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» 2017年03月16日 15時25分 UPDATE

「小1の時に1+1がどうして2になるのかわからなくて、強迫神経症になった話」―― エッセイ漫画に共感の声が集まる

ある優しい言葉で心が軽くなったそう。

[福田瑠千代,ねとらぼ]

 「小1の時に1+1がどうして2になるのかわからなくて、強迫神経症になった話」――。漫画家の道雪葵さんがTwitterに投稿した漫画が共感を呼んでいます。


 きっかけはちょっとしたつまづき。小学校の初日に数字の「1」の意味が分からず、それを足し合わせてなぜ「2」になるのか? 悩んでいるうちに同級生は次々と2桁の計算を始めていきましたが、道雪さんの混乱は収まるどころか深まるばかり。先生からは冷たく叱られてしまい、家で「リンゴが1個と1個あったら2個でしょ!?」と教えてもらうもやはり分からずお母さんからの理解も得られませんでした。

「小1の時に1+1がどうして2になるのかわからなくて、強迫神経症になった話」―― エッセイ漫画に共感の声が集まる「小1の時に1+1がどうして2になるのかわからなくて、強迫神経症になった話」―― エッセイ漫画に共感の声が集まる ところがある出会いが運命を大きく変えることに

 「自分だけができない」、そんな焦燥感は日に日に募っていきました。日常の行動にも自信がなくなり、「私の出席番号10番ですよね…?」と、つい当たり前のことを先生に聞いてしまう確認行動が増加。多忙な先生からは「さっきも聞いたでしょ!?」と返されてしまい、さらに精神的に追い詰められるという悪循環に。精神的な不調は体調にも現れるようになり、パニックで呼吸や咀嚼(そしゃく)がうまくできなくなったため、母親に付き添われ精神科を受診しました。そこで診断されたのが、「強迫神経症」でした。

「小1の時に1+1がどうして2になるのかわからなくて、強迫神経症になった話」―― エッセイ漫画に共感の声が集まる「小1の時に1+1がどうして2になるのかわからなくて、強迫神経症になった話」―― エッセイ漫画に共感の声が集まる 精神科の先生に優しい言葉をかけてもらえたことで、心が軽くなったといいます

 精神科の先生が、「今から先生の言うことは 忘れちゃってもいいからね」と優しく切り出してくれたことで、ものすごくほっとしたという道雪さん。「実は大人もね 1+1がなんで2になるかわかんないんだよ そういうのは大学で習うんだ」「みんなわかったふりして 1+1=2だって なんとなく覚えてるだけなんだ」「だからそこで立ち止まったあおいちゃんは すごく頭がいいんだよ」と励ましてもらい、とても自信がついたそうです。

 道雪さんの数字への苦手意識は次第に解消され、ゲーム感覚で割り切って勉強を重ねるうちに算数もできるようになっていきました。今でもささいなことで当時の「そわそわ」が襲ってくることがあるそうですが、「まあいっか」と思うことで救われているとのこと。

 ねとらぼ編集部の取材に対し道雪さんは「10リツイートいったらいいなくらいだったので、思ったより反響が多くて失禁しそうです」と、反響の大きさに驚いているようでした。Twitterでは「僕は英語で似たことになりましたね 朝起きられなくなる程度の症状ですが」「ゲームだと思おうって割り切り方、アラフォーになった今の私にも必要だなぁ…と感じさせられました」などなど、さまざまな感想が寄せられています。


 後日談の漫画も現在Twitterで公開中。厳しくしすぎたことを反省したお母さんが、某「美少女戦士」漫画を幼き日の道雪さんにプレゼントしたエピソードが描かれています。これがきっかけで道雪さんはオタク漫画家への道を突き進むことに。精神科の先生にかけてもらった優しい言葉と、理解しようと歩み寄ってくれたお母さんが、その後の道雪さんの人生に大きく影響していたのですね。

「小1の時に1+1がどうして2になるのかわからなくて、強迫神経症になった話」―― エッセイ漫画に共感の声が集まる そして漫画家の道へ……!

 なお、道雪さんが「別冊少年マガジン」で連載していた「アポロにさよなら Let’s go home!」の第1話が講談社「マガメガ」で無料公開中です。同作は「全身義体で記憶喪失の『センパイ』と、元ハッカーの『コウハイ』が宇宙で家を紹介するSF不動産漫画」。無料公開中の第1話では、ある兄妹と、その母親とのすれ違いと和解が描かれています。道雪さんは、自身の母親とのエピソードを描いた後日談漫画を投稿する際に、「(「アポロにさよなら」の)作中に出てくる兄妹の叫びは私の声でもあります」と解説するツイートを投稿。ジャンルは「SF」でも、エッセイ漫画同様に実体験の気持ちが込められた作品だということが伝わってきます。

漫画提供:道雪葵先生(@michiyukiaporo


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