「子持ちのおじさんゲーマーにも夢を持ってほしい」 トッププロゲーマーを影で支え続ける“プロゲーマーの嫁”の内助の功(1/3 ページ)

「西のウメハラ」とも呼ばれたトッププレイヤーの妻であり、マネジャーでもあるakikiさん。私生活やeスポーツシーンについて話を聞きました。

» 2018年04月01日 11時00分 公開
[イッコウねとらぼ]

 格闘ゲームが好きな人なら、プロ格闘ゲーマー「sako」を知らない人はいないでしょう。関西を拠点に複数の格闘ゲームで活躍し、無口な人柄とは裏腹に高い技術と猛烈な攻めで相手を圧倒するプレイスタイルを武器に、世界大会で優勝するなど今も第一線で活躍している超トッププロです。そんなsakoさんはプロゲーマーとしてはベテラン中のベテランといえる38歳。妻と1人娘を育てる良きパパでもあります。

 そしてそんなsakoさんを公私ともに支えるのが、sakoさんの妻でありマネジャーでもあるakikiさん。10年以上前からsakoさんに寄り添い、ときにはプロ格闘ゲーマーシーンの広報的存在として海外大会の状況を事細かにTwitterで知らせ、ときには仕事のパートナーとしてsakoさんをサポートし、私生活では「アプリに課金しすぎて貯金を食いつぶす」ほどだというsakoさんをうまくコントロール(?)しているそうです。


akiki sako プロゲーマー 嫁 基本は顔出ししていないというakikiさん

 どんどん増えていくプロゲーマー、年々高額になっていく大会賞金、そして突如発表され波乱を呼んでいるプロゲーマーライセンス制度……プロゲーマーを最も近い立場で見ていたakikiさんは、今もなお変化を続けるeスポーツシーンをどう見ているのでしょうか。「eスポーツ」「プロゲーマー」という言葉が浸透するずっと前から、sakoさんと一緒に活動してきたakikiさんに、妻としての苦労やプロゲーマーライセンス制度について“プロゲーマーの嫁”目線の話を聞いてみました。

sako(サコ)

主に「ストリートファイターV」で活躍するプロゲーマー。操作が難しいキャラクターを好んで使い、超高難度のコンボや連携を簡単に使いこなすなど、特に技術面で評価が高いプレイヤー。もともとコアゲーマーには良く知られた存在だったが、2010年に行われたウメハラとの10本先取マッチで0-5から10-8の大逆転勝利を収めたことで一気に知名度を上げた。

akiki(あきき)

公私ともにsakoを支える妻兼マネジャー。sakoがプロゲーマーになった当初からマネジャーとして活動しながら、2014年には娘を出産。口下手なsakoさんをサポートしたり、Twitterで海外大会のレポートを随時行ったりと、格闘ゲームシーンに深く関わる存在。


ゲームのために仕事を休んでしまう

―― 本日はよろしくお願いいたします。akikiさんはマネジャーとしてsakoさんを支えていらっしゃいますが、マネジャーとしてどういうお仕事をされているんですか?

akiki: sakoがゲームをプレイする以外のことです。

――……なんかサラッとおっしゃってますけど、他全部ってことですか?

akiki: そうです。例えば昨年は「ストリートファイターV」の大会で各国を回っていたんですが、大会の詳細を調べたり、ホテルの手配をしたり、エントリーをしたり、プロ契約の更新の交渉もします。ネットの生放送の時もセッティングもしています。出掛けるときは「ここを押したら生放送できるからね!」って伝えてます。

―― sakoさん……ゲーマーなので機械には強いのかと思ってましたが、意外ですね。

akiki: どのくらい強くないかと言うと、PS4を買って1年以上たってからコントローラーがワイヤレスだったことに気付くくらい。偶然子どもがケーブルの抜けたコントローラーを操作した時に気づいて、めちゃくちゃビックリしてました(笑)。


akiki sako プロゲーマー 嫁 PS4の片付け方を箱に書いてあげているらしい(akikiさんのTwitterより)

