レジには長蛇の列 リブロ池袋本店が40年にわたる営業を終了 Twitterに著名人や出版社から感謝や悲しみの声が

最後に本を買おうと多くのお客さんが詰めかけました。

» 2015年07月21日 01時16分 公開
[黒木 貴啓ねとらぼ]

 名門書店として知られるリブロ池袋本店が、7月20日21時をもってその40年間の歴史に幕を閉じました。Twitterでは閉店時に多くのお客さんが詰めかける様子が写真などで投稿され、出版社や作家からもなくなることを惜しむ声や感謝の気持ちがツイートされています。

画像 Twitterには最終日の様子が投稿

 リブロ池袋本店は、1975年9月に西武池袋本店に「西武ブックセンター」としてオープンし、1985年に「リブロ」として独立。80年代には芸術や文学、思想書などの先鋭的な品ぞろえで「セゾン文化」を支え、「ニューアカデミズムの聖地」と呼ばれました。今年7月で入居している西武池袋本店との契約が満了となるため、池袋界隈で移転先を探しつつも撤収が決定。店舗跡には8月初旬に三省堂書店池袋本店がオープンします。

画像画像 地下1階にある柱と、リブロのロゴ

 地下1階にある柱には、作家やマンガ家、著名人によるメッセージが先月から書き込まれ始め、来店客によってTwitterへ写真が数々と投稿されました。作家の高橋源一郎さんは「リブロか……全てがなつかしい」、社会学者の上野千鶴子さんは「セゾンの時代が閉じる……」。サッカー選手の長友佑都さんも大きく「感謝」の2文字。すでにイラストを書いていたマンガ家の江口寿史さんは閉店日にもう一度訪れ、自画像と一緒に「さようなら」と書き残しました。

 このほか著名人もTwitterでリブロ池袋本店との思い出をツイート。マンガ家のますむらひろしさんは「たくさんの美術書と音楽本を買いました。濃い書籍が並んでるあのフロアーの気配が好きだった」。また出版社からのツイートも多く、河出書房新社の「文藝」担当者は「売れるかわからないけれど絶対おもしろい!とこちらが確信する賭けの企画にいつも乗っていただき、そのスピリットにどれだけ助けられたか」。棚だけでなく企画、イベントにも先鋭的な精神を心がける書店だったことがうかがえます。

 最終日に本を買い求めにやってきた人は多く、閉店間際には「最後尾」の札が掲げられるほど長い列ができました。最後の会計が終わった後は店員が整列し、同社社長、池袋本店店長が利用客にあいさつ。リブロのTwitterアカウントでも「40年間のご愛顧誠にありがとうございました」と感謝の言葉を発信しました。Twitterでは移転先が早く決定するのを願う声があちこちで見受けられます。

画像

黒木貴啓


Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

先週の総合アクセスTOP10
  1. 生後2カ月の赤ちゃんにママが話しかけると、次の瞬間かわいすぎる反応が! 「天使」「なんか泣けてきた」と癒やされた人続出
  2. 車検に出した軽トラの荷台に乗っていた生後3日の子猫、保護して育てた3年後…… 驚きの現在に大反響「天使が女神に」「目眩が」
  3. 安達祐実、成人した娘とのレアな2ショット披露 「ママには見えない!」「とても似ててびっくり」と驚きの声
  4. 兄が10歳下の妹に無償の愛を注ぎ続けて2年後…… ママも驚きの光景に「尊すぎてコメントが浮かばねぇ」「最高のにいに」
  5. “これが普通だと思っていた柴犬のお風呂の入れ方が特殊すぎた” 予想外の体勢に「今まで観てきた入浴法で1番かわいい」
  6. 「虎に翼」、新キャラの俳優に注目が集まる 「綺麗な人だね」「まさか日本のドラマでお目にかかれるとは!」
  7. 「葬送のフリーレン」ユーベルのコスプレがまるで実写版 「ジト目が完璧」と27万いいねの好評
  8. お花見でも大活躍する「2杯のドリンクを片手で持つ方法」 目からウロコの裏技に「えぇーーすごーーい」「やってみます!」
  9. 弟から出産祝いをもらったら…… 爆笑の悲劇に「めっちゃおもろ可愛いんだけどw」「笑いこらえるの無理でした」
  10. 3カ月の赤ちゃん、パパに“しーっ”とされた反応が「可愛いぁぁぁぁ」と200万再生 無邪気なお返事としぐさから幸せがあふれ出す
先月の総合アクセスTOP10
  1. フワちゃん、弟の結婚式で卑劣な行為に「席次見て名前覚えたからな」 めでたい場でのひんしゅく行為に「プライベート守ろうよ!」の声
  2. 親が「絶対たぬき」「賭けてもいい」と言い張る動物を、保護して育ててみた結果…… 驚愕の正体が230万表示「こんなん噴くわ!」
  3. 水道検針員から直筆の手紙、驚き確認すると…… メーターボックスで起きた珍事が300万再生「これはびっくり」「生命の逞しさ」
  4. フワちゃん、収録中に見えてはいけない“部位”が映る まさかの露出に「拡大しちゃったじゃん」「またか」の声
  5. スーパーで売れ残っていた半額のカニを水槽に入れてみたら…… 220万再生された涙の結末に「切なくなった」「凄く感動」
  6. 桐朋高等学校、78期卒業生の答辞に賛辞やまず 「只者ではない」「感動のあまり泣いて10回読み直した」
  7. 「これは悲劇」 ヤマザキ“春のパンまつり”シールを集めていたはずなのに…… 途中で気づいたまさかの現実
  8. 「ふざけんな」 宿泊施設に「キャンセル料金を払わなくする方法」が物議 宿泊施設「大目に見てきたが厳格化する」
  9. がん闘病中の見栄晴、20回以上の放射線治療を受け変化が…… 「痛がゆくなって来ました」
  10. 食べ終わったパイナップルの葉を土に植えたら…… 3年半後、目を疑う結果に「もう、ただただ感動です」「ちょっと泣きそう」