「きのこの山」や「スーパーカップ」をデザインの視点から解剖! 「デザインの解剖展」で身近なデザインの見え方が変わった
デザインって本当に楽しい。
私たちは日々、数えきれないほどの製品に囲まれています。当たり前すぎて見落としがちですが、そういった製品のひとつひとつの素材や味覚、パッケージやデザインには意味があり、製品はいくつもの過程を経て私たちの元までたどり着いています。
そして、現在21_21DESIGN SIGHT(東京・六本木)で行っている企画展「デザインの解剖展: 身近なものから世界を見る方法」では、そんな身近な製品を「デザインの視点」から解剖し、製品から見えない要素まで可視化し、製品を内側から外側から解説・展示しています。なにそれ、どういうこと? というわけで行ってきました!
「デザインの解剖展:身近なものから世界を見る方法」へ
「デザインの解剖」とは、(1)身近なものを(2)デザインの視点で(3)外側から内側へ向かって(4)細かく分析することで(5)ものを通して世界を見る(6)プロジェクトです。この展示では、プロジェクトのディレクターである佐藤卓氏が15年以上にわたり手がけた「デザインの解剖」の紹介、そしてその手法や実践を来場者と共有するということが目的です。
「難しそう?」そんなことはありません。この先の「株式会社 明治」の5つの代表製品をとことん解剖するエリアで「デザインの解剖」を実践体験することができます!
解剖対象:きのこの山など株式会社明治5製品
巨大なきのこの山のオブジェがお出迎え。このエリアではデザインからパッケージの箱の中のそれぞれの個体の動きや舌触りや歯ごたえ、香りといった普段は見えない要素まで幅広く解剖します。
……なんて説明すると難しそうですが、実際は「きのこの山の形状を変えてみたらどうだろう?」と再現してみたり、1箱のエネルギーをブナシメジに例えてみたレシートを作ってみたりなど、ゆる〜く楽しめるものばっかりなんですよ。えのき風のきのこの山、口の中バリバリになりそうだ。
これは……このジオラマは……! 自分自身がきのこの山のパッケージにもなれるよ(楽しい)。すでに「きのこの山エリア」だけで楽しすぎる。小耳に挟んだところでは、(展示の影響か)周辺のコンビニでは今きのこの山が手に入りにくくなっているそうです。なにそれ、面白すぎる。
まるで建築模型のような明治ブルガリアヨーグルトのデザイン。
ヨーグルトをスプーンですくい出していく形状の変化を追った模型。こんなの「あるある!」すぎる。よく作ろうと思ったなーすごいなー。
明治ミルクチョコレートのエリアでは「ベルマークでもらえるもの」が可視化されていました。昔集めてたけど何に変わるのか知らなかったやつ!! 「製品についているベルマークを集めるとどうなるの?」まで可視化されているやさしい世界。
みんな大好き明治エッセルスーパーカップの巨大模型。の断面! この模型で一番見てもらいたいところといえば……。
個人的にはここ。スーパーカップのふたがどんな感じで接着されているか、紙カップの断面はどんな感じなのか、見たことがある人なんてあんまりいなさそうじゃないですか。それをこんなふうに見ることができます。注目です!
そして、一際人気を集めていたのがこちらのエリア、「<明治おいしい牛乳>ロゴタイプの拡張(下浜臨太郎)」。
ここではパーツを組み合わせて、自分の好きな名称で「明治おいしい牛乳」風の牛乳が作るとあり、ついつい夢中になっちゃいました。自分の名前で牛乳を作ってみる人、牛乳と全く結びつかない単語で牛乳を作ってみる人などさまざま。
「ねとらぼ」のそれぞれの文字が入ったパーツを探し回り、ようやく「ねとらぼ牛乳」を完成させました。ヤッター!
館内のスタッフさんは「デザインの解剖展」と名前がつくだけあって、白衣を着用してるんですよね。そして購入可能(税別5500円)ということで、白衣って部屋着にしたらどうだろう……というところまで考えました。ちなみに、ショップまでは展示を見ない人も無料で入場できます。
身近な製品のデザインを通して、違う見方ができるようになったり、世界が広がるとても面白い展示でした。気になるあの製品のデザインの秘密や材質など、企業の情報もかなり開示されています。また通常ならこういった展示は撮影禁止なところが多いものですが、一部を除いて撮影可能というのもすごいところ。身近な製品のデザインがより一層気になる存在になること間違いなしです。
「デザインの解剖展: 身近なものから世界を見る方法」
会期:2016年10月14日- 2017年1月22日
休館日:火曜日、年末年始(12月27日-1月3日)
開館時間:10:00 - 19:00(入場は18:30まで)
入場料:一般1,100円、大学生800円、高校生500円、中学生以下無料
各種割引についてはご利用案内をご覧ください
主催:21_21 DESIGN SIGHT、公益財団法人 三宅一生デザイン文化財団
後援:文化庁、経済産業省、港区教育委員会特別
協賛:三井不動産株式会社
特別協力:株式会社 明治
協力:株式会社ニコンインステック、武蔵野美術大学、株式会社 佐藤卓デザイン事務所
展覧会ディレクター:佐藤 卓
企画制作協力:岡崎智弘
会場構成協力:五十嵐瑠衣
照明デザイン:海藤春樹
技術協力:橋本俊行(aircord)テキスト:下川一哉、杉江あこ、神吉弘邦、高橋美礼、土田貴宏、廣川淳哉、渡部千春
展覧会グラフィック:佐藤卓デザイン事務所