―― 今はご結婚されて何年くらいなんですか?

akiki: 籍を入れたのは8年前ぐらいですね。お互い関西に居たんですけど、香川に免許合宿に行ってそこで知り合ったんです。私は実家が香川だったので授業が終わったら実家で弟とゲームをしていたんですけど、他の人との雑談の中でその話がでたら「ゲームやるんですか!?」ってずっと黙ってたsakoがいきなり食いついてきて(笑)。合宿中は全然ゲームできないので飢えてたんでしょうけど、こっちは目も合わせなかったような人に急に話しかけられたので引いてましたね。で、共通の話題を得たsakoから次の日からグイグイ来られて連絡を取るようになったんです。今から14年くらい前ですね。

―― ゲームばかりやっている人と一緒にいて嫌になることはなかったんですか?

akiki: “ゲームばかりやっているから”という理由で嫌になったことはないですね。他のことを全くしなくなったときは「やるべきことをやってからゲームをやって!」と注意することは今でもあります。プロゲーマーだからとかじゃなくて「人として」って部分で。

―― どういう部分がおろそかになるんですか?

akiki: 同棲していたころだったら、ゲームのために仕事を休んじゃうとか。私が「ちゃんと仕事行きなよ!」って言って家を出たのに、帰ると靴はそのままで髭も剃ってないし髪もボサボサだし服も朝と全く一緒だったりするんです。最初は証拠がないから我慢してたんですけど、続いてきたときは「ちゃんと仕事行ってからゲームしようよ」と話し合いました(笑)。


akiki sako プロゲーマー 嫁 普段のsakoさんはシュッとした人です

―― なんかいろいろスゴイ話がでていますが……ゲーマーと付き合うのって世の女性にオススメできますか?

akiki: その質問、過去何度か答えたことがあるんですが……実はオススメできます。ゲームが嫌いな女性じゃなければそんなに難しい人種じゃないですよ。好きなものや、どうして欲しいのかがハッキリしてるし、むしろ分かりやすいです。ゲーセンに通う人ならどこにいるのか心配しなくてもいいし、家庭用ゲームオンリーだったら家に居てくれるし、コスパ最高の趣味です。彼氏としてじゃなく結婚相手としてだったら、余計にオススメできますね。

