過激な「女の子を昇天させる」表現を問題視? 「ぎゃる☆がん2」ドイツにてレーティング審査拒否、発売不可に
ちょっとエッチな眼(ガン)シューティングゲーム。
インティ・クリエイツは2月8日、プレイステーション 4/ニンテンドースイッチ向けに来月発売予定の「ぎゃる☆がん2」について、ドイツにてレーティング審査拒否となったことを明らかにした。これにより、本作をドイツ国内で販売したり宣伝することが不可能になったとしている。「ぎゃる☆がん」シリーズは、超絶モテ男になってしまった主人公が、次々に言い寄ってくる女の子たちを眼力(フェロモンショット)で昇天させるという、ちょっとエッチな眼(ガン)シューティングゲームである。
日本においてCERO(コンピュータエンターテインメントレーティング機構)がレーティング審査をおこなっているのと同様に、ドイツでは公的機関USK(Unterhaltungssoftware Selbstkontrolle)が事前に審査をおこなったうえで、そのゲームの年齢区分を決定・付与している。今回の審査拒否というのはまったくの門前払いというわけではなく、ゲームの内容を見たうえで規定の年齢区分内に収まる表現ではない、あるいは禁止表現が含まれていると判断されたということだ。
ドイツにはBPjM(Bundesprufstelle fur jugendgefahrdende Medien)と呼ばれる上位組織があり、青少年に対して有害なコンテンツを法に基づいてドイツ国内で発売禁止にする権限を持っているが、「ぎゃる☆がん2」は現時点ではここにはリストアップされていないため、店頭に並べず宣伝も一切しないとすれば販売できる可能性は存在する。ただし、コンソールゲームの販売においては基本的にレーティングの取得がソニーなどのプラットフォームホルダーから義務付けられているため、審査拒否はメーカーにとっては事実上の発売禁止措置である。
「ぎゃる☆がん2」の海外販売元を務めるPQubeは、今回の件について海外メディアRice Digitalにコメントを寄せている。その中でPQubeは、「エンターテインメントやアートコンテンツに対して反感を覚えたり、異を唱えることについてはまったく構いません。しかし、そうした個人の意見や偏見によって、市場に流通させる権利を奪ってしまうことについては強く反対します」と、今回の決定について失望感を示している。「個人の意見や偏見」というのは、つまり正式に審査を経る前の段階で却下されたということで、その判断を下した担当者のことを指しているのだろう。
具体的に「ぎゃる☆がん2」のどういった要素が原因で審査拒否になったのかが気になるところだが、USKからもPQubeからも現時点では明らかにされておらずはっきりしない。ただ、実は前作にあたる「ぎゃる☆がん だぶるぴーす」は、ドイツでもレーティング審査をへたうえで発売されている。日本ではシリーズ全作がCEROにて17歳以上対象の「D」に区分され(「ぎゃる☆がん2」の年齢区分はまだ決定していない)、「セクシャル」のコンテンツアイコンが付与されるなど、直接的ではないものの一定の過激な性的表現が含まれていると判断されているが、「ぎゃる☆がん だぶるぴーす」がシリーズの中で特別マイルドというわけではないことはまず抑えておきたい。同作には、ニュージーランドではレーティング審査の結果、年齢区分が与えられず発売できなかったという事例もある。
では「ぎゃる☆がん だぶるぴーす」から「ぎゃる☆がん2」へはどういった点が“進化”したのかだが、新作では基本的なゲームシステムはそのままに、学園の女の子たちに取りついた悪魔を退治するという設定に変更。その悪魔を吸い込むための新ガジェット「デビルスイーパー」を使うことで女の子のスカートがめくれたり、さらに悪魔だけでなく女の子の服まで“意図せず”吸い込んでしまうことが可能だ。下着姿になった女の子は、恥ずかしさのあまり“昇天”してしまうという。その他新キャラクターや、悪魔の襲撃から女の子たちを守る「防衛ミッション」や、マップ内に隠されたアイテムを探し出す「探索ミッション」なども追加されている。
一見すると、新要素のデビルスイーパー関連がUSKにて問題視されたように思えるが、前作が上から2番目に高い「16歳以上対象」を取得していたことを考えると、一足飛びに発売できないレベルにまで過激さがアップしたとまでは断言できない。ましてや、PQubeが主張する「個人の意見や偏見」が審査拒否という判断につながったことが事実であれば、審査基準について議論することさえも難しい。とはいえ、過去にUSKが審査拒否とした「VALKYRIE DRIVE -BHIKKHUNI-」や「クリミナルガールズ2」での事例を見ると、「18歳未満の少女が不自然かつ卑猥なポーズで描写されるコンテンツ」が理由であると明らかにされており、「ぎゃる☆がん2」でも同様の理由が挙げられていたとすれば、審査拒否もやむなしかもしれないという印象ではある(関連記事)。
「ぎゃる☆がん2」は前作と比べて表現の過激さが増しているという判断は他国でも下されている。オーストラリアでは両作共にレーティング審査結果にて「18歳以上対象」に指定されているが、その評価内容(消費者が考慮すべき表現各項目のインパクト度合い)を見ると、もっとも高いと評価された性的表現(ヌード表現とは別項目)や、暴力表現の評価は変わらないものの、テーマ性については一段階上がっている。また、前作では挙げられていなかった言葉の表現については、新たにインパクト(過激)があると評されている。近年はやや緩和傾向にあるが、ドイツと同じくゲームの性的表現や暴力・残虐表現について比較的厳しいとされるオーストラリアにて、表現の過激度がアップしながらも審査を無事通過している事実は今回のUSKの判断を際立てており、本件について議論している海外フォーラムでも話題の1とつとなっている。
コンソールゲームにおけるこうしたレーティングにまつわる問題は度々起こっており、日本も例外ではないのはご存じの通りだろう。それぞれの国・地域にはそれぞれの歴史や特有の事情があり、各レーティング機関の成り立ちもまた異なるため、審査基準が統一されている訳ではない。下された審査結果に対してはパブリッシャーは異議を申し立てることもできるが、最終的には従うほかないのが実情だ。今回の件については、インティ・クリエイツはゲーム内容の修正などをおこなって再審査に臨むというようなことはしないようで、ドイツに暮らす「ぎゃる☆がん」ファンは隣国などから輸入して本作を楽しむことになるだろう。「ぎゃる☆がん2」は、国内では3月15日に発売予定となっている。
関連記事
- 産業によって街を発展させていくシミュレーション『Rise of Industry』Steam早期アクセス配信開始。将来的な日本語対応も予定
- ダウンヒルゲーム『Descenders』Steamにて早期アクセス販売開始。マップ内のどこを走ってもよし、猛スピードで山を駆け下りろ
- 脱衣&竜狩り2Dアクション『Dragon Knight』日本語音声付きで正式リリース。今ならお値段199円
Copyright (C) AUTOMATON. All Rights Reserved.
