゃんを寝かしつけ→2年後の現在は…… 尊く涙が出そうな光景に「可愛すぎる兄妹」「本当に優しい」
  6. 1人遊びに夢中な0歳赤ちゃん、ママの視線に気付いた瞬間…… 100点満点のリアクションにキュン「かわいすぎて鼻血出そう!」
  7. 67歳マダムの「ユニクロ・緑のヒートテック重ね着術」に「色の合わせ方が神すぎる」と称賛 センス抜群の着こなしが参考になる
  8. “双子モデル”りんか&あんな、成長した姿に驚きの声 近影に「こんなにおっきくなって」「ちょっと見ないうちに」
  9. 犬が同じ場所で2年間、トイレをし続けた結果…… 笑っちゃうほど様変わりした光景が379万表示「そこだけボッ!ってw」
  10. 新幹線で「高級ウイスキー」を注文→“予想外のサイズ”に仰天 「むしろすげえ」「家に飾りたい」