「マジで死にかけた」 買って2週間の自転車で走行中にハンドルが折れる事故 メーカーは交換・回収を決定
2016年3月以降に該当車種を購入した人は確認を。
「マジで死にかけたんですけど…買ってから2週間なんですけど…」というコメントとともに投稿された、自転車の破損事故画像がTwitterで波紋を呼んでいます。写っていたのは、ハンドルが支柱部分からポッキリと折れた自転車の写真。折れた金属部分は鋭利に尖っており、運が悪ければ大事故につながっていたかもしれません。ツイートは5月20日時点で6500回以上リツイートされており、リプライでも心配する声が多く寄せられています。
購入からわずか2週間程度でハンドルが折れるという破損事故はいかにして発生したのか。使用者、メーカー、販売店に取材しました。
問題の自転車は、投稿者のYuji(´・ω・`)(@porporkuuuun)さんが破損事故の約2週間前に、ドン・キホーテ溝ノ口駅前店にて約2万3000円で購入。平坦な2車線道路を走行していたところ、突然自転車のハンドルが折れるという異変が発生したといいます。
幸いハンドルが折れてもブレーキは正常に作動したため、減速した後、運よく地面に足を付けることができたとのこと。大きなケガはありませんでしたが、道路の車両通行量はやや多く、走行中の車などにぶつからなかったのは不幸中の幸いであったと言えます。現場検証に立ち会った警察官は、「事故としては単独転倒になるけれど、こんなケースは初めてですね」と驚いていたそうです。
このツイートの後、驚安の殿堂ドン・キホーテ公式アカウントは「この度は弊社ご購入にてご迷惑をお掛けし誠に申し訳ございません」と数回にわたり謝罪の言葉をツイート。またドン・キホーテ広報にも取材したところ、「個別に対応させていただいております。事故の原因はメーカーが確認中です」と回答しました。
調べたところ、破損事故があった車種は、東京都北区にある自転車メーカー・玉越工業が製造しているものと判明。玉越工業の担当者は取材に対し、「事故の発生原因を調査すると同時に欠陥パーツの交換・回収を行います。心よりお詫び申し上げます」と回答しました。
玉越工業によると、欠陥が見つかった車両は2016年3月15日〜5月18日まで販売されていた「OUTLAW(アウトロー)」という27インチタイヤのシティバイク(中国製)で、車体番号が「S512310001〜S512310150」までの製品です。該当箇所はハンドルステム(ハンドルと前輪フォークのステアリングコラムを連結する部品)で、接合部の強度が適正に保たれていないことから破損したとみられています。
玉越工業は「すべての製品に不具合が確認されたわけではありませんが、該当車両をお持ちの方は玉越工業までお問い合わせください」と呼びかけています。
独立行政法人国民生活センターによると、自転車が突然破損する事故の報告は年々増加しているといいます。
国民生活センターでは「スポーツ用自転車の取扱いに注意−構造と使用方法をよく理解しましょう−(2015年6月18日公表)」や「走行中にフレームが破断した折りたたみ自転車−輸入代理店がフレームの回収と無料交換を実施しています−(2015年9月17日公表)」としたページを公開し、注意喚起をはかっています。
また使用者によると、破損事故発生の3日ほど前から、車体の後方で「ギシギシ」ときしむような音が聞こえたり、段差などわずかな振動でもベルが鳴ったりといった違和感はあったそう。こうした異変に気が付いた場合には、早めに専門店へ相談した方が良いと考えられます。
最後に今回の事故について使用者は、事故直後は破損車両を3キロ以上も引きずって帰ったため怒りを覚えたそうですが、その後のドン・キホーテならびに玉越工業の謝罪と補償対応には満足しているとのことでした。
シティバイク「OUTLAW(アウトロー)パーツ交換・回収のお知らせ」
対策部品への交換・回収を行っています。
株式会社玉越工業が製造した自転車の一部製品で、ハンドルステムが破損する不具合が発生しています。
対象車両については速やかに使用を中止し、購入店舗もしくは玉越工業までお問い合わせください
対象車種:OUTLAW(読み:アウトロー) 車体(フレーム)に明記があります。
車体番号:S512310001〜S512310150 車体(フレーム)の下部に刻印があります。
販売時期:2016年3月15日〜5月18日
フリーダイヤル:0120-29-0464(フリーダイヤルは5月23日からの受付となります)
見た目はクロスバイクに近いシティバイクになります。(ギアとオートライトついた製品です。)
(Kikka)
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