コラム
» 2018年05月27日 11時30分 公開

エヴァに宝塚にX JAPAN! 自由すぎる全国の「防災行政無線チャイム」を調べてみた (1/3)

個性出しすぎ。

[てんもんたまご,ねとらぼ]

 夕方、町中に流れるチャイムの音楽といえば、「夕焼け小焼け」「ふるさと」が定番ですよね。

 小学生の頃、時間を忘れて遊んでいるときにチャイムが聞こえると「あ、そろそろ帰らなきゃ」と我に返ったり、友達とチャイムに合わせて歌って帰ったりした思い出がある方も多いでしょう。



 夕方に鳴っていたあのミュージックチャイム、実は行政によってそれぞれ個別に定めることができ、アニメ曲やJPOP、さらにはゆるキャラのテーマソングを流しているところもあるんですよ。

 今回はそんな個性的なミュージックチャイムを見ていきましょう。



ミュージックチャイムの正体は「防災行政無線」

 夕方に流れるあのチャイムは、子どもに帰宅を促すことだけが目的ではありません。あのチャイムの正体は「防災行政無線の保守点検」

 防災行政無線とは、行政が防災目的で流すことが許された無線のことです。野外スピーカーを用いているのが定番ですが、原子力発電所の近くや過去に大災害があった地方では、各家庭に受信機が配られることもあります。

 そして時報として夕方や朝昼晩に決まったミュージックチャイムを鳴らすことが、防災行政無線が正常に機能しているのかの点検にもなっているのです。

 おなじみのミュージックチャイムが正常に機能していれば、いつ災害が起きても避難勧告・気象警報などの重要情報の告知がスムーズにできるから大丈夫! というわけです。


朝と夜に「残酷な天使のテーゼ」

 宮城県南三陸町では、朝6時と夜9時に防災行政無線からアニメ「新世紀エヴァンゲリオン」のオープニングでおなじみの「残酷な天使のテーゼ」が流れます。

 作曲家の佐藤英敏さんが南三陸町出身とのことで、全国を見ても「残酷な天使のテーゼ」が流れるのはここだけなんだとか。



 エヴァファンにとってはうらやましい限りですが、朝6時に「残酷な天使のテーゼ」が響きわたる町というのもなかなかシュールかもしれませんね。


夕方にウルトラマンが帰ってくる!?

 福島県須賀川市では、朝7時に「ウルトラセブン」、夕方5時半には「帰ってきたウルトラマン」のテーマ曲が流れています。朝からウルトラマンが流れてきたら一日元気に過ごせそうですよね。



 なぜウルトラマンが採用されたかというと、福島県須賀川市はなんとウルトラマンの故郷「M78星雲 光の国」と姉妹都市提携を結んでいるのです! 万が一、市に何かあってもウルトラマンが助けに来てくれそうですね。

 このミュージックチャイムを開始する直前の2014年1月14日には、ウルトラマンが光の国から須賀川市を訪れ、橋本市長にウルトラマンの音源を直接手渡しまでしてくれたんですよ。す、すごすぎる……。

 余談ですが、須賀川市・光の町の姉妹都市提携公式サイトでは光の町への住民登録もでき、須賀川市で光の町町長である「ウルトラの父」から光の町住民票までもらえちゃいます。

夕方に「Forever Love」

 千葉県館山市では金〜日曜日・祝日の夕方5時に名曲中の名曲である「Forever Love」(X JAPAN)が流れます。



 X JAPANのリーダーYOSHIKIさんが館山市出身ということもあり、それを館山市の誇りにしようと市民有志が2012年(X JAPAN結成30周年)に「YOSHIKIさんを館山に呼ぶ会」を結成し、活動を続けていました。そして同年12月ついに防災行政無線チャイムへの「Forever Love」放送に至ったのです。ファンの熱意、おそるべし!

 そして記念すべき「Forever Love」放送開始は2012年12月24日、クリスマスイブでした。以来、花の金曜日と休日の夕方に「Forever Love」が流れているなんて、なんだかロマンチックですよね。

 ちなみに金〜日・祝日だけでなく、YOSHIKIさんの誕生日である11月20日にもこのミュージックチャイムを聞くことができます。

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