実家暮らしのライターが「ぼっちてんと」で母ちゃんの目から逃れてみた結果

聖域をゲットし、家族の大切さを知る。

» 2014年06月23日 07時00分 公開
[高城歩,ねとらぼ]

 インターフォンが鳴ったので宅配便かしら? と玄関のドアを開けたところ、「お届け物でーす! えーっと、こちら“ぼっちてんと”ですね!」……さわやかなお兄さんに品名読み上げられた……。というわけでわが家に「ぼっちてんと BT1-11」が届きました。

画像 宅配テロだこれ

 「ぼっちてんと BT1-11」はデスクまわりに張ることで手軽にプライベート空間を創出し、自宅にいながらにしてネットカフェ気分が味わえるテントのこと。ビーズが販売していて価格は8000円(税別)。実家暮らしで、ライターの仕事やネットサーフィンする場所はもっぱらリビングという生活を送っている筆者が気になっていたアイテムです。

画像

 箱を開封すると直径62センチ程度の黒い円盤が出てきました。驚くべきことに、これがとても薄くて軽いのです。ウチの愛犬(体重5キログラムのプードル)と比較してみても、さほど大きなものではないことがお分かりになるかと思います。

画像 この中に私のオアシスが入っているというのか

 ポップアップ式なので面倒な組立ては不要です。テントをポンッと開くと、たちまち高さ約160センチメートルの壁がそびえ立ちます。形を整えると一瞬にして何の変哲もない和室に漆黒の小部屋が出現しました。ものすごい存在感。

画像 和室、制圧!
画像 あー落ち着くー……

 テントの中は1畳半ほどのスペース。適度な閉鎖感のある高さの天井に思わず顔がほころびます。体を斜めに横たえて天井を仰げば世界を独り占めしているかのような気分に。全身を包まれている感じがたまりません。ちなみに天井はファスナーで開閉ができる天窓になっており、テントの側面には2つのメッシュ窓があるので息苦しさを感じることはなく、換気もばっちりです。

 では、さっそくこの閉鎖空間を自分色に染めたいと思います。机とイス、サイドテーブルを配置し、お気に入りのフィギュアや漫画、そして食料などを持ち込みます。そうそう大切なPCも忘れてはなりません。テントの隅にはケーブルホールがあるのでネット環境を整えるために必要な配線をすっきり収納できます。

画像 ビフォー
画像 アフター!

 「ぼっちてんと」にはなんとダイヤル式ロックが付属していました。至れり尽くせりだな。テント内部からロックをかけ、膝を抱えて座ってみると、いよいよ現実逃避が捗(はかど)ります。天照大神(あまてらすおおみかみ)が天岩戸に神隠れした時もしかしたらこんな気持ちだったのかもな、と遠い神代へ思いをはせてしまう程度には悲哀が漂いますが。しかし「住めば都」とはよく言ったもので、一度ひきこもってしまえばテントの中が極楽に思えるほど快適! 家族(特に母ちゃん)の目が気になってネットサーフィンが捗らない……なんて苦い経験ともこれでおさらば!

画像 ダイヤル式ロックで外部から完全に孤立
画像 ネットもできるし最高だな

 実際に過ごしてみて分かったのですが、ポリエステル製のテントは思いのほか外部の光を通してくれるものの、やはりネットサーフィンをする際にはテーブルランプなどを設置したほうがいいでしょう。そして気になるのは防音性。ためしに音量を中程度にして動画を再生してみたところ母から「さっきから“ぴょんぴょん”うるさいよ」と苦情が入ったので中の音は筒抜けのようです。自分だけの時間に浸りたい方はヘッドフォンやイヤフォンが必須かもしれませんね。夏場は蒸すので窓を開け、扇風機やうちわを持ち込むなどして暑さ対策もしっかりしましょう。

 さて、そろそろ寝る時間。愛すべき「ぼっちてんと」ともしばしのお別れです。テントを半分に折りたたんでぺったんこの状態にしてから長辺の両側をつかんで手前に引き寄せます。長辺を持った両手をクロスさせるような形でくるっと折りたたむと元どおりの円盤になりました。アウトドア慣れしていない筆者はテントの収納に手こずってしまいましたが、取扱説明書を読んでコツさえつかめば誰でもできますよ!

動画が取得できませんでした
慣れるとこんなにスムーズ

 いやぁー、「ぼっちてんと」のおかげで、家にいながらにして心地よい閉鎖空間に没入できました。ネカフェの気分が味わえるとのことでしたが、内部を自分好みにカスタマイズできるという点ではそれ以上です。ほどよい隔離スペースなので、これは受験生の時に出会っていたら受験勉強が捗ったに違いない。使う人によってさまざまな利用法が発見できそうです。

 そして最後に付け加えると、母が和室を掃除してくれたり、テントをたたむ際には父が手伝ってくれたり、家族総出で筆者のひきこもりをアシストしてくれる光景をみて「“ひとりぼっち”って1人じゃできないものなのかもな……」などと、ぼっち体験を通して逆に家族のありがたみを実感した次第です。ありがとう父ちゃん母ちゃん、聖域をありがとう「ぼっちてんと」。またお世話になります。

