現代の漢字を甲骨文字などに変換・表示 「白川フォント」の検索システムで古代感を味わおう

教材制作のほか、デザインや創作にも。

» 2016年12月10日 14時00分 公開
[沓澤真二ねとらぼ]

 立命館大学が、検索した漢字を現代の楷書体から甲骨文字や金文、篆文(てんぶん)といった古代文字に変換・表示できる「白川フォント」システムを無料で公開しました。試しに「ねとらぼ」を「子虎望」とむりやり漢字表記にして入力してみると……おお、なんだか荘厳な文字がっ!


子虎望 若き虎が躍進する様をイメージして漢字を当てたら……象形文字というかイラストっぽい「虎」出てきた!

子虎望 甲骨文字版「ねとらぼ」。うん、読める読め……る……?

 同学の白川静記念東洋文化研究所が、故・白川静名誉教授の没後10年記念事業の1つとして開発したもの。長年の研究でまとめられた古代文字をフォント化し、MS Officeなど一般的な文書作成ソフトで利用できる形式で収録しています。


検索窓 検索方法は2種類。上の検索窓では2文字以上の漢字列が、下では1文字の漢字が検索できる

1文字検索 1文字検索の場合は、収録された古代文字が大きなサムネイルで一覧に。いずれの検索方法でも、古代文字をクリックすると拡大表示される

 常用漢字2136字種2136字体、人名用漢字632字種650字体のなかで、古代文字が判明している4391文字を収録。内訳は甲骨文字681、金文1084、篆文2593、古文30、籀文(ちゅうぶん)3となっています(甲骨・金文・篆文の一部は2種類収録)。古代文字が存在しない、あるいは判明していない漢字の場合、検索結果は空欄となります。

 フォントはパッケージでダウンロードし、OSに組み込んで使うことが可能。教材の制作やロゴデザイン、創作などに活用できます。ただし商用利用の場合は別途許諾申請が必要。非営利目的の場合も、特定できる第三者への配布・配信に限られるので、利用する際は使用条件に注意を。


ダウンロード ダウンロードボタンをクリックし、名前とメールアドレスを入力。使用条件に同意のうえ登録すると、ダウンロードリンクが記されたメールが届く


(沓澤真二)


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