「999」や「ハーロック」など松本零士の世界が浮世絵に 「北斎は偉大な先輩」

「自分の絵を木版でここまで再現してくれるのは夢みたいなこと」(松本零士)

» 2017年03月08日 09時00分 公開
[ADAKENねとらぼ]

 「銀河鉄道999」や「宇宙海賊キャプテンハーロック」などで知られる漫画家・松本零士さんの世界を浮世絵版画で再現した「松本零士 浮世絵コレクション」の発表会が東京・両国のすみだ北斎美術館で行われ、登壇した松本さんは「浮世絵は私にとっても憧れ。自分の絵を木版でここまで再現してくれるのは夢みたいなこと」と喜びを語りました。

宇宙SFと和のクリエーター技術がコラボ 奇跡のコラボが実現
松本零士さんのSF世界を描いた浮世絵がお披露目 松本作品を描いた浮世絵が初披露

 その昔、北斎漫画を古本屋で全部そろえたというほど浮世絵に魅せられた松本さんは、「絵というのは北斎漫画にしても何にしても心で描くもの。それが伝わってくるからすごく温かい感じがするんです。その意味で北斎は偉大な先輩だと思っています」と熱弁。図案の総監督を務めたひろた組のひろたたけしさんは「松本先生の世界が好きで、スタッフ一同が力を合わせて仕上げていって、本当に幸せな1年でした」と語りました。

「北斎は偉大な先輩」と語る松本さん 「北斎は偉大な先輩」と松本さん

 伝統的な印刷技法「手摺り木版」の老舗・竹笹堂と「ルパン三世」の浮世絵を手掛けたひろた組がコラボし、松本作品のキャラクターや世界観を和テイストの浮世絵で描いた今回の企画。人間国宝・岩野市兵衛さんによる手すき越前和紙を用い生き生きした刷り具合となっているのに加え、美しすぎる書道家として知られる涼風花さんの筆による題字の組み合わせにより、芸術作品に仕上げられているのが特徴です。

999の旅立ちを描いた「銀河鉄道テイクオフ」 「銀河鉄道テイクオフ」
宇宙戦艦ヤマトの背景には松本さん独特のメーター群が 「遭遇するヤマト」

 また、松本さんの出身地・福岡県久留米にも近い熊本地震復興支援の一環として、キャプテンハーロックと熊本城が描かれた版画には通常価格に寄付金5000円分を加えて販売されることになっています。

発表会では題字を手がけた涼風花さんによる書道パフォーマンスも披露 発表会では題字を手がけた涼風花さんによる書道パフォーマンスも

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