「猫に会いに行く」が支援になる 動物保護団体の猫カフェに行ってきた(1/2 ページ)

動物保護団体が運営する猫カフェがある。たとえ里親になることができなくても、会いに行くことで保護された猫たちを支援することができる。

» 2013年11月19日 18時44分 公開
[姫野ケイねとらぼ]

 猫が好きだけれどアパートがペット禁止で飼えない……といった人にとって癒しの場である猫カフェ。実は、動物保護団体が運営している猫カフェがあることをご存知だろうか。NPO法人東京キャットガーディアン(TCG)の開放型シェルターに、その猫カフェはある。

 TCGの開放型シェルターは東京の豊島区大塚と府中市武蔵台にあり、行政(保健所・動物愛護センター)から引き取った猫が各シェルターに70〜100匹いる。今回は大塚のシェルターに取材にうかがった。

 大塚のシェルターはビルの5階。入り口のドアを開けると部屋が3つあり、猫たちが無邪気にじゃれ合って遊んでいる。廊下を進んでいくと木の階段があり、そこを上るとテーブルやいすが置かれた猫カフェスペースが広がっている。天井はガラス張りで日当たりはよく、広々としたスペースに猫たちが思い思いにくつろいでいる。ここにいる猫たちは、シェルターで保護された猫であり、必要なケアやワクチン接種・手術などを済ませていて譲渡可能な状態だ。

カフェスペースでくつろぐ猫たち。しかし、猫は集団生活が苦手なので早く里親が見つかることを願っているそう

 ここでは猫と遊ぶことができるだけでなく、気に入った猫がいれば譲渡を申し込むことも可能だ。審査に通れば引き取ることができる。飲み物は水とハーブティーのパックが用意してあり、セルフサービスとなっている。

ハーブティーが用意されている

 取材はこのカフェスペースで行ったのだが、取材中も猫が筆者の膝の上に乗ってきて大変和やかに進められた。カフェスペースでは譲渡の面談を行っている場面も見られた。

カフェスペースの本棚には猫に関する本や漫画がずらり

 カフェスペースは一般的な猫カフェのような時間制料金はかからないが、利用者には入り口で身分証の提示と寄付をお願いしている。しかし寄付と言ってもいくらくらいを目安にすればいいのか分からない人もいるだろう。

 「平均的には1000円くらいを入れて下さる方が多いです。子猫のご飯5日分とトイレ砂2週間分がまかなえます。3000円ならそれにお薬1週間分とワクチンが付きます。あくまでご入場者様にお願いする支援なのでお気持ちで決めて下さい。利用時間の制限もありません。以前、お子さんが1円玉と5円玉のぎっしり詰まった貯金箱を持って来てくれたのは微笑ましかったですね」

 そう教えてくれたのはTCGの代表・山本葉子さん。なるほど、寄付金によって購入できるものの目安があるというのは“どれだけ支援になったか”が分かりやすいかもしれない。

 シェルターの運営費はそうした支援金や物販などでまかなわれている。金銭の支援だけでなく、現在使っていないペットグッズ(犬猫のトイレやケージ・キャリーなど)の寄付も受け付けている。洋服やバッグ・靴といった人間用のものも含めて1階のリサイクルショップで販売し、運営費にあてているそうだ。

 「猫カフェは日本では7年ほど前から始まりましたが、私は昔『What's Michael』という漫画の1巻に出てくる猫カフェらしきシーンを見て、これをやりたいと思ってしまいました。ずいぶん前の事ですね」(山本さん)

 猫カフェ開設のきっかけが漫画だったとは意外。普通の猫カフェと違う点は、みな保護された猫で譲渡対象であること。今まで最高で月に95組の里親さんが決定した。申し込み総数は毎月100組を超えるという。

