このマンガを読んで人生で初めてファンレターを書きました 第6回「ひまわりさん」虚構新聞・社主UKのウソだと思って読んでみろ!(1/2 ページ)

「日常系」「空気系」などと呼ばれるマンガのなかでも社主イチオシ。声を大にして「読め!」と言いたい、そんな作品です。

» 2013年10月18日 10時00分 公開
[虚構新聞・社主UKねとらぼ]
※本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
画像

 ねとらぼ読者の皆さん、こんにちは。虚構新聞・社主のUKです。

 2004年に開設した本紙「虚構新聞」ですが、おかげさまで今年4月で9年を迎えました。「もう9年書いてるんですよ」と話すと、「そんなに昔から!?」と驚かれる方も多いです。

 本紙は元々友人に読ませて楽しむつもりで立ち上げた内輪サイトだったのですが、どういうわけか、開設半年後の12月、すでに廃刊した某ネット系雑誌のランキング企画で、当時すでに超有名テキストサイトだった「僕の見た秩序。」さんなどを押さえて、テキストサイト部門金賞をもらうという奇跡の大金星を挙げてしまい、社主自身も何だかよく分からない方向に進みつつありました。

 せっかくの金賞受賞と、その上「更新支援金」として賞金3万円をいただいたにもかかわらず、その後は初代iPod touchをいじるのが楽しすぎたあまり、半年間記事を更新せずに放置するなど、管理はいい加減なまま。まさに「更新支援金とは何だったのか」状態です。

 今ではGoogle先生に「虚構」と入力するだけで、検索結果のトップに本紙サイトが表示されるまでになりましたが、まあとにかく何か野心があってサイトを作ったわけではないということです。本紙の成り立ちについてはいつかどこかでお話しする機会でもあればよいのですが、今回はひとまず脇に置いておきます。

 そんなこんなで社主本人の意図とは関係なく、勝手に育っていった感の強い本紙ですが、最近は広告掲載の問い合わせや、記事へのクレーム対応など、執筆以外の仕事も増えてきました。最近は「そういう雑務を引き受けてくれる秘書の1人でもいれば……」と夢想する日々です。

 そんなわけで、本紙秘書としてどういう人に来てもらいたいか、その条件をリストアップしてみました。

  1. 残念気味な黒髪ロングメガネ女子
  2. 自然体で飾らない性格
  3. クールビューティー
  4. でも意外に感情豊か
  5. 頭が良い
  6. 猫好き

 「……んー、他に何があるかなあ」と、あれこれ考えているうちに、社主は気づいてしまったのです。

これ、ひまわりさんや!

 思わず関西弁が漏れ出すほどでした。そうなのです、社主が今必要としているのは、ひまわりさんその人だったのです。

 読者「(誰だよ、ひまわりさんって……)」


長い前振り失礼しました

 ……と、長い前振りでしたが、今回取り上げるのは菅野マナミ先生の「ひまわりさん」(1〜4集、以下続刊)。連載誌は「月刊コミックアライブ」(KADOKAWA)です。

ストーリー紹介

 学校のまん前に建つ古くてちいさな本屋さん「ひまわり書房」。店主の「ひまわりさん」がいつでも迎えてくれるその書店に、今日も誰かが尋ねてくる…。本と本屋に集まる人たちをめぐるハートフルストーリー。


画像

 本来ならば、連載第1回で取り上げるつもりだったほど、今の社主にとっては「マンガ=ひまわりさん」という等式が成り立っているのですが、この第6回まで紹介を我慢したのは、10月23日に待望の第4集が発売されるこのタイミングを狙ったためでした。

 この連載タイトルにもあるように、社主としては毎回「読んでみろ!」と声を大にして主張してはいるものの、やはり何か具体的なきっかけがないと読もうという気にならない人が多いのも事実。なので、今月の最新刊発売をそのきっかけとして、ぜひぜひ読んでみてほしいのです!


 「何だ、記事風宣伝か」と思ったかもしれませんが、そうではありません。どれくらい“そうではありません”かと言うと、社主が人生で初めて作者・菅野先生にファンレターを送ったほか、応募者全員サービス「ひまわりさんから年賀状」に申し込んだほど“そうではありません”。何度も言うように、これはガチなんです(ちなみに、この年、社主に届いた年賀状は、ひまわりさんからと、送付確認用として自分で自分にあてた2通だけでした)。


「日常系」「空気系」と呼ばれるジャンルです

 さて、そんなわけで内容紹介に入りましょう。

画像 ひまわりさん(右)とまつりちゃん(左)

 本紙秘書としてぜひお迎えしたいひまわりさんは、「ひまわり書房」の店主さん。「ひまわりさん」の呼び名はこのお店の名前からつけられたもので、本当の名前はまだ謎のままです。そんなひまわり書房にはほとんど毎日、お店の向かいにある高校から1人の女子高生がやってきます。

