初音ミクの「メルト」を人形浄瑠璃で――「世界ボーカロイド大会」リポート(1/2 ページ)

ネギを振る文楽人形、ボカロ列車、ファンによるボカロライブ……ファン主催によるイベント「世界ボーカロイド大会」は盛りだくさんな内容だった。

» 2013年06月10日 11時58分 公開
[松岡洋,ねとらぼ]

 6月8〜9日、ボーカロイドファンによるイベント「世界ボーカロイド大会」(ボカコン)がヤマハリゾート「つま恋」(静岡県掛川市)で開催された。ファン主催イベントの先輩格であるSF大会を模し、参加者によるさまざまな催しを行うもので、今回は準備大会として「第00回世界ボーカロイド大会」として開催された。

 東京からは公式バスツアーと貸切のボカロ列車ツアーが運行され、ねとらぼでは両ツアーおよび初日のリポートをお届けする。

公式バスツアー、ボカロ列車ツアーも
列車のヘッドマークに初音ミクなどのボカロキャラ
車掌コスプレのスタッフ

 ボカロ列車は天竜浜名湖鉄道の天竜二俣駅から掛川駅までの約1時間を「ボカロ列車」のヘッドマークをつけて運行、車内では鉄分の多いスタッフの車掌コスプレによる検札も行われた。

 途中の停車駅では偶然居合わせた利用客がボカロ列車に気付き撮影する一幕も。また停車したボカロ列車に警察官が立ち寄り、何事かと参加者は一時騒然。警察官が初音ミクコラボメガネをかけたため、ボカロ列車を見に来た初音ミクファンと判明し、発車時には手を振って見送る警察官に別れを告げた。

 会場となる「つま恋」は、かつてヤマハ主催の「ヤマハポピュラーソングコンテスト」が開催された場所であり、吉田拓郎、八神純子、小坂明子、世良公則、中島みゆきなどそうそうたるミュージシャンを生み出した地だ。またボーカロイドを生んだヤマハ関連のリゾート施設でもあるということで、世界ボーカロイド大会の開催地にふさわしいとして選ばれた。

ヤマハリゾート「つま恋」

 大会には宿泊参加が約100人、日帰り参加者が約50人参加。ニコニコ動画でも話題となったポリッドスクリーン(ビニール系素材を使ったスクリーン)やアミッドスクリーン(網戸を使ったスクリーン)によるコンサートなどが披露された。

 ぼーかりおどPによるライブでは、日大芸術学部大学院生・なヲタ氏が開発した「SYNCHLOiD」(コンピュータが人間に合わせる同期演奏システム)による初音ミクとのアドリブによる掛け合いMCもあり、SYNCHLOiDの可能性を感じさせた。

 ボーカロイドのファンイベントでは、参加者が持ち寄ったフィギュアなどを飾る「祭壇」が恒例となっており、ボカコンでは8段のひな壇が用意されたものの、瞬く間にひな壇からあふれ出るほどの祭壇が姿を表した。

ヤマハのルータもみっくみく

 さらに参加者によるさまざまな展示も行われており、VOCALOIDのイベントカレンダーサービス「VOCALENDAR」、没入感を体感できるVR(バーチャルリアリティ)ゴーグル「Oculus」でミクに会える展示が見られた。「踊ってみた」ではミクコスプレイヤーによる早朝モーニングコールも行われた。

VOCALENDAR
VRゴーグルでミクさんに会える
早朝モーニングコール

 Oculusはモーションセンサーが組み込まれ、見る位置や姿勢がリアルタイムで立体映像に反映されるため、腰掛けている初音ミクをさまざまな位置や姿勢から眺めることができ、初音ミクの膝枕という素晴らしい体験も可能だそうだ(なにそれうらやましい)。

ミクさんの膝枕を体験中のなオタ氏に人形を触らせて、ゴーグル内のミクさんに触ってる感覚を錯覚させる実験中(画像提供:@NezMozzさん)
       1|2 次のページへ

