将棋を指さない将棋ファン「観る将」の楽しさってどんなとこ?ねっと用語知ったかぶり

将棋が強くなくてもいろいろな楽しみ方があるんです。

» 2016年10月09日 13時00分 公開
[ねとらぼ]

 たまに見かけるネット用語を、勝手に知ったかぶりで解説する「ねっと用語知ったかぶり」。今回は将棋を指さずに楽しむ観る将棋ファン、略して「観る将」をご紹介します。ここ数年急増している「観る将」、実はネットの影響が非常に大きいんです。

観る将棋ファン

【観る将(観る将棋ファン)】

 「観る将」とは自分では将棋を指さない(指せない)けれど、テレビやネットの将棋中継を観て楽しむファンのこと。「将棋の内容が理解できないのに観ていて楽しいの?」と思うかもしれませんが、実は将棋中継には対局の勝敗以外にもさまざまな見どころがあります。

 代表的なのは棋士たちが対局の合間に食べる食事やおやつ。棋士が何を食べたか、というのは観る将にとって妙に気になる要素のようで、ニコニコ生放送では棋士や解説者の昼食を予想する「昼食アンケート」が恒例になっていたりします。健啖家として知られる「ひふみん」こと加藤一二三九段が夕食に「カキフライ定食」と「チキンカツ定食」を同時に注文したときなどは、ネット上の観る将たちを大いに盛り上げました。

 こうした将棋を「観る」文化が活発になったのは、ニコニコ生放送で将棋中継がさかんに行われるようになったことがきっかけ。特に将棋ソフトとプロ棋士が戦う「将棋電王戦」は、それまで将棋に興味がなかった人たちからも大きな注目を集めました。

観る将棋ファン 数々のドラマを生んでいるニコ生の「将棋電王戦」

 ニコ生の映像によって多くの人が動く棋士の姿を目にできるようになったのもポイント。羽生善治三冠が時折「寝ぐせ」をつけて対局に現れることなどはメディアでもたびたび話題にされていましたが、他にも対局中に「冷えピタで頭を冷やす」「孫の手で背中をかく」「『負けました』と言う前にリップクリームを塗る」などといった棋士たちのユニークな行動が話題になるようになりました。また、若手のイケメン棋士に多くの女性ファンが生まれたり、マシンガンのようにダジャレを連発する豊川孝弘七段の「オヤジギャグ解説」が人気になるなど、棋士一人一人のキャラクターに注目が集まるようになります。

観る将棋ファン あの羽生さんを倒して新名人となった佐藤天彦名人は、「リップ投了」などの所作や独特のファッションへのこだわりから「貴族」という愛称も(日本将棋連盟公式サイトより)

 こうした露出の増加がファン層の拡大につながり、将棋の楽しみ方も多様化していきました。「観る将」以外にも、棋士や将棋イベントの写真を撮る「撮る将」、将棋関連の本や記事を読み漁る「読む将」といった人たちも出てきています。まるで鉄道ファンみたいですね。

 もちろん最大の魅力は棋士たちによる、「脳みそに汗をかく」ような真剣勝負。ネット中継ではプロ棋士たちが初心者にも分かるように丁寧な解説をしてくれるので、将棋に難しそうというイメージを持っていた人が突然「観る将」になるというケースも少なくないようです。