猫たちがカフェスペースに出てくるのはローテーション制
       1|2 次のページへ

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

昨日の総合アクセスTOP10
  1. /nl/articles/2403/17/news022.jpg 【追記あり】夫に「油買ってきて」と頼んだのに、手ぶらで帰宅した理由はまさかの…… とんでもないオチに「やめてww」「久しぶりに大爆笑」
  2. /nl/articles/2403/18/news022.jpg 1歳息子の“はじめての寝落ち”が140万再生 10歳兄のやさしい行動に「なにこの平和でかわいい世界」「最高に癒やされる」と絶賛の声
  3. /nl/articles/2403/17/news063.jpg 「予言者いた」「先見の明」 大谷翔平選手&真美子さんの結婚を2021年時点で予言(?)している投稿が発掘され話題に
  4. /nl/articles/2403/17/news047.jpg 北海道内の移動距離を本州と比較したら…… 感覚がバグるマップ画像に「これが北海道」「大きすぎる」
  5. /nl/articles/2403/18/news042.jpg 生後1カ月の赤ちゃん「ぼく泣かないもんねっ」 うるうるおめめとへの字口が「はぁ〜たまらん!」「ぐぁぁああああっっ」取り乱すほどかわいい
  6. /nl/articles/2403/15/news126.jpg 「一番イチャイチャしているように見える」 大谷選手が公開した写真でドジャース山本由伸選手の“手つなぎ”?が話題に 「そっちに目が行く」
  7. /nl/articles/2312/29/news019.jpg 「妻の服を勝手に着て脱げなくなったムキムキ夫とデカワンコ」に爆笑の嵐 シュールすぎる状況が500万表示突破
  8. /nl/articles/2403/18/news025.jpg “おしりが5日で変わる”トレーニング! 「明日からやるか」「1日1回だけなら続けられる」と累計3000万再生突破
  9. /nl/articles/2403/18/news056.jpg 大好きなボールを100個プレゼントされたときのワンコの表情に「放心ww」「引いてない?」 直視できない姿がSNSで話題
  10. /nl/articles/2403/18/news064.jpg 赤ちゃんが妙に静かだと思ったら…… 思わぬものへの“真剣モード”に笑顔になる人続出「たれたもちもちほっぺたまらん!」
先週の総合アクセスTOP10
  1. 水道検針員から直筆の手紙、驚き確認すると…… メーターボックスで起きた珍事が300万再生「これはびっくり」「生命の逞しさ」
  2. 昭和時代に“無かった物”が写っている……? 細かすぎて伝わらない「未来から来たことがバレた写真」に6万いいね
  3. 「マジで汚い」「こんなもんです」 辻希美、“大散乱”のリビングと“新”キッチンの差を公開し共感の声集まる
  4. 双子の赤ちゃん、姉が全力でくしゃみして…… 被害にあった妹の反応に「生後3ヶ月でドリフのコントw」「めちゃどっちもカワイイ」と絶賛の声
  5. 「よくも病院に連れてきたな……」とにらむ猫、先生が来た瞬間 驚きの変貌に爆笑の声「これがほんとの猫かぶり」
  6. 急に片耳がたれたワンコ、慌てて病院にいった結果…… 「こんな可愛い診断結果初めて見たよw」「笑っちゃった」と反響
  7. 「何羽いる?」一見普通の“草むら”、よく見ると……? 思わず絶叫まちがいなしの1枚に「どっさりいるw」「まさに迷彩!」
  8. 店員に「この子は懐きませんよ」と言われたチンチラ、家に来て3日後…… 人を信じる姿に「愛が伝わったんですね」
  9. 元SDN48光上せあら、目を離した隙に……子どもが商品を触り“全買取” 「子連れママに厳しすぎないか?」
  10. 柴犬を子どものように育てた結果、人間みたいな行動をするようになった 何気ない幸せな日常に「完全に家族の一員」「全部が愛くるしい」
先月の総合アクセスTOP10
  1. 釣れたキジハタを1年飼ってみると…… 飼い主も驚きの姿に「もはや、魚じゃない」「もう家族やね」と反響
  2. パーカーをガバッとまくり上げて…… 女性インフルエンサー、台湾でボディーライン晒す 上半身露出で物議 「羞恥心どこに置いてきたん?」
  3. “TikTokはエロの宝庫だ” 女性インフルエンサー、水着姿晒した雑誌表紙に苦言 「なんですか? これ?」
  4. 1歳妹を溺愛する18歳兄、しかし妹のひと言に表情が一変「ちがうなぁ!?」 ママも笑っちゃうオチに「かわいいし天才笑」「何度も見ちゃう」
  5. 8歳兄が0歳赤ちゃんを寝かしつけ→2年後の現在は…… 尊く涙が出そうな光景に「可愛すぎる兄妹」「本当に優しい」
  6. 1人遊びに夢中な0歳赤ちゃん、ママの視線に気付いた瞬間…… 100点満点のリアクションにキュン「かわいすぎて鼻血出そう!」
  7. 67歳マダムの「ユニクロ・緑のヒートテック重ね着術」に「色の合わせ方が神すぎる」と称賛 センス抜群の着こなしが参考になる
  8. “双子モデル”りんか&あんな、成長した姿に驚きの声 近影に「こんなにおっきくなって」「ちょっと見ないうちに」
  9. 犬が同じ場所で2年間、トイレをし続けた結果…… 笑っちゃうほど様変わりした光景が379万表示「そこだけボッ!ってw」
  10. 新幹線で「高級ウイスキー」を注文→“予想外のサイズ”に仰天 「むしろすげえ」「家に飾りたい」