15匹の猫がの〜んびり “猫神社”梅宮大社に行ってみた:人も猫も子宝・安産!
子宝・安産祈願の神様をまつる京都の梅宮大社は、「猫神社」としても話題。猫神社になったワケを宮司さんに聞いてきた。
子宝・安産祈願や酒造りで知られる京都の梅宮大社(うめのみやたいしゃ)は、「猫神社」としても注目を集め、神社の境内や庭園で過ごす猫を見ようと多くの猫好きが訪れている。自身も猫が大好きという宮司さんに、猫神社と呼ばれるようになるまでのいきさつを聞いてみた。
梅宮大社があるのは京都市右京区、阪急嵐山線沿線。子宝・安産祈願の神様として木花咲耶姫(コノハナサクヤヒメ)、 酒造りの神様として大山祗神(オオヤマツミ)などを祀(まつ)っている。奈良時代から京都の人々の信仰を集め、また2月は梅、5月はカキツバタ、6月にはアジサイ、11月は紅葉が見事な庭園もあり、年間通して参拝者の姿が絶えない。
その梅宮大社に新しい魅力が加わった。宮司の橋本さんが飼っている15匹の猫たちである。取材当日も境内でゆったりと過ごす猫たちに「かわいい」と声をあげる女性グループも見られ、猫が好きな人にとっての名所となっている様子が伝わってきた。
最初は猫が飼えなかった
宮司の橋本さんは子どものころから猫が好きで、昔から神社に野良猫が入ってくることもあったのだが、両親が猫嫌いで飼わせてもらえなかった。36年前に父親から宮司を継いだときも、神社には野良猫がおり、かわいいと思ったが、神社に悪さをするといけないので追い払っていたという。
しかし14年前、父親が亡くなり、母親も体調を崩し、妻が介護に疲れていたころ、橋本さんはペットショップでシャム猫のような雑種のオス猫と出会った。妻の気を紛らわすのにいいと思い、家族に相談せずに飼うことに。母親の目の届かないところに段ボールで小屋を作り、布団をしいて住まわせたという。連れ帰った当初は驚いていた妻も、よく懐く子猫をすぐにかわいがるようになった。
それから半年後、神社の物置で野良猫が子猫を生んでいるのを発見。親猫やほとんどの子猫は逃げてしまったが、1匹だけ成長の遅い白いメス猫が逃げ遅れていた。橋本さんは一時的に保護するが、親猫は助けに来ず子猫は衰弱し始めた。さらに、子猫の鳴き声に母親が気付いてしまう。
そこで、先に飼っていたオス猫の小屋で子猫を飼うことにした。はじめは2匹が仲良く共存できるか心配だったそうだが、なんとオス猫は子猫の毛づくろいするなど親猫のように世話をしたのだった。「ミー」と名付けられた子猫はすくすく成長した。
増えていく猫
梅宮大社では、飼っている猫の全てに生後1年ぐらいで避妊手術をしている。しかしミーを病院に連れていくと、医師から「病気だから避妊手術をすると死んでしまうかもしれない」と言われ、避妊を断念したという。
ミーは次々と子猫を生み、3年前に行方不明になるまで約10年間で60匹ほど生んだそうだ。サバトラ、耳や顔が黒いシャム猫のような猫、ブルーグレーのロシアンブルーのような猫、ペルシャ猫のように長い毛の猫や、オッドアイの猫などさまざまな子猫が生まれた。橋本さんは毎回出産のたびにどんな猫が生まれるのか楽しみでもあった。「子宝と安産の神社だから、子猫がたくさん生まれるのはいいこと」
生まれた猫はほとんどペットショップや希望者に譲った。しかしミーの子と、ミーの子が避妊手術をする前に妊娠し生んだ猫、さらにどこからかやってきて居ついた猫や神社に捨てられた猫で最大19匹になったことも。現在、梅宮大社にいる15匹の猫の中で、10匹がミーの子孫である。
そして猫に囲まれた生活をするうちに、いつの間にか母親まで猫好きになり、猫をなでられるようになったそうだ。
猫神社ブームの陰で
梅宮大社に来る参拝者の中には、猫が嫌いな人もいる。橋本さんは猫のフンや吐いたものをすぐ片づけるほか、猫がマーキングしたところには消臭スプレーで匂いを消すなどの対策をしている。筆者も境内や庭をぐるりと回ったが、全く臭いは分からなかった。神社で猫を飼うようになってからも、参拝者が減ったということはないという。
テレビやネット、鉄道会社のPRなどで取り上げられ猫神社として有名になった梅宮大社だが、橋本さんはマナーの悪い猫マニアに悩んでいる。寝ている猫をカメラで接写して起こす、勝手にエサをやる、無理やり猫を抱きあげようとする参拝者がいるそうだ。自分本位な関わり方は猫のストレスや病気につながるだけではなく、猫が反撃して引っかいたりするなどトラブルが発生する可能性があり、橋本さんは不安を感じている。
「近づき過ぎずに自然な姿を見てほしい」
猫を心から愛する橋本さんは願っている。
(谷町邦子)
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