【使い方例】

例1:将棋中継でおやつの時間になると観る将たちのコメントが急増する

例2:「俺は観る将だから別にお前に将棋で負けても悔しくないし……」

関連キーワード

将棋・チェス | ネット用語


Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

昨日の総合アクセスTOP10
  1. /nl/articles/2412/29/news100.jpg 大谷翔平、妻・真美子さん妊娠公表→エコー写真に“まさかの勘違い” 「デコピン妊娠?」「どう見てもデコピンで草」
  2. /nl/articles/2412/29/news101.jpg チェジュ航空社長、日本語で謝罪 犠牲者は170人以上との報道 公式サイトは通常のオレンジからブラックに
  3. /nl/articles/2412/30/news070.jpg 大谷翔平の妻・真美子さん妊娠→現役時代に語っていた「将来の夢」に感動の声 「なんか泣けてくる」
  4. /nl/articles/2412/29/news005.jpg 母「昔は数十人もの男性の誘いを断った」→娘は信じられなかったが…… 当時の“想像を超える姿”が2800万再生「これは驚いた」【海外】
  5. /nl/articles/2412/29/news075.jpg 「スマホ入荷しました」 ハードオフ店舗がお知らせ→まさかの正体に大横転 「草しか生えない」
  6. /nl/articles/2412/30/news071.jpg 子どもがお店で“高額おもちゃ”を欲しがる→通りすがりの“五輪選手がまさかの理由”でプレゼント 「すごすぎる話」「今年一番感動」
  7. /nl/articles/2412/29/news098.jpg 大谷翔平と妻・真美子さん“家族ショット”に210万いいね 「素敵な1枚」「幸せな家族写真!」【“大谷家”の新たな一歩】
  8. /nl/articles/1611/04/news117.jpg 「ヒルナンデス!」で道を教えてくれた男性が「丁(てい)字路」と発言 出演者が笑う一幕にネットで批判続出
  9. /nl/articles/2412/30/news039.jpg ヤクルトが“投げ売り状態”かと思ったら…… 「大勘違い」引き起こしかねない光景に「さすがに飲めない」
  10. /nl/articles/2412/29/news013.jpg 毛糸で“お花をぷくぷく”編んでいくと…… 思わず笑顔になるアイテム完成に「なんて美しい」「母に編んであげよう」
先週の総合アクセスTOP10
  1. ザリガニが約3000匹いた池の水を、全部抜いてみたら…… 思わず腰が抜ける興味深い結果に「本当にすごい」「見ていて爽快」
  2. 新1000円札を300枚両替→よく見たら…… 激レアな“不良品”に驚がく 「初めて見た」「こんなのあるんだ」
  3. 家の壁に“ポケモン”を描きはじめて、半年後…… ついに完成した“愛あふれる作品”に「最高」と反響
  4. 「庶民的すぎる」「明日買おう」 大谷翔平の妻・真美子さんが客席で食べていた? 「のど飴」が話題に【大谷翔平激動の2024年 「お菓子」にも注目集まる】
  5. 100均のファスナーに直接毛糸を編み入れたら…… 完成した“かわいすぎる便利アイテム”に「初心者でもできました!」「娘のために作ってみます」
  6. “プラスチックのスプーン”を切ってどんどんつなげていくと…… 完成した“まさかのもの”が「傑作」と200万再生【海外】
  7. 「バグってる」 シャトレーゼの“864円で買える”「1人用クリスマスケーキ」に大絶賛の声 「企業努力すごい」
  8. 「昔モテた」と言い張るパパ→信じていない娘だったが…… 当時の“驚きの姿”が2900万再生「おおっ!」「マジかよ」【海外】
  9. トイレットペーパーの芯を毛糸でぐるっと埋めていくと…… 冬に大活躍しそうなアイテムが完成「編んでるのかと思いきや」【海外】
  10. “月収4桁万円の社長夫人”ママモデル、月々の住宅ローン支払額が「収入えぐ」と驚異的! “2億円豪邸”のルームツアーに驚きの声も「凄いしか言えない」
先月の総合アクセスTOP10
  1. 「何言ったんだ」 大谷翔平が妻から受けた“まさかの仕打ち”に「世界中で真美子さんだけ」「可愛すぎて草」
  2. 「絶句」 ユニクロ新作バッグに“色移り”の報告続出…… 運営が謝罪、即販売停止に 「とてもショック」
  3. 「飼いきれなくなったからタダで持ってきなよ」と言われ飼育放棄された超大型犬を保護→ 1年後の今は…… 飼い主に聞いた
  4. アレン様、バラエティー番組「相席食堂」制作サイドからのメールに苦言 「偉そうな口調で外して等と連絡してきて、」「二度とオファーしてこないで下さぃませ」
  5. 「明らかに……」 大谷翔平の妻・真美子さんの“手腕”を米メディアが称賛 「大谷は野球に専念すべき」
  6. 「やはり……」 MVP受賞の大谷翔平、会見中の“仕草”に心配の声も 「真美子さんの視線」「動かしてない」
  7. ドクダミを手で抜かず、ハサミで切ると…… 目からウロコの検証結果が435万再生「凄い事が起こった」「逆効果だったとは」
  8. 「母はパリコレモデルで妹は……」 “日本一のイケメン高校生”グランプリ獲得者の「家族がすごすぎる」と驚がくの声
  9. 「ごめん母さん。塩20キロ届く」LINEで謝罪 → お母さんからの返信が「最高」「まじで好きw」と話題に
  10. 「真美子さんさすが」 大谷翔平夫妻がバスケ挑戦→元選手妻の“華麗な腕前”が話題 「尊すぎて鼻血」