「写真をネットに投稿するだけで稼げる」とうたう情報商材事業者による被害増加 消費者庁が注意喚起
ネットに写真を投稿するだけで稼げるとうたって勧誘し、やがて高価な情報商材を購入するよう誘導する手口。
消費者庁が、「あなたの写真が、今すぐお金に変わる!」「写真を撮るだけで稼げる」などとうたう事業者「アイデア」について注意喚起をしています。勧誘に応じて参加を申し込むと、高価な情報商材を購入するよう誘導されるとのことです。
同社は「カシャカシャビジネス」なるサイトを開設して前述のような文句を掲載し、写真をネットに投稿するだけで簡単にお金が稼げるように見せかけて消費者を勧誘。SNSで個人を装い、同サイトに誘導するケースもあったそうです。
サイトでは写真を撮影して稼ぐ方法を記したとする情報商材を、「通常価格10万円のところ、今なら2万円」といった売り文句で販売。購入者には、「Instagramに投稿してフォロワーを増やせば、写真を販売して稼げる」旨が記されたPDFファイルが送られてきます。
同ファイルには「3日間で一定数のフォロワーを集めた人には現金3万円をプレゼント」と書かれており、条件を満たせば(商材の価格2万円を引いて)1万円の利益が得られることを示唆。さらに高収益が狙えるとする特別コースの存在や、稼いだ人の体験談なども記載されています。
これらに興味を持った消費者が記載の電話番号へ詳細を問い合わせると、運営側は「連携している業者が求めている写真を、Instagramに投稿すれば買い取ってもらえる」と説明。「7〜150万円の特別コースに入って自動集客ツールを使えば、フォロワーが増えて稼ぎやすくなる」と述べ、より高額なコースへ執ように勧誘します。契約後3日間で50人以上のフォロワーを集めた消費者には、約束通り3万円を支払って信用させ、さらに上位のコースへ勧誘するケースもあるとのこと。
しかし投稿した写真が売れるか否かは、閲覧者次第。集客ツールでフォロワーを増やそうとも写真の売り上げが増加するわけではなく、カシャカシャビジネスは宣伝文句通りに、誰もが簡単に稼げる仕組みにはなっていません。
このことから、1月から同社に関する被害相談が各地の消費生活センターに相次ぎ、消費者庁と東京都は合同で調査を実施。その結果、「アイデアの所在は実体のないバーチャルオフィス」「情報商材が『通常価格10万円』とうたいながらも過去に10万円で販売した事実はない」「稼げたとする体験談は虚偽」「集客ツールの仕組みはInstagramの規約違反」といった実態が明らかになりました。
同社の代表者は廃業する旨を申し立て、カシャカシャビジネスのサイトは8月31日をもって閉鎖されたものの、アイデアの商業登記については解散登記などの処置はなされていないとのことです。
消費者庁によると、本件以外にも情報商材の購入に関する相談は多数寄せられているとのこと。今後、別の事業者が同様の手口で消費者被害を引き起こす可能性は高く、取引に不審な点があった場合はお金を支払う前に、各地の消費者生活センターや警察に相談するよう呼びかけています。
(沓澤真二)
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国民生活センターが9銘柄をテストしたところ、2銘柄が道交法基準の上限値をオーバーしていたとのこと。
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