参加作家:荒牧 悠、aircord、奥田透也、小沢朋子(モコメシ)、佐久間 茜(文字なぞり部)、柴田大平(WOW)、下浜臨太郎、菅 俊一、鈴木啓太、高橋琢哉、中野豪雄、原田和明、細金卓矢
(ちぷたそ)
関連記事
- “きのこたけのこ戦争”を描いた襖絵「明治物語」が悠久の時を感じる 「平治物語絵詞」からオマージュ
きのことたけのこの争いを描いた傑作について作者に聞いてみた。 - 「ガンダム」や「ゴルゴ13」で土木を感じよう! 京都国際マンガミュージアムで開催中の「どぼく+マンガ展」に行ってきた
宇宙戦艦ヤマトの建造に必要な費用も分かる。 - 平和の象徴として飾りたい つまようじを削って作られたきのこたけのこがかじりたくなるクオリティー
争いは終わったのだ。 - ガメラ、六本木に襲来!? 全展示撮影可能な「大都市に迫る 空想脅威展取材」先行取材レポ
ゴジラの姿も確認できました! - 斬新すぎて理解が追いつかないウルトラ怪獣、青山に現る
「ウルトラマン」全39話を独自解釈で立体造形化したらこうなった。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
-
友人に「100円でもいらない」と酷評されたビーズ作家、再会して言われたのは…… 批判を糧にした作品が「もはや芸術品」と490万再生
-
1歳双子赤ちゃん、カメラをじーっと見つめて……次の瞬間! じわじわ笑える急展開に「あ〜可愛い」「1日1回見てしまいます」
-
荒れ放題の庭を、3年間ひたすら草刈りし続けたら…… 感動のビフォーアフターに「劇的に変わってる」「素晴らしい」
-
【今日の計算】「7+6÷2+9」を計算せよ
-
「意外な結末」 ダイヤモンドに1200度のマグマをかけたら…… “衝撃の実験結果”に「これは予想できなかった」
-
大沢たかお、「キングダム」で20キロ増→近影に驚きの声「王綺将軍とのギャップ……」「随分体型が変化」
-
年商30億円の「BreakingDown」ファイター、高級車ズラリの巨大ガレージが圧巻だった “こだわり”光るコレクションに「自分も頑張ろーー!!」「そんなふうに生きたい」
-
小1娘、ペンギンの卵を楽しみに育ててみたら…… 期待を裏切る生き物の爆誕に「声出して笑ってしまったw」「反応がめちゃくちゃ可愛い」
-
中秋の名月を撮影→偶然映り込んだ“ある惑星”に20万いいねの大反響 「うわぁぁぁ!ほんとだ!!」「写真で撮れるものなのか」
-
台風の雨の日に出会った子猫→息子と一緒に育ち7年後には…… 共に過ごした日々の思い出に涙「種族を超えて、家族になった」「号泣しました」
- 高校3年生で出会った2人が、15年後…… 世界中が感動した姿に「泣いてしまった」「幸せを分けてくださりありがとう」【タイ】
- 「エグいもん売られてた」 ホビーオフに1万1000円で売られていた“まさかの商品”に「めちゃくちゃ欲しい」
- “緑の枝付きどんぐり”をうっかり持ち帰ると、ある日…… とんでもない目にあう前に注意「危ないところだった」
- 「僕ですかこれ」 垢抜けたい男性が“劇的イメチェン”→その大変身に「すげええ!」「泣けたわ」と仰天
- 第5子妊娠中の宮崎麗香、子どもたちとの“奇跡の1枚”が撮影される ギャップ満載な“現実”ショットも話題に
- そうはならんやろ “バラの絵”を芸術的に描いたら……“まさかの結果”が200万再生 「予想を超えてきた」【海外】
- 天皇皇后両陛下の那須静養、愛子さまが天皇陛下のため蚊を手で払う場面も…… “仲むつまじいショット”が約240万再生
- 「脳がおかしくなった」 新宿駅を出る→“まさかの光景”に思わず三度見 「意味わからん」「田舎者にはマジでダンジョン」
- 合宿前の兄たち、0歳末っ子と離れたくなくて…… メロメロな“別れの光景”に「あーもうなんて尊い」「幸せ」430万再生突破
- 雑草だらけの庭が“たった1台の草刈り機”で…… “見事な変化”に7000万再生 「よくやった」「まさにプロ」
- 釣れたキジハタを1年飼ったら……飼い主も驚きの姿に「もはや魚じゃない」「もう家族やね」 半年後の現在について飼い主に聞いた
- 「もうこんな状態」 パリ五輪スケボーのメダリストが「現在のメダル」公開→たった1週間での“劣化”に衝撃
- 「コミケで出会った“金髪で毛先が水色”の子は誰?」→ネット民の集合知でスピード解決! 「優しい世界w」「オタクネットワークつよい」
- 庭で見つけた“変なイモムシ”を8カ月育てたら…… とんでもない生物の誕生に「神秘的」「思った以上に可愛い」
- 「米国人には想定できない」 テスラが認識できない日本の“あるもの”が盲点だった 「そのうちアップデートでしれっと認識しそう」
- ヒマワリの絵に隠れている「ねこ」はどこだ? 見つかると気持ちいい“隠し絵クイズ”に挑戦しよう
- 「昔はたくさんの女性の誘いを断った」と話す父、半信半疑の娘だったが…… 当時の姿に驚きの770万いいね「タイムマシンで彼に会いに行く」【海外】
- 鯉の池で大量発生した水草を除去していたら…… 出くわした“神々しい生物”の姿に「関東圏では高額」「なんて大変な…」
- 「ごめん母さん。塩20キロ届く」LINEで謝罪 → お母さんからの返信が「最高」「まじで好きw」と話題に
- 「なんでこんなに似てるの」 2つのJR駅を比較→“想像以上の激似”に「駅名だけ入れ替えても気づかなそう」