「どんな基準で黒とするのか」「責任は誰が」 海賊版サイト広告が停止しなかった理由を広告業界団体に聞いた(1/2 ページ)
日本インタラクティブ広告協会(JIAA)とコンテンツ海外流通促進機構(CODA)に聞きました。
漫画村をはじめとする海賊版サイト問題を巡って、これらのサイトに広告を出稿していた「代理店」を問題視する声が大きくなってきています。特に「漫画村」と深いつながりがあった広告代理店A社については、ねとらぼ編集部の取材により、業界団体「日本インタラクティブ広告協会(JIAA)」に加盟していたことが分かっています。
こうした海賊版サイト問題について、これまで業界団体はどんな取り組みを行ってきたのか。そしてなぜ海賊版サイトへの広告出稿を防ぐことができなかったのか。JIAA、そしてJIAAと連携して違法サイト対策の検討を進めていたという「コンテンツ海外流通促進機構(CODA)」に、これまでの取り組みや現状の課題について聞きました。
海賊版サイトはなぜここまで広まってしまったのか、JIAAに聞く
JIAAは「インターネットが信頼される広告メディアとして健全に発展していくためにビジネス環境を整備すること」を目的に、1999年5月にインターネット広告推進協議会として発足。2010年に一般社団法人に移行した後は、広告代理店や出版社など254社(正会員222社、賛助会員25社、準会員9社/2018年5月15日現在)が加盟しています。
JIAAに聞いたところ、団体として違法サイトや著作権侵害サイトへの対策はこれまでにも行ってきたといいます。既に効果をあげているものとしては、「児童ポルノ」や「危険ドラッグの取引」「拳銃の売買」などの、明らかに違法なサイトへの対策。これについては警察庁とも連携し、違法なサイトには広告が配信されないような措置を講じているとのこと。
一方で、「著作権侵害サイト(アプリ)」への対策についても、日本音楽著作権協会(JASRAC)や日本レコード協会(RIAJ)、コンピュータソフトウェア著作権協会(ACCS)、コンテンツ海外流通促進機構(CODA)などから協力依頼があり、かなり早い段階(2007年ごろ)から、情報共有や対策の検討などを行ってきたといいます。ただ、こちらはあくまで情報共有や注意喚起の段階で、対応については会員各社の判断に委ねるという形。広告配信停止などの措置を要請するまでには至っていませんでした。
2014年から対策検討も、なぜ今日まで「出稿停止」に至らなかったか
この中で、音楽や映像の著作権侵害については2014年にCODAから広告出稿抑止の依頼があり、侵害サイトの情報提供を受けるなどの対応を進めていたといいます。しかし、児童ポルノなどの違法行為に比べて著作権侵害は判断が難しく、具体的な方策の実施は難航。2016年には経産省からも依頼があり、インターネット広告配信についての大規模な実態調査を実施しましたが、その結果「アドネットワーク(※)やアドエクスチェンジ(※)が利用されている現在の広告配信状況では、侵害コンテンツのある特定のページについて広告出稿を停止することは容易ではない」という課題が浮き彫りになったそうです。
※アドネットワーク:従来はバラバラに存在していたインターネット広告をまとめて「ネットワーク」として管理することで、広告主や広告内容に応じて最適なサイトに自動で広告を配信する仕組み
※アドエクスチェンジ:複数のアドネットワークを結ぶ入札システムのようなもの。どの広告枠にいくらで掲載するかを他の広告主と競い、最適な出稿単価で最適なサイトに自動で出稿してくれる仕組み
さらに画像の場合、音楽や映像などよりも権利侵害の線引きが難しく、同じサイト内でも「このページには著作権侵害画像が含まれているからアウト」「このページはセーフ」など判断が分かれる場合があります。このとき、現在主流となっている広告配信の仕組みでは、「このサイトのこのページは広告を表示させないが、このページは許可する」といった個別運用が難しい、というのが大きな理由。また、かといって「1つでも著作権侵害画像が含まれていたらそのサイトの広告全てをブロックする」というのも現実的ではありません。
その後、2017年の時点でひとまず「CODAが著作権者からの情報提供に基づいてブラックリストを作り、それをJIAAの会員社に共有する」という方針が決定されましたが、実際に運用しようとすると今度は「どのような基準でブラックと判断するのか」「誰がそのリストに対する責任を負うのか」という問題がでてきました。
そもそも著作権侵害は親告罪であり、また正当な“引用”である場合もあるため、厳密に言えば権利者でさえ権利侵害を断定することはできません。CODAはリストの作成・提供はするものの、実際に会員各社がそれに基づいて広告ブロックを行い、何らかの問題が生じた場合、責任はどこが負うのか。結局、この議論に時間を費やし、実際にCODAが一定の基準に沿って悪質だと判定した侵害サイトのリストがJIAAに手渡されたのは2018年2月に入ってから。また、「このリストを根拠に出稿停止などの運用を行ってもいい」という合意が得られたのも、4月下旬にさしかかってからだったといいます(なお実際の運用については2018年5月からを目指しているとのこと)。
