コラム
» 2018年07月09日 11時30分 公開

たぶん球技禁止だと思います どう見ても人が入れない世界一小さな公園「Mill Ends Park」

ジャーナリストが「妖精からもらった」と書いた不思議な場所。

[ねとらぼ]

 公園の使い方は、人によってさまざま。子供の遊び場になるだけでなく、デートスポットやトレーニング場所などとしても利用できます。なかには、ベンチに座って何もせず、ただボーッとしているのが好きな人もいるのでは?

 しかし、米国オレゴン州ポートランド市にある「ミル・エンズ公園(Mill Ends Park)」で、こういったことをするのは不可能でしょう。というのも、ここは「世界一小さな公園」で、園内への立ち入りすら無理そうなのです。



「世界一小さな公園」

 ギネス世界記録に「最も小さい公園」として登録されているミル・エンズ公園は、横断歩道の途中にある円形のスペースで、直径は約60センチしかありません。当然、遊具やベンチなどはなく、背の低い植物が植えられているだけ。

 公園というよりは「ちょっとした緑化スペース」といった見た目で、この中に立ち入るということはまず考えられません。そんなことをしたら、植物を踏みつぶすことになるはずです。


道路のど真ん中にあるため、周囲は自動車だらけ(Googleマップより)

 どