「レプリカ車の参加は不可」!! ホンモノの超絶名車・旧車が集うイベント「日本海クラシックカーレビュー」がすごい(1/3 ページ)

2018年は9月2日に開催。10年以上参加してきた筆者が“先だって”見どころを紹介。(写真64枚)

» 2018年05月22日 10時00分 公開
[アサノユウキねとらぼ]

 新潟県糸魚川市にあるフォッサマグナミュージアムで、毎年9月に「交通安全フェア 日本海クラシックカーレビュー」というクルマファン必見のクラシックカーイベントが開催されているのをご存じでしょうか。

ポルシェ 古いポルシェがずらり。こういった光景が壮観です

 クラシックカー好きの筆者は10年以上このイベントに足を運んでいます。日本海クラシックカーレビューとはどんなイベントか、どんなクルマが展示されるのか。特に首都圏、京阪圏などのちょっと遠くに住んでいる人にもぜひ来てもらいたく、今回は長年参加して撮りためた写真とともに見どころを紹介していきます。

「日本海クラシックカーレビュー」とは?

 日本海クラシックカーレビューは、1992年に社団法人である糸魚川青年会議所の創立25周年記念事業として開催された「日本海クラシックカーフェスティバル in Itoigawa」が発祥となるイベントです。1995年の第4回から会場をフォッサマグナミュージアムに移し、毎年9月に開催されています。

 広大な会場には、全国各地から自走してきた新旧約200台のクルマが展示されるほか、メーカーや個人コレクターが所有するお宝レーシングカー、懐かしのボンネットバス試乗会、ミニカーや実車のパーツが買える物販コーナーなど、幅広く催し企画が用意してあります。また、飲食コーナーには名産「あんこう」のから揚げをはじめ、地元の味も楽しめます。

ウエルカムゲート(2009年撮影) 日本海クラシックカーレビューのウエルカムゲート(2009年撮影)

 なお日本海クラシックカーレビューは、日本で数あるクラシックカー関連のイベントの中でも参加資格がかなり厳しいイベントとして知られています。「1974年までに生産された車両であること」「レプリカ車の参加は不可」「改造していないこと(一部例外あり)」「(特別展示車両以外の参加車は)自走してくること」です。生産当時のコンディションを保った車両でなければ、いくら古いクルマといえども参加資格が得られません。しかし、だからこそホンモノが集まり、そしてそれを求めるファンが集うのでしょう。

 また「交通安全フェア」とあるように、新潟県警音楽隊や参加車両による市内パレードをはじめ、交通少年団による交通遺児募金の呼びかけなど、クラシックカーを通して交通安全を呼びかける一面も担っています。

 入場ゲートのすぐ先に第1〜第2展示場があり、フォッサマグナミュージアム横の通路に第3展示場があります。近くには大会本部があり、物販コーナーと併設して救護センターも完備されています。第3展示場となっている通路から階段を降りると、公園のような噴水がある第4展示場につながっています。

大会本部(2016年撮影) 大会本部(2016年撮影)

 このように会場はかなり広く、4つの展示場を中心に、パーツのフリーマーケットコーナーやケータリングコーナーなども並びます。

第4展示場 第4展示場
このように車種ごとに並んでいます。 このように車種ごとに並んでいます

 やはり、ズラリとバラエティに富んだ展示車の数々を眺められるのがまず楽しいです。例えば2017年には旧車×女子高校生の日常を描いた漫画「ぜっしゃか!‐私立四ツ輪女子学院絶滅危惧車学科‐」のポスターが張られた「トヨタ・セリカ 2000GT(LB型)」が輝いていました。

トヨタ・セリカ LB 2000GT ぜっしゃか!のポスターが張られた「LB型セリカ 2000GT」

 会場ではパンフレット(1部300円)をまず購入しておくことを勧めます。パンフレットには会場案内図のほかに展示車両の詳細情報も載っており、かなり読み応えがあります。2017年にはイベント20周年を記念した記念誌もありました。

毎年人気のパンフレット 「日本海クラシックカーレビュー」のパンフレット
20周年記念誌 2017年には日本海クラシックカーレビュー20周年記念誌も販売

 物販コーナーには、クラシックカーレビュー限定のミニカーも販売されます。毎年かなり長い行列ができるので、狙っているモノがあれば早めに並んで確保しておくと良いでしょう。さらにオートジャンブルと呼ばれるパーツのフリーマーケットコーナーも見逃してはなりません。プラモデルやミニカーなどの小物から、旧車のパーツ、当時のカタログなど、全国から集まった旧車ファン御用達のお店がブースを構えます。

出発していく名車をまとめて眺められる「シーサイドラン」「ジョイフルラリー」

 いよいよイベントの開始です。まず、開会式後すぐに行われる「シーサイドラン」、旧車で街のチェックポイントを巡る簡易ラリー大会「ジョイフルラリー」は見逃せません。数々の名車がいいエキゾーストサウンドを響かせながらフォッサマグナミュージアムの駐車場から続々と出発していく様子をまとめて眺められます。例えば過去の大会では、以下のようなクルマが「おおおー、すげー」などと歓声を浴びていました。

photo 「コニリオ」(1966年式) ホンダの小型オープンカー「S800」をベースに、FRP製ボディーを被せたレーシングカー。石川県小松市の「日本自動車博物館」にはこのクーペタイプが展示されている
photo 「トヨタ・カローラ スプリンター 1200SL」(1969年式)。スプリンターは8代に渡って生産されたカローラの姉妹車で、こちらは初代。ちなみに1983年に登場する「ハチロク(AE86型スプリンター トレノ)」の始祖でもある
photo 「マツダ・サバンナクーペGT」(1972年式)。当時、夢のエンジンとして憧れだったロータリーエンジンを搭載しながらもコストパフォーマンスに優れていたことで人気を得たマツダの名車。モータースポーツの世界でも活躍し、1971年の富士ツーリストトロフィー500マイルレースで、当時圧倒的に強かった「スカイラインGT-R」の50連勝記録を阻んだことでも知られている
photo 「ダッジ・チャレンジャー」(1970年式)。クライスラーがダッジブランドで販売したスポーティカーの初代。2018年現在も、当時のこのモデルに通じる、幅広く、低いロングノーズのデザインを採用し、高出力のV8エンジンを搭載したモンスターモデルが販売されている息の長い車種
photo 「トライアンフ・スピットファイア MK1」(1963年式)。第二次世界大戦で活躍した英国の戦闘機「スピットファイア」の名に由来する、ライトウェイトスポーツカーの代表格
photo 「MG・ミジェット MK4」(1974年式)。トライアンフ・スピットファイアと並ぶ、英国製ライトウェイトスポーツカーの名車

 午後は糸魚川市内を巡る交通安全パレードも行われます。参加車両はお手製の交通安全標語を掲げて走ります。

photo 「トヨタ・セリカ1600GTV」(1973年式)。“ダルマセリカ”の愛称で親しまれた初代セリカ。GTVは、走行性能を強化したモータースポーツ用ベース車
photo 「日産・フェアレディ 240ZG」(1972年式)。クラシックカーの中では特に知名度が高い初代S30型系の、2.4リッターエンジンと“Gノーズ”を搭載した追加グレード。米国では「Z-Car」の愛称で親しまれている
photo 「マツダ・ファミリア プレストロータリーTSS」(1972年式)。マツダのコンパクトカー ファミリアにロータリーエンジンを載せた4ドアセダンの豪華版。当時は高級セダンの位置付けだったという
photo 「シムカ・クーペ 1200S」(1967年式)。シムカは、シムカや高級車ブランド タルボを生産していたフランスの自動車メーカーで、国内ではなかなか見られない貴重車
photo 「アルピーヌ・A110」(1968、後ろは1969年式)。フランスの自動車メーカー アルピーヌが製造した美しいデザインの名車で、ラリー競技でも活躍。2017年、ジュネーブモーターショー2017でルノーから新型「アルピーヌ A110」の復活が発表され、2018年後半に日本リリースが予定されている
photo 「ヒルマン・インプ スーパー」(1967年式)。小型車の代名詞となる「ミニ」の当時のライバル車種だった名車。角ばったデザインはミニと対照的
       1|2|3 次のページへ

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

昨日の総合アクセスTOP10
  1. /nl/articles/2411/19/news150.jpg 「情報を漏らされ振り回され……」とモデラー“限界声明” Vtuberのモデル使用権を剥奪 「もう支えられない」「全サポート終了」
  2. /nl/articles/2411/20/news028.jpg 「うどん屋としてあるまじきミス」→臨時休業 まさかの“残念すぎる理由”に19万いいね 「今日だけパン屋さんになりませんか」
  3. /nl/articles/2411/20/news224.jpg “ドームでライブ中”に「76万円の指輪紛失」→2日後まさかの展開に “持ち主”三代目JSBメンバー「誰なのか探しています」
  4. /nl/articles/2411/19/news169.jpg 高畑充希と結婚の岡田将生、インスタ投稿めぐり“思わぬ議論”に 「わたしも思ってた」「普通に考えて……」
  5. /nl/articles/2411/20/news031.jpg 「本当に同じ人!?」 幼少期からイボをいじられていた男性→美容師の“お任せカット”が衝撃 「めちゃくちゃ大変身」
  6. /nl/articles/2411/19/news022.jpg 「おててだったのかぁああああ」「同じ解釈の人いた笑笑」 ピカチュウの顔が“こう見えた”再現イラストに共感続々、464万表示
  7. /nl/articles/2411/20/news042.jpg 「腹筋崩壊」 ハスキーをシャンプー&パックしたら…… “予想外のハプニング”に「こ〜れは大変だわ」「沼にでも落ちたのかとwww」
  8. /nl/articles/2411/20/news216.jpg “歌姫”ののちゃん、6歳現在の姿に驚きの声「あれっ!?」「ビックリしてます!」 2歳で「童謡こどもの歌コンクール」銀賞受賞
  9. /nl/articles/2411/20/news041.jpg 黄ばみのある68年前のウエディングドレスを修復すると…… 生まれ変わった姿に「泣いた」「受け継ぐ価値のあるドレス」
  10. /nl/articles/2411/18/news107.jpg 走行中の車から同じ速さで後方へ飛び降りると? 体を張った実験に反響「問題文が現実世界で実行」【海外】
先週の総合アクセスTOP10
  1. 「飼いきれなくなったからタダで持ってきなよ」と言われ飼育放棄された超大型犬を保護→ 1年後の今は…… 飼い主に聞いた
  2. ドクダミを手で抜かず、ハサミで切ると…… 目からウロコの検証結果が435万再生「凄い事が起こった」「逆効果だったとは」
  3. 「明らかに……」 大谷翔平の妻・真美子さんの“手腕”を米メディアが称賛 「大谷は野球に専念すべき」
  4. まるで星空……!! ダイソーの糸を組み合わせ、ひたすら編む→完成したウットリするほど美しい模様に「キュンキュンきます」「夜雪にも見える」
  5. 妻が“13歳下&身長137センチ”で「警察から職質」 年齢差&身長差がすごい夫婦、苦悩を明かす
  6. 人生初の彼女は58歳で「両親より年上」 “33歳差カップル”が強烈なインパクトで話題 “古風を極めた”新居も公開
  7. 「ごめん母さん。塩20キロ届く」LINEで謝罪 → お母さんからの返信が「最高」「まじで好きw」と話題に
  8. 互いの「素顔を知ったのは交際1ケ月後」 “聖飢魔IIの熱狂的ファン夫婦”の妻の悩み→「総額396万円分の……」
  9. ユニクロが教える“これからの季節に持っておきたい”1枚に「これ、3枚色違いで買いました!」「今年も色違い買い足します!」と反響
  10. 中央道から「宇宙戦艦ヤマト」が見える! 驚きの写真がSNSで注目集める 「結構でかい」「どう見てもヤマト」 撮影者の心境を聞いた
先月の総合アクセスTOP10
  1. 50年前に撮った祖母の写真を、孫の写真と並べてみたら…… 面影が重なる美ぼうが「やばい」と640万再生 大バズリした投稿者に話を聞いた
  2. 「食中毒出すつもりか」 人気ラーメン店の代表が“スシローコラボ”に激怒 “チャーシュー生焼け疑惑”で苦言 運営元に話を聞いた
  3. フォロワー20万人超の32歳インフルエンサー、逝去数日前に配信番組“急きょ終了” 共演者は「今何も話せないという状態」「苦しい」
  4. 「顔が違う??」 伊藤英明、見た目が激変した近影に「どうした眉毛」「誰かとおもた…眉毛って大事」とネット仰天
  5. 「ごめん母さん。塩20キロ届く」LINEで謝罪 → お母さんからの返信が「最高」「まじで好きw」と話題に
  6. 星型に切った冷えピタを水に漬けたら…… 思ったのと違う“なにこれな物体”に「最初っから最後まで思い通りにならない満足感」「全部グダグダ」
  7. 「泣いても泣いても涙が」 北斗晶、“家族の死”を報告 「別れの日がこんなに急に来るなんて」
  8. ジャングルと化した廃墟を、14日間ひたすら草刈りした結果…… 現した“本当の姿”に「すごすぎてビックリ」「素晴らしい」
  9. 母親は俳優で「朝ドラのヒロイン」 “24歳の息子”がアイドルとして活躍中 「強い遺伝子を受け継いだ……」と注目集める
  10. 「幻の個体」と言われ、1匹1万円で購入した観賞魚が半年後…… 笑っちゃうほどの変化に反響→現在どうなったか飼い主に聞いた