つまるところ漫画海賊版サイトが猛威を奮っている間、業界団体側は対応策についてずっと検討はしていたものの、広告を停止するなどの対策は(あと一歩のところまで進めていながら)何もできていなかったということになります。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
皇后さま、服から靴まで「ロイヤルブルー」 天皇陛下のネクタイとの“おそろいコーデ”
「全てが完璧」 無印良品の“1990円バッグ”に称賛続出 「やっぱりこれ」「文句なし」「使い勝手抜群」
福袋に入ってた“定価3万円”の高級魚を大事に育てたら…… 「やりやがったな」涙する結果に「すごい」「ほんと感動」
「昔はかなりモテた」と話す母→ウソかと思いきや…… 100万再生された“当時の姿”に娘も驚き「なんてこった!!」【海外】
養子に迎えた娘を溺愛していたお父さん、その26年後には…… まさかの展開に感動の声 「泣いた」「美しすぎる」【米】
パパに抱っこされる娘→30年後…… 同じポーズで撮影した“現在の姿”に驚き「私もお父さんが恋しくなった」【海外】
「この値段では考えられない」 ワークマンの新作“1900円アウター”が品切れ続出の反響ぶり 「コスパ良し!」
「こんな安くていいのか」 ワークマン新作“1500円パンツ”が売り切れラッシュの大人気 「何の文句もない」
【着物】たんすに眠っていた帯→“斜め上の発想”でリメイク 完成したアイテムに「何て素敵なんでしょ」「挑戦してみます」
“有吉弘行も大ファン”の「伝説の女装愛好家」が死去 亡くなる2日前に「志半ばにして逝きますが燃え尽きる思い」とメッセージ
- 「うそでしょ!?」 東京ディズニーランド、“老舗”レストランの閉店を発表 「とうとう来てしまったか」「いやだああああ」と悲しみの声
- Koki,、豪邸すぎる“木村家の一室”がウソみたいな広さ! 共演者も間違えてしまうほどの空間にスタジオビックリ「コレ自宅!?」「ちょっと見せて」
- 息子の小学校卒業で腕を組んだ34歳母→中学校で反抗期を迎えて…… 6年後の姿に反響 「本当に素敵!」「お母さん、変わってない!?」
- プロが本気で“アンパンマンの塗り絵”をしたら…… 衝撃の仕上がりが550万再生「凄すぎて笑うしかないw」「チーズが、、、」 話題になった作者に話を聞いた
- ディズニーランドがオープンした1983年当時、カップルだった2人→37年後…… 目頭が熱くなる現在の姿に感動
- ニットで口元が隠れた赤ちゃん、そっと脱がせてみると…… “想像を超える”表情が2300万再生「心に刺さった」「今まで見た中で1番!」【海外赤ちゃん記事3選】
- 水族館のイカに“指でハート”をしてみたら… “まさかのお返し”が190万表示「こ、こんなことあるのか」
- 「ひどすぎ」 東京ディズニーランドで“約100人のドジャースファン”が一斉に“迷惑行為” 「やめてほしい」と物議
- 19万8000円で購入した超高級魚を、4年間育てたら…… ド肝を抜く“大変化”に「どんどん色が」「すごい」
- 初めて夫の実家に挨拶した妻、初々しかった表情が9年後…… “そうはならんやろ”な変わりっぷりが1150万再生
- 最初に軽く結ぶだけで…… 2000万再生された“マフラーの巻き方”に反響「これは使える」「素晴らしいアイデア」【海外】
- コメダ珈琲店で朝、ミックスサンドとコーヒーを頼んだら…… “とんでもない事態”に爆笑「恐るべし」「コントみたい」
- パパに抱っこされる娘、13年後の成人式に同じ場所とポーズで再現したら…… 「お父さん若返った?笑」「時止まってる」2人の姿に驚き
- 和菓子屋で、バイトの子に難題“はさみ菊”を切らせてみたら……「将来有望」と大反響 その後どうなった?現在を聞いた
- 古いバスタオルをザクザク切って縫い付けると…… 目からウロコの再利用に「すてきなアイデア」【海外】
- 「14歳でレコ大受賞」 人気アイドルがセクシー女優に転身した理由明かす 家族、メンバー、ファンの“意外な反応”
- 希少性ガンで闘病中だったアイドル、死去 「言葉も発せないほどの痛み」母親が闘病生活を明かす
- “きれいな少年”が大人になったら→「なんでそうなったw」姿に驚がく 「イケメンの無駄遣い」「どっちも好きです!笑」
- ドブで捕獲したザリガニを“清らかな天然水”で2週間育てたら…… 「こりゃすごい」興味深い結末が195万再生「初めて見た」
- 芸能界引退した「ショムニ」主演の江角マキコ、58歳の近影にネット衝撃「エグすぎた」 突然顔出しした娘とのやりとりも話題に