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

昨日の総合アクセスTOP10
  1. /nl/articles/2404/21/news011.jpg 小1娘、ペンギンの卵を楽しみに育ててみたら…… 期待を裏切る生き物の爆誕に「声出して笑ってしまったw」「反応がめちゃくちゃ可愛い」
  2. /nl/articles/2404/21/news005.jpg 業務スーパーで買ったアサリに豆乳を与えて育てたら…… 数日後の摩訶不思議な変化に「面白い」「ちゃんと豆乳を食べてた?」
  3. /nl/articles/2404/22/news028.jpg 0歳双子を19時15分に寝かせ続けたママ→1年後…… メリットだらけの挑戦記録に「偉い&すごい!」「寝る子は育つ、その通りですね」
  4. /nl/articles/2404/21/news013.jpg 【今日の計算】「101×99」を計算せよ
  5. /nl/articles/2404/16/news027.jpg 中古軽自動車をキャンピングカー仕様にして日本一周するカップル 車内で料理中、思わぬアクシデントが…… その後の姿に「すごい」「尊敬します」
  6. /nl/articles/2404/22/news122.jpg 「あの頃の橋本環奈すぎる」21歳の無名アイドル、幼少期ショット公開で再びどよめき「凄い完成してる」「美少女の片鱗が見えすぎてる」
  7. /nl/articles/2404/22/news026.jpg ご機嫌でルンルンステップを踏む柴犬、それをパパがまねすると…… ルンルンはひとりで楽しみたい派の塩対応に「めっちゃ可愛い」と100万表示
  8. /nl/articles/2308/31/news023.jpg 庭の草刈り中に小さな卵を発見、孵化させてみたら…… 命の誕生の記録に「すごい可愛い!」「すてきな家族」
  9. /nl/articles/2404/21/news029.jpg 飼い主を引っかいてしまった黒猫“自分の犯した過ち”に気が付いて…… いつもと違う行動に「反省してるのが分かる〜!」と190万再生
  10. /nl/articles/2404/22/news020.jpg 「飼い主ビビる」猫たちに猫草をあげたら……“ちがうもの”を食う1匹の姿が182万表示! 予想外の展開に「ちょっww」「狂気を見た」
先週の総合アクセスTOP10
  1. 生後2カ月の赤ちゃんにママが話しかけると、次の瞬間かわいすぎる反応が! 「天使」「なんか泣けてきた」と癒やされた人続出
  2. 車検に出した軽トラの荷台に乗っていた生後3日の子猫、保護して育てた3年後…… 驚きの現在に大反響「天使が女神に」「目眩が」
  3. 安達祐実、成人した娘とのレアな2ショット披露 「ママには見えない!」「とても似ててびっくり」と驚きの声
  4. 兄が10歳下の妹に無償の愛を注ぎ続けて2年後…… ママも驚きの光景に「尊すぎてコメントが浮かばねぇ」「最高のにいに」
  5. “これが普通だと思っていた柴犬のお風呂の入れ方が特殊すぎた” 予想外の体勢に「今まで観てきた入浴法で1番かわいい」
  6. 「虎に翼」、新キャラの俳優に注目が集まる 「綺麗な人だね」「まさか日本のドラマでお目にかかれるとは!」
  7. 「葬送のフリーレン」ユーベルのコスプレがまるで実写版 「ジト目が完璧」と27万いいねの好評
  8. お花見でも大活躍する「2杯のドリンクを片手で持つ方法」 目からウロコの裏技に「えぇーーすごーーい」「やってみます!」
  9. 弟から出産祝いをもらったら…… 爆笑の悲劇に「めっちゃおもろ可愛いんだけどw」「笑いこらえるの無理でした」
  10. 3カ月の赤ちゃん、パパに“しーっ”とされた反応が「可愛いぁぁぁぁ」と200万再生 無邪気なお返事としぐさから幸せがあふれ出す
先月の総合アクセスTOP10
  1. フワちゃん、弟の結婚式で卑劣な行為に「席次見て名前覚えたからな」 めでたい場でのひんしゅく行為に「プライベート守ろうよ!」の声
  2. 親が「絶対たぬき」「賭けてもいい」と言い張る動物を、保護して育ててみた結果…… 驚愕の正体が230万表示「こんなん噴くわ!」
  3. 水道検針員から直筆の手紙、驚き確認すると…… メーターボックスで起きた珍事が300万再生「これはびっくり」「生命の逞しさ」
  4. フワちゃん、収録中に見えてはいけない“部位”が映る まさかの露出に「拡大しちゃったじゃん」「またか」の声
  5. スーパーで売れ残っていた半額のカニを水槽に入れてみたら…… 220万再生された涙の結末に「切なくなった」「凄く感動」
  6. 桐朋高等学校、78期卒業生の答辞に賛辞やまず 「只者ではない」「感動のあまり泣いて10回読み直した」
  7. 「これは悲劇」 ヤマザキ“春のパンまつり”シールを集めていたはずなのに…… 途中で気づいたまさかの現実
  8. 「ふざけんな」 宿泊施設に「キャンセル料金を払わなくする方法」が物議 宿泊施設「大目に見てきたが厳格化する」
  9. がん闘病中の見栄晴、20回以上の放射線治療を受け変化が…… 「痛がゆくなって来ました」
  10. 食べ終わったパイナップルの葉を土に植えたら…… 3年半後、目を疑う結果に「もう、ただただ感動です」「ちょっと泣きそう」