-
JR東のネット銀行「JRE BANK」、申し込み殺到でメール遅延、初日分の申込受付を終了
-
「ずっと小児」 グランスタ東京の“母の日広告”に賛否…… 運営会社が撤去「違和感覚える方もいた」
-
「車庫にランボルギーニがいて駐車できない」→見に行くと…… 「電車の中で絶対見ないほうがいい」衝撃の光景が195万表示!
-
JR東日本、ネットバンクサービス「JRE BANK」を発表 JREポイントがたまるなどの特典も
-
渋谷駅「どん兵衛」専門店が閉店 店内で見つかった書き置きに「店側の本音が漏れている」とTwitter民なごむ
-
高嶋ちさ子、NHK番組中の“親族絡んだ失言”に頭下げる 亡祖父に「大変失礼な事を」「訂正してお詫びします」
-
大谷翔平、妻の真美子さんと使える“高級なプレゼント”に感謝 「良すぎだろ」「めちゃくちゃ素敵」
-
0歳赤ちゃん「なぁに撮ってんだよ(怒)」→ママだと分かった瞬間……! 激変ぶりに大爆笑「振り幅スゴすぎ!」「組長からの天使はずるい」
-
「今までなんで使わなかったのか」 ワークマンの「アルミ帽子」が暑さ対策に最強だった 「めっちゃ涼しー」
-
巨大深海魚のぶっとい毒針に刺され5時間後、体がとんでもないことに…… 衝撃の経過報告に「死なないで」
- 「今までなんで使わなかったのか」 ワークマンの「アルミ帽子」が暑さ対策に最強だった 「めっちゃ涼しー」
- 市役所で手続き中、急に笑い出した職員→何かと思って横を見たら…… 同情せざるを得ない衝撃の光景に「私でも笑ってしまう」「こんなん見たら仕事できない」
- 「ロッチ」中岡、顔にたっぷり肉を蓄えた激変ショットに驚きの声 「これ…ヤバいって」「すごい変身っぷり」
- 「ごめん母さん。塩20キロ届く」LINEで謝罪 → お母さんからの返信が「最高」「まじで好きw」と話題に
- “スケスケ成人式コーデ”が物議のモデル、「3度見される服」を披露 「コレは見ちゃうわ」「洗っても大丈夫なのか」の声
- 「東京チカラめし」約2年ぶりに東京で“復活” まさかの出店場所に驚き「脳がフリーズしそうに」
- 業務スーパーの“高コスパ”人気冷凍商品に「基準値超え添加物」 約1万5000個販売……自主回収を実施
- イオンモールで販売「シフォンケーキ」にカビ発生、5000個回収へ “下痢”の報告で調査中……出店企業が謝罪
- 【今日の計算】「500×99」を計算せよ
- ミュージカル『ディズニー くまのプーさん』、舞台が見えづらいとの指摘に謝罪 「視認性の改善を講じる」
- 庭に植えて大後悔した“悪魔の木”を自称ポンコツ主婦が伐採したら…… 恐怖のラストに「ゾッとした」「驚愕すぎて笑っちゃいましたw」
- 小1娘、ペンギンの卵を楽しみに育ててみたら…… 期待を裏切る生き物の爆誕に「声出して笑ってしまったw」「反応がめちゃくちゃ可愛い」
- 生後2カ月の赤ちゃんにママが話しかけると、次の瞬間かわいすぎる反応が! 「天使」「なんか泣けてきた」と癒やされた人続出
- 「歩行も困難…言動もままならず」黒沢年雄、妻・街田リーヌの病状明かす 介護施設入所も「急激に壊れていく…」
- 車検に出した軽トラの荷台に乗っていた生後3日の子猫、保護して育てた3年後…… 驚きの現在に大反響「天使が女神に」「目眩が」
- 「虎に翼」、新キャラの俳優に注目が集まる 「綺麗な人だね」「まさか日本のドラマでお目にかかれるとは!」
- 釣りに行こうとしたら、海岸に子猫が打ち上げられていて…… 保護後、予想だにしない展開に「神様降臨」「涙が止まりません」
- 身長174センチの女性アイドルに「ここは女性専用車両です!!!」 電車内で突如怒られ「声か、、、」と嘆き 「理不尽すぎる」と反響の声
- 築152年の古民家にある、ジャングル化した水路を掃除したら…… 現れた驚きの光景に「腰が抜けました」「ビックリ!」「先代の方々が」
- 「葬送のフリーレン」ユーベルのコスプレがまるで実写版 「ジト目が完璧」と27万いいねの好評