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» 2014年07月04日 10時00分 UPDATE

海外オタク見聞録:“嫁”の立て看板と旅する海外のオタク男性が再び来日 今やロンドンのラブライバー

「狼と香辛料」のホロの立て看板と旅していた男性が、再び日本へやってきました。ラブライブ!に夢中なようですよ。

[松岡洋,ねとらぼ]

 ロンドン在住の友人からこんな写真が届きました。

ah_live1.jpg

 街中で「ラブライブ!」Tシャツを着てたたずむ男性。ロンドンのシックな街並みとポップな色使いのTシャツがとてもマッチ……してないですね。

 写真の主は以前紹介した、「狼と香辛料」の賢狼ホロの立て看板と世界を旅する「プロジェクト・ホロ」を展開していたファブリス・レクインさん。ホロではなく、ラブライブ!――?

ah_holo2.jpg ホロと旅していたころのファブリスさん

ホロとの旅、完結

 今からさかのぼること2カ月前のゴールデンウィーク、ファブリスさんから来日の知らせを受けて会うことになりました。1年半ぶりの再会で、気になっていたプロジェクト・ホロについて聞いてみました。

 2011年9月、「ホロに現実の世界で旅をさせてあげよう」とアジアから始めたホロとの旅は、その後ヨーロッパ、北アフリカで計10カ国を巡りましたが、資金も尽きたため旅行はこれで終わり。現在撮りためた写真などを記事にまとめてプロジェクトも近々終了するとのことです。

 秋葉原で待ち合わせた時、「ラブライブ!ってすごいよね、どこに行っても広告とかあるし」とラブライブ!のことがとても気になっている様子。これまでアニメ配信サイト「クランチロール」で配信されているのを見ていたそうです。ちょうど放送していたときに「今テレビでやってるから東京MXをつけて」と伝えると、テレビでリアルタイムに見るラブライブ!に大興奮、翌日は早速神田明神に聖地巡礼していました。

 2週間以上の滞在のため、買い物も帰国直前まで控えて節約すると語っていたファブリスさんですが、ア二メイトのラブライブ!コーナーを案内した翌日、「もう我慢できない、(西木野)真姫ちゃんのグッズ、もっとないんですか?」などと、堰(せき)を切ったように買い物を始めてしまいました。そして、冒頭の写真のように“ロンドンのラブライバー”が誕生したというわけです。ファブリスさんが真姫の立て看板と世界を旅する「プロジェクト・マキ」を立ち上げる日がそのうち来るかもしれませんね!

 そんなラブライブ!に夢中のファブリスさんが、出身地・シンガポールのオタク事情について話してくれました。

シンガポールのオタク事情

 シンガポールでは、Anime Festival Asiaが毎年盛大に開催されており、また近隣のインドネシア・ジャカルタではHATSUNE MIKU EXPOが開催されるなど、この地域では日本のコンテンツの人気が非常に高くなっています。

 ファブリスさんによれば、シンガポールは狭い地域に人口が集中した都市国家のため、AFAのようなイベントの開催も活発で、近隣のマレーシアやインドネシアからの参加者も多いとのことです。AFAでもコンテンツの人気に日本との時差は無く、「進撃の巨人」や「艦隊これくしょん」が大変な人気となっており、コスプレも調査兵団と艦娘が激増しているそうです。

 近隣のマレーシアやインドネシアなども含め、この地域の経済成長に伴って娯楽の需要が高まっており、日本で大量に生産されているアニメを始めとするコンテンツが受け入れられているのも、自然な成り行きなのです。

 これを雄弁に物語っているのが日本政府観光局の訪日客統計で、先月発表された5月度の統計では、マレーシア、インドネシア、タイ、ベトナムからの観光客が軒並み前年比40%増を超えており、秋葉原でもこれらの地域からの観光客の姿が多く見られるようになりました。

 この傾向は2020年の東京オリンピックまで続くと思われ、オリンピック開催期間に秋葉原が世界中からやってきた仲間でうめつくされるのを想像すると胸熱ですね。

日本人より海外のオタクのほうが詳しいかも?

 海外のオタクたちにとって私たち日本人は“本場の人”なので、仲良くなると情報に飢えている彼らから質問攻めにされます。ファブリスさんからはアニメ制作に関してさまざまなことを質問され、例えば製作委員会がどのように運営されているのか、回収した収益の配分など、外国語の語彙(ごい)の乏しさもあって答えに窮することもしばしばでした。

 場合によっては彼らのほうが詳しいこともあり、「このアニメを見ていないの? なぜ? 日本人でしょ?」と問い詰められたことも1度や2度ではありません。

 アニメが好きすぎてわざわざ遠い日本までやって来る人たちなので、このような逆転状態になるのです。今回はファブリスさんがロンドン在住なので、ロンドンを訪れたシャーロキアン(シャーロック・ホームズの熱狂的ファン)に例えて説明を試みました。

ah_live2.jpg 「ご注文はうさぎですか?」コラボカフェにて

―― 私がベーカー街に住んでいるとしましょう。

ファブリスさん シャーロック・ホームズのいる街ですね。

―― そこに日本からシャーロキアンがやって来ました。

ファブリスさん 今の私が、ベーカー街を訪れたシャーロキアンと言う意味ですね。

―― ベーカー街に住んでいる私にシャーロキアンが色々と質問しますが、シャーロキアンのほうが詳しいので、満足に答えられないこともあります。

ファブリスさん それが今の状況というのはよく分かりますww

―― 今の私の立場を分かってもらえてうれしいです。

ファブリスさん で、「傷物語」の制作状況がどうなってるのか教えてもらえますか?

―― だからぁ、ロンドンっ子にシャーロック・ホームズの新シリーズの制作状況を聞いたとします……

 国際連盟事務次長だった新渡戸稲造氏が、欧米の外交官たちの質問に答えるために「武士道」を執筆した気持ちが私にもよく理解できました。そして、今こそ第2の「武士道」が求められているのではないかと思うのです。クール・ジャパン戦略のかなめとして。


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