「佐世保競輪場」のポスターが“とある恋愛ゲーム”風だと話題に 理由を競輪事業所に聞いてみた
やたらと再現度が高い。
長崎県の佐世保競輪場で12月14日から開催される「九十九島賞争奪戦」のポスターが、90年代に大ヒットした“とある恋愛ゲーム”みたいだとうわさに、いや、話題になっています。
ポスターは、初代PlayStationを思わせるドット絵風のイラストで、マフラーを巻いてニット帽を被った女の子がこちらの手を引いているという構図。「九十九島賞争奪戦」のロゴは、どこかで見たようなフォントとカラーリングをしており、女の子の手前に表示されている「会話ウィンドウ」の右上には初代特有の見やすい縦型日付も。これ完全に……。
ポスターの女の子は、2017年2月にさせぼ競輪公式マスコットキャラクターとして誕生した「九十九島凪海(くじゅうくしま なみ)」ちゃん。かわいらしい女の子のイラストをマスコットにするのは、いまの日本ではもはや珍しくはありませんが、なぜあの恋愛ゲーム風にしてしまったのか。その理由を、公営競技を運営する日本トーター佐世保競輪事業所に聞いてみました。
―― まず、「九十九島凪海」ちゃんはどういった経緯で生まれたのか教えて下さい。
佐世保競輪事業所 もともと、2016年末にお正月向けのイベントを考えている中で制作の話が上がりました。競輪の願掛け・レースの安全なども考え、縁起の良い「巫女」がピッタリということもあり、新たなマスコットキャラクターとして誕生しました。
―― 凪海ちゃんは、させぼ競輪でどんな役割を担っているのですか?
佐世保競輪事業所 ひとつは、先輩マスコットの「トップくん・ウィンちゃん」と一緒に、させぼ競輪を盛り上げていくという役割。もうひとつは、佐世保の観光活性化のために今後いろいろと活動を予定しています。
―― 競輪だけじゃなく、佐世保の街全体の活性化を考えているんですね。そんな凪海ちゃんですが、なぜあの恋愛ゲーム風にアレンジしたのでしょうか。
佐世保競輪事業所 競輪のファン層が大体このあたり(30代後半)から濃くなってきているというのが理由です。それと、やっぱり若い人たちにも競輪に興味を持ってもらいたいので。20代の人からすると、ドット絵は逆に新鮮ですよね。
―― Twitterでは、ポスターを見た人から「製作者は絶対30代後半だ」とつぶやかれていましたが、実際はどうなのでしょう。
佐世保競輪事業所 大正解です。30代後半から40代前半まで、いいおっさんが関わってます(笑)。
―― 今後、イラストを使った活動ではどのような展開を目指していますか?
佐世保競輪事業所 もちろん、競輪の普及やイメージアップも目標なのですが、地元佐世保の観光やグルメを盛り上げたいですね。佐世保にこういうキャラクターがいるということで、県外から来てくれた人が競輪場にも寄ってくれればいいかなと思います。
させぼ競輪は、「凪海ちゃん」の他にも、佐世保をホームとするガールズケイリンの高橋朋恵選手(「高」ははしごだか)や、野口のぞみ選手をミニキャラ化してグッズ化しており、選手が着用するなど展開を始めています。こういった活動には、競輪という枠にとらわれず地元全体を盛り上げたいという大きな目標があるようです。
心ときめくレースが連日繰り広げられる「九十九島賞争奪戦」の開催期間は、12月14日から17日までの4日間。訪れる予定の人は、レース日を忘れないように。スケジュールをすっぽかすと凪海ちゃんの爆弾が破裂しちゃうかも?
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