部屋から波が打ち寄せてくる……! リアルすぎる仮想現実の海に「なんだこれ」「ドラえもんの道具みたい」の声集まる
名古屋造形大学の卒業制作展にて展示され、作品を撮影した動画がTwitterで話題になっています。
仮想現実の「海」を作り出す――部屋の中の空間に投影された波打ち際の映像が、Twitterで「すごい」「素晴らしい」と話題になっています。まるで本当の海を切り取ってきたかのようなリアルさ……!
壁面に広がる海から、手前の地面に向かって実際に波が打ち寄せてくる様な感覚を味わえる未来的な映像となっていて、音も合わせた様子はYouTubeでも確認できます。壁と床が繋がったような不思議な奥行き感があり、Twitterでは「これ映像なのか…」と一瞬気がつかなかったという声も。
この映像作品は、2月14日から開催されている名古屋造形大学の卒業制作展「NAGOYA ZOKEI Graduation Exhibition」にて展示されているもの。制作したのは、同大学の大学院デジタルメディアデザイン専攻・浅野博善さん。
浅野さんに作品について伺うと、今回の海の映像は魚眼レンズで撮影し、それをプロジェクターで投影しているとのこと。ちなみに撮影場所は和歌山県の南紀白浜(白良浜)。
同作品で浅野さんは、病院やリハビリ施設での活躍を想定し、「自分から歩きたいと思える場所を作ることにより怪我人や入院中の患者などリハビリを行う方の精神的な負担を減らす」ことを目的に研究。
作品の仕組みとしては、壁面に“海の水平線から波打ち際まで”の映像を、床面には“波打ち際から砂浜”の映像をそれぞれ投影することで繋がりのある映像に。さらに録音した波の音との効果で人間の「視覚」と「聴覚」を錯覚させ、実際に「波打ち際の砂浜」を歩いてるような感覚を楽しめると説明しています。
また特徴として、ヘッドマウントディスプレイを使う仮想現実(VR)とは違い「同じ空間で同時に複数の人間が作品を体験することが可能」なため、サポートが必要な患者でも体験できる点を挙げています。
作品自体をパッケージ化できれば、大体どこへでも設置が可能(場所と電源のみ必要)ということで、将来的にさまざまな施設で活躍する可能性もありそうです。実際に体験した人からは驚きの声以外にも「リラックスできる」と癒された人の声もあり、中には「部屋に欲しい」という声も。
同卒業制作展は2月19日まで開催中なので、気になった方はこの機会に遊びに行って実際に作品を体験してみるのがいいでしょう。時間は10時〜18時(19日は17時)までで、入場無料。場所は愛知芸術文化センター8階です。
画像提供:浅野博善さん
(宮原れい)
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