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

昨日の総合アクセスTOP10
  1. /nl/articles/2403/17/news022.jpg 【追記あり】夫に「油買ってきて」と頼んだのに、手ぶらで帰宅した理由はまさかの…… とんでもないオチに「やめてww」「久しぶりに大爆笑」
  2. /nl/articles/2403/18/news022.jpg 1歳息子の“はじめての寝落ち”が140万再生 10歳兄のやさしい行動に「なにこの平和でかわいい世界」「最高に癒やされる」と絶賛の声
  3. /nl/articles/2403/17/news063.jpg 「予言者いた」「先見の明」 大谷翔平選手&真美子さんの結婚を2021年時点で予言(?)している投稿が発掘され話題に
  4. /nl/articles/2403/17/news047.jpg 北海道内の移動距離を本州と比較したら…… 感覚がバグるマップ画像に「これが北海道」「大きすぎる」
  5. /nl/articles/2403/18/news042.jpg 生後1カ月の赤ちゃん「ぼく泣かないもんねっ」 うるうるおめめとへの字口が「はぁ〜たまらん!」「ぐぁぁああああっっ」取り乱すほどかわいい
  6. /nl/articles/2403/15/news126.jpg 「一番イチャイチャしているように見える」 大谷選手が公開した写真でドジャース山本由伸選手の“手つなぎ”?が話題に 「そっちに目が行く」
  7. /nl/articles/2312/29/news019.jpg 「妻の服を勝手に着て脱げなくなったムキムキ夫とデカワンコ」に爆笑の嵐 シュールすぎる状況が500万表示突破
  8. /nl/articles/2403/18/news025.jpg “おしりが5日で変わる”トレーニング! 「明日からやるか」「1日1回だけなら続けられる」と累計3000万再生突破
  9. /nl/articles/2403/18/news056.jpg 大好きなボールを100個プレゼントされたときのワンコの表情に「放心ww」「引いてない?」 直視できない姿がSNSで話題
  10. /nl/articles/2403/18/news064.jpg 赤ちゃんが妙に静かだと思ったら…… 思わぬものへの“真剣モード”に笑顔になる人続出「たれたもちもちほっぺたまらん!」
先週の総合アクセスTOP10
  1. 水道検針員から直筆の手紙、驚き確認すると…… メーターボックスで起きた珍事が300万再生「これはびっくり」「生命の逞しさ」
  2. 昭和時代に“無かった物”が写っている……? 細かすぎて伝わらない「未来から来たことがバレた写真」に6万いいね
  3. 「マジで汚い」「こんなもんです」 辻希美、“大散乱”のリビングと“新”キッチンの差を公開し共感の声集まる
  4. 双子の赤ちゃん、姉が全力でくしゃみして…… 被害にあった妹の反応に「生後3ヶ月でドリフのコントw」「めちゃどっちもカワイイ」と絶賛の声
  5. 「よくも病院に連れてきたな……」とにらむ猫、先生が来た瞬間 驚きの変貌に爆笑の声「これがほんとの猫かぶり」
  6. 急に片耳がたれたワンコ、慌てて病院にいった結果…… 「こんな可愛い診断結果初めて見たよw」「笑っちゃった」と反響
  7. 「何羽いる?」一見普通の“草むら”、よく見ると……? 思わず絶叫まちがいなしの1枚に「どっさりいるw」「まさに迷彩!」
  8. 店員に「この子は懐きませんよ」と言われたチンチラ、家に来て3日後…… 人を信じる姿に「愛が伝わったんですね」
  9. 元SDN48光上せあら、目を離した隙に……子どもが商品を触り“全買取” 「子連れママに厳しすぎないか?」
  10. 柴犬を子どものように育てた結果、人間みたいな行動をするようになった 何気ない幸せな日常に「完全に家族の一員」「全部が愛くるしい」
先月の総合アクセスTOP10
  1. 釣れたキジハタを1年飼ってみると…… 飼い主も驚きの姿に「もはや、魚じゃない」「もう家族やね」と反響
  2. パーカーをガバッとまくり上げて…… 女性インフルエンサー、台湾でボディーライン晒す 上半身露出で物議 「羞恥心どこに置いてきたん?」
  3. “TikTokはエロの宝庫だ” 女性インフルエンサー、水着姿晒した雑誌表紙に苦言 「なんですか? これ?」
  4. 1歳妹を溺愛する18歳兄、しかし妹のひと言に表情が一変「ちがうなぁ!?」 ママも笑っちゃうオチに「かわいいし天才笑」「何度も見ちゃう」
  5. 8歳兄が0歳赤ちゃんを寝かしつけ→2年後の現在は…… 尊く涙が出そうな光景に「可愛すぎる兄妹」「本当に優しい」
  6. 1人遊びに夢中な0歳赤ちゃん、ママの視線に気付いた瞬間…… 100点満点のリアクションにキュン「かわいすぎて鼻血出そう!」
  7. 67歳マダムの「ユニクロ・緑のヒートテック重ね着術」に「色の合わせ方が神すぎる」と称賛 センス抜群の着こなしが参考になる
  8. “双子モデル”りんか&あんな、成長した姿に驚きの声 近影に「こんなにおっきくなって」「ちょっと見ないうちに」
  9. 犬が同じ場所で2年間、トイレをし続けた結果…… 笑っちゃうほど様変わりした光景が379万表示「そこだけボッ!ってw」
  10. 新幹線で「高級ウイスキー」を注文→“予想外のサイズ”に仰天 「むしろすげえ」「家に飾りたい」