東北がひとつになる夢のイベント「東北六魂祭」。5月30、31日いよいよ開催!
東北6県を代表する祭りが一堂に会するイベント「東北六魂祭」がまもなく開催です。
毎年、東北では多くの夏祭りが開催されていますが、中でも代表格とされる「青森ねぶた祭」は、6日間で約300万人超の観光客を集める日本を代表する夏祭りです。そんな東北6県を代表する祭りが一堂に会するイベント「東北六魂祭」が、いよいよ5月30、31日に開催!
東日本大震災(2011年)以降、「青森ねぶた祭」と並ぶ5つの東北夏祭りが集結する、夢のイベント「東北六魂祭」が開催に至った理由とは? そして、今年で5回目を迎える「東北六魂祭」に込められた想いとは?
「東北六魂祭」とは?
2011年7月に仙台で初開催となった第1回「東北六魂祭」。この一大イベントは、「青森ねぶた祭」「秋田竿燈まつり」「盛岡さんさ踊り」「山形花笠まつり」「仙台七夕まつり」「福島わらじまつり」の6大祭りが集結し、2011年3月11日に起きた東日本大震災の鎮魂と復興を願ってスタートしました。
合い言葉は「東北の心はひとつ、さらに前へ。」。これまでに2012年の盛岡(岩手県)、2013年は福島(福島県)、2014年の山形(山形県)と、第2〜4回の「東北六魂祭」を持ちまわりで開催してきました。
第1回の仙台では、「東北復興を応援しよう!」という気運の高まりを受け、36万人もの来場者が全国各地から集まり、当初の予想を大幅に超える賑わいに。第2回以降も、各祭りごとの色鮮やかな衣装を身に纏った踊り手のパレードなどが人気を博し、東北を代表する一大イベントに!
イベントが中止・延期が相次いだ、東日本大震災後の日本
東日本大震災の被害で多数の死者・行方不明者を出し、一時は45万人以上が避難。さらに、福島第一原子力発電所の事故が起きたことは、みなさんご存じの通りです。このとき、各地で予定されていたイベントの大多数が中止・延期されるなど、東北だけでなく全国に自粛ムードが広がったことも記憶に新しいですね。
地震・津波による甚大な被害はもとより、計画停電・節電の影響による自粛ムードが人々の心に影を落とす中、一方では早急な被災地支援のためにも「悲しんでいるばかりではなく、一人ひとりができる限り明るく前向きに、できることに精いっぱい取り組むことが、経済の活性化につながり、ひいては被災地の支援・復興につながる」という声が高まっていくように……。
そうした声に背中を押されるように、東北の主要夏祭りのひとつ「盛岡さんさ踊り」は、震災後にいち早く開催を決定。そして「盛岡さんさ踊り」の英断に刺激を受けた「青森ねぶた祭」「秋田竿燈まつり」「山形花笠まつり」も、相次いで開催決定を表明します。
さらに、甚大な被害によって実施が危ぶまれていた「仙台七夕まつり」も、関係者の尽力によってなんとか開催にこぎつけたほか、「福島わらじまつり」においては原発事故による被害で「開催は無理だろう」という大方の予想を裏切り、通常2日間の祭りを1日に縮小しながら、祭りに息づく“魂”を絶やすことなく開催に至ります。
それにしてもあのような状況下で、なぜ開催にこぎつけたのでしょう。
そもそも祭りとは、経済の活性化、伝統継承といった側面だけでなく、感謝、祈り、慰霊のために神仏および祖先をまつる行為(儀式)でもあります。とくに長い歴史をもつ伝統的な祭りであれば尚、中止・延期という選択は避けたいでしょう。
ましてや東日本大震災では、地震と津波によって多くの方が命を落とされています。だからこそ開催に至る道程がいかに困難であっても、亡くなられた方への鎮魂、そして復興への祈りを捧げるためにも、夏祭りの開催は人々の悲願だったといえるでしょう。
今年は秋田で開催、テーマは「輝」
今年の「東北六魂祭」のテーマは「輝」。
「輝」の一語には、「どこまでも高く立ち上がり、夕闇に輝く竿燈のように、どこまでも伸びていく東北の希望や実りが感じられる祭りに」という、まっすぐな想いが込められています。
過去3回の祭りによって震災の被害が甚大だった県での開催が終了。その後は、協賛企業離れが懸念されるなど、一時は「東北六魂祭」の継続が危ぶまれましたが、第4回(2014年)「東北六魂祭」は無事に山形で開催!
写真の通り、竿燈に表された文字からも「刻一刻と時間は過ぎていくけれど、復興へ込められた願い、想いは決して風化させてはならない」という意気込みにあふれた祭りに!
そして、東北の熱き“魂”はさらにパワーアップ!2015年の今年は日本海側の秋田へつなげられます。
いまだ復興が進まない地域も残る東北。そんな中でも、伝統的に行われてきた東北の夏祭りは地元の人々の誇りでもあり、希望であるはず。
そして、これから東北が前に進むためにできることを、あらためて考えるきっかけとなる「東北六魂祭」ではないでしょうか。
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