―― 心が広い。


スマホゲームに課金しすぎて貯金を食いつぶした

       1|2|3 次のページへ

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

昨日の総合アクセスTOP10
  1. /nl/articles/2404/27/news009.jpg しぶとい雑草“ドクダミ”を生やさない超簡単な方法が115万再生! 除草剤を使わない画期的な対策に「スゴイ発見」
  2. /nl/articles/2404/27/news020.jpg パパに笑顔を見せる4カ月の赤ちゃん、ママの顔を見ると…… あるあるな反応に「なんで?!」「ママをすごく信頼してる証拠」とさまざまな声集まる
  3. /nl/articles/2401/26/news015.jpg スーパーで買ったレモンの種が1年後…… まさかの結果が635万再生「さっそくやってみます」「すごーい!」「手品みたい」
  4. /nl/articles/2404/27/news003.jpg 顔の半分は童顔メイク、もう半分の仕上がりに驚がく 同一人物と思えない半顔メイクが860万再生「凄いねメイクの力」
  5. /nl/articles/2404/21/news011.jpg 小1娘、ペンギンの卵を楽しみに育ててみたら…… 期待を裏切る生き物の爆誕に「声出して笑ってしまったw」「反応がめちゃくちゃ可愛い」
  6. /nl/articles/2404/27/news008.jpg 釣りに行こうとしたら、海岸に子猫が打ち上げられていて…… 保護後、予想だにしない展開に「神様降臨」「涙が止まりません」
  7. /nl/articles/2404/27/news010.jpg 巨大ウサギのデカさを伝えるため、2Lペットボトルを横に置いてみたら…… 衝撃の比較結果に「えっ、500mlじゃないんですか」「マジで大きい」
  8. /nl/articles/2404/26/news154.jpg 元「AKB48」メンバー、整形に250万円の近影に驚きの声「整形しすぎてて原型なくなっててびびった」
  9. /nl/articles/2404/26/news187.jpg 実写「シティーハンター」、最後まで見るとあるはずの仕様がない配慮「わかってる」「粋なはからい」「いい判断」
  10. /nl/articles/2404/25/news174.jpg 身長174センチの女性アイドルに「ここは女性専用車両です!!!」 電車内で突如怒られ「声か、、、」と嘆き 「理不尽すぎる」と反響の声
先週の総合アクセスTOP10
  1. 小1娘、ペンギンの卵を楽しみに育ててみたら…… 期待を裏切る生き物の爆誕に「声出して笑ってしまったw」「反応がめちゃくちゃ可愛い」
  2. 富山県警のX投稿に登場の女性白バイ隊員に過去一注目集まる「可愛い過ぎて、取締り情報が入ってこない」
  3. 2カ月赤ちゃん、おばあちゃんに少々強引な寝かしつけをされると…… コントのようなオチに「爆笑!」「可愛すぎて無事昇天」
  4. 異世界転生したローソン出現 ラスボスに挑む前のショップみたいで「合成かと思った」「日本にあるんだ」
  5. 【今日の計算】「8+9÷3−5」を計算せよ
  6. 21歳の無名アイドル、ビジュアル拡散で「あの頃の橋本環奈すぎる」とSNS騒然 「実物の方が可愛い」「見つかっちゃったなー」の声も
  7. 1歳赤ちゃん、寝る時間に現れないと思ったら…… 思わぬお仲間連れとご紹介が「めっちゃくちゃ可愛い」と220万再生
  8. 業務スーパーで買ったアサリに豆乳を与えて育てたら…… 数日後の摩訶不思議な変化に「面白い」「ちゃんと豆乳を食べてた?」
  9. 祖母から継いだ築80年の古家で「謎の箱」を発見→開けてみると…… 驚きの中身に「うわー!スゴッ」「かなり高価だと思いますよ!」
  10. 「妹が入学式に着るワンピース作ってみた!」 こだわり満載のクラシカルな一着に「すごすぎて意味わからない」「涙が出ました」
先月の総合アクセスTOP10
  1. フワちゃん、弟の結婚式で卑劣な行為に「席次見て名前覚えたからな」 めでたい場でのひんしゅく行為に「プライベート守ろうよ!」の声
  2. 親が「絶対たぬき」「賭けてもいい」と言い張る動物を、保護して育ててみた結果…… 驚愕の正体が230万表示「こんなん噴くわ!」
  3. 水道検針員から直筆の手紙、驚き確認すると…… メーターボックスで起きた珍事が300万再生「これはびっくり」「生命の逞しさ」
  4. フワちゃん、収録中に見えてはいけない“部位”が映る まさかの露出に「拡大しちゃったじゃん」「またか」の声
  5. スーパーで売れ残っていた半額のカニを水槽に入れてみたら…… 220万再生された涙の結末に「切なくなった」「凄く感動」
  6. 桐朋高等学校、78期卒業生の答辞に賛辞やまず 「只者ではない」「感動のあまり泣いて10回読み直した」
  7. 「これは悲劇」 ヤマザキ“春のパンまつり”シールを集めていたはずなのに…… 途中で気づいたまさかの現実
  8. 「ふざけんな」 宿泊施設に「キャンセル料金を払わなくする方法」が物議 宿泊施設「大目に見てきたが厳格化する」
  9. がん闘病中の見栄晴、20回以上の放射線治療を受け変化が…… 「痛がゆくなって来ました」
  10. 食べ終わったパイナップルの葉を土に植えたら…… 3年半後、目を疑う結果に「もう、ただただ感動です」「ちょっと泣きそう」