 その女子高生とは風祭まつり。ひまわりさんに一目ぼれしてからというもの、ひまわりさんに会うと所構わず「好きだあああああああ!」と叫んでしまう、クールなひまわりさんとは対照的な元気少女。その空回りっぷりは、運動音痴とも相まってしばしばひまわりさんを当惑させるものの、自分にはないまつりの率直さに多々気づかされるところもあるようです。

 このマンガは、そんなひまわりさんとまつりの2人を中心に、ひまわり書房の日常を描いた作品。ケンカや争い、憎しみのようなネガティブな場面はほとんどなく、この小さく、そして少し古ぼけた書店の中で起きるゆったりとした毎日を眺めるようにして愛でるのが大きな特徴です。

画像

 こういうジャンルの作品を、最近では「日常系」「空気系」などと呼ぶのですが、ひまわりさんはその中でもストーリーに起伏があるタイプの作品です。そもそもなぜ彼女は「ひまわりさん」と呼ばれることになったのか。読み始めたときから誰もが抱くこのような疑問も物語が進むにつれ次第に明らかになっていきます。

 最初はひまわりさんとまつりだけだった登場人物も、ストーリーが進むにつれ、まつりの妹・風子やまつりの同級生、近所の子どもたち、ひまわりさんの兄でラノベ作家の黒井里先生、そして初代ひまわりさんなどが続々登場。ひまわり書房だけだった舞台も、温泉旅行に行くなど少しずつ世界が広がっていきます。

       1|2 次のページへ

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

昨日の総合アクセスTOP10
先週の総合アクセスTOP10
  1. 親が「絶対たぬき」「賭けてもいい」と言い張る動物を、保護して育ててみた結果…… 驚愕の正体が230万表示「こんなん噴くわ!」
  2. フワちゃん、収録中に見えてはいけない“部位”が映る まさかの露出に「拡大しちゃったじゃん」「またか」の声
  3. 「これは悲劇」 ヤマザキ“春のパンまつり”シールを集めていたはずなのに…… 途中で気づいたまさかの現実
  4. 「ふざけんな」 宿泊施設に「キャンセル料金を払わなくする方法」が物議 宿泊施設「大目に見てきたが厳格化する」
  5. 田代まさしの息子・タツヤ、母の逝去を報告 「あんなに悲しむ父親の姿を見たのは初めて」
  6. 「遺体の写真晒すのはさすがに」「不愉快」 坂間叶夢さんの葬儀に際して“不適切”写真を投稿で物議
  7. 大友康平、伊集院静さんの“お別れ会”で「“平服でお越しください”とあったので……」 服装が浮きまくる事態に
  8. 妊娠中に捨てられていた大型犬を保護 救われた尊い命に安堵と憤りの声「絶対に許せません」「親子ともに助かって良かった」
  9. 極寒トイレが100均アイテムで“裸足で歩ける暖かさ”に 今すぐマネできるDIYに「これは盲点」「簡単に掃除が出来る」
  10. 「奥さん目をしっかり見て挨拶してる」「品を感じる」 大谷翔平&真美子さんのオフ写真集、球団関係者が公開
先月の総合アクセスTOP10
  1. 釣れたキジハタを1年飼ってみると…… 飼い主も驚きの姿に「もはや、魚じゃない」「もう家族やね」と反響
  2. パーカーをガバッとまくり上げて…… 女性インフルエンサー、台湾でボディーライン晒す 上半身露出で物議 「羞恥心どこに置いてきたん?」
  3. “TikTokはエロの宝庫だ” 女性インフルエンサー、水着姿晒した雑誌表紙に苦言 「なんですか? これ?」
  4. 1歳妹を溺愛する18歳兄、しかし妹のひと言に表情が一変「ちがうなぁ!?」 ママも笑っちゃうオチに「かわいいし天才笑」「何度も見ちゃう」
  5. 8歳兄が0歳赤ちゃんを寝かしつけ→2年後の現在は…… 尊く涙が出そうな光景に「可愛すぎる兄妹」「本当に優しい」
  6. 1人遊びに夢中な0歳赤ちゃん、ママの視線に気付いた瞬間…… 100点満点のリアクションにキュン「かわいすぎて鼻血出そう!」
  7. 67歳マダムの「ユニクロ・緑のヒートテック重ね着術」に「色の合わせ方が神すぎる」と称賛 センス抜群の着こなしが参考になる
  8. “双子モデル”りんか&あんな、成長した姿に驚きの声 近影に「こんなにおっきくなって」「ちょっと見ないうちに」
  9. 犬が同じ場所で2年間、トイレをし続けた結果…… 笑っちゃうほど様変わりした光景が379万表示「そこだけボッ!ってw」
  10. 新幹線で「高級ウイスキー」を注文→“予想外のサイズ”に仰天 「むしろすげえ」「家に飾りたい」