人工透析患者に「実費負担できないなら殺せ」 長谷川豊のBLOGOS記事が炎上、編集部は謝罪のうえ削除
フリーアナウンサー・長谷川豊氏の記事は国民健康保険制度の問題を提起するものでしたが、内容と表現が極端で過激ゆえに批判されていました。
ニュースサイト・BLOGOSが、9月19日掲載記事「自業自得の人工透析患者なんて、全員実費負担にさせよ!無理だと泣くならそのまま殺せ!今のシステムは日本を亡ぼすだけだ!!」に不適切な表現があったとして謝罪。当該記事を削除のうえ、謝罪文に差し替えました。
同サイトは有識者のブログ記事を転載して伝えるメディア。当該記事も、フリーアナウンサー・長谷川豊氏の同名記事から転載したものでした。
ある医師が語ったという「人工透析患者の8〜9割は『自業自得』の食生活と生活習慣が原因」との言説から論は出発。人工透析患者は1級障害者に認定されるため、医療費は無料になります。その現状をイソップ童話になぞらえ、「自業自得なキリギリスが、健康に気を遣って生活しているアリの納めた保険料で生きている」といった論旨を展開。「キリギリスは餓死しなければいけない」「日本の病魔の1つが『保険』であることは確か」など、タイトル通り辛らつな言葉で締めくくられています。
この論は健康保険制度の問題を提起するものでしたが、「この書き方では殺人を不特定多数に呼びかけてはいないか」「いち医師の意見をさも全体の問題かのように述べている」など、ネットでは多くの批判が寄せられました。
BLOGOS編集部は「チェック体制の不備から、編集部内で検討、筆者との協議などが十全に行われないまま掲載(転載)に至ってしまいました」と説明。当該記事に不適切な表現が含まれているとの認識の下、長谷川氏と協議を行ったうえで、補足記事を含め削除する判断を下したそうです。なお、長谷川氏は寄せられた批判に対し、自身のブログで反論を続けています。
(沓澤真二)
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