理研、クマ型介護用ロボット「ROBEAR(ロベア)」開発

人との柔らかな接触と力仕事を行うロボットです。

» 2015年02月24日 18時58分 公開
[太田智美,ねとらぼ]

 理化学研究所は、人との柔らかな接触と力仕事を行う介護用ロボット「ROBEAR(ロベア)」を開発した。「ロベア」というネームングだけあって、クマ型!!


画像 ROBEAR

 開発にあたったのは、理化学研究所住友理工人間共存ロボット連携センター(RSC)ロボット感覚情報研究チーム。「腕」を用いたクマ型の介助ロボットはこれまでにも開発しており、今回発表された「ロベア」は2009年8月に開発された「RIBA(リーバ)」、2011年8月に開発された「RIBA-II」に続く後継機となっている。「ロベア」では、従来できなかった態勢での補助(横抱きだけでなく、立っている人を両腕で支えたり抱きかかえたりすること)ができるようになった。


画像

画像 横抱き

画像 立った姿勢での抱きかかえ

 このロボットの一番の目的は、介護者(介護する側の人)の負担を軽くするということ。ベッドから車椅子への移動など、現状介護の現場では1人の介護士が40回もの移動の手助けを行っており、多くの介護士が腰痛に悩まされているという。



 ロベアには小型化と高精度・高出力を実現するアクチュエータユニット(モーターを動かすために必要なモータードライバーや制御・通信基板などを一体化したもの)、人との接触状態を検出するための3種類の力覚(触覚情報に関係する感覚)系センサー、高出力のインピーダンス制御を採用し、これにより大きな力を出すとともに接触状態に応じた微妙な動作調節、ロボットの腕で人を挟み込む柔らかな動作が可能となった。


画像 アクチュエータユニット

画像 1グラムから40キログラムまでの重りを前腕に乗せた時の力覚系センサの出力

画像 力覚系センサ3種類の特徴

 ロベアの重量は現在約140キロ、幅80センチ、奥行き80センチ、高さ150センチ。介護やリハビリへの応用を目指し、今後も引き続き研究開発が行われる。

太田智美

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

昨日の総合アクセスTOP10
先週の総合アクセスTOP10
先月の総合アクセスTOP10
  1. 庭に植えて大後悔した“悪魔の木”を自称ポンコツ主婦が伐採したら…… 恐怖のラストに「ゾッとした」「驚愕すぎて笑っちゃいましたw」
  2. 小1娘、ペンギンの卵を楽しみに育ててみたら…… 期待を裏切る生き物の爆誕に「声出して笑ってしまったw」「反応がめちゃくちゃ可愛い」
  3. 生後2カ月の赤ちゃんにママが話しかけると、次の瞬間かわいすぎる反応が! 「天使」「なんか泣けてきた」と癒やされた人続出
  4. 「歩行も困難…言動もままならず」黒沢年雄、妻・街田リーヌの病状明かす 介護施設入所も「急激に壊れていく…」
  5. 車検に出した軽トラの荷台に乗っていた生後3日の子猫、保護して育てた3年後…… 驚きの現在に大反響「天使が女神に」「目眩が」
  6. 「虎に翼」、新キャラの俳優に注目が集まる 「綺麗な人だね」「まさか日本のドラマでお目にかかれるとは!」
  7. 釣りに行こうとしたら、海岸に子猫が打ち上げられていて…… 保護後、予想だにしない展開に「神様降臨」「涙が止まりません」
  8. 身長174センチの女性アイドルに「ここは女性専用車両です!!!」 電車内で突如怒られ「声か、、、」と嘆き 「理不尽すぎる」と反響の声
  9. 築152年の古民家にある、ジャングル化した水路を掃除したら…… 現れた驚きの光景に「腰が抜けました」「ビックリ!」「先代の方々が」
  10. 「葬送のフリーレン」ユーベルのコスプレがまるで実写版 「ジト目が完璧」と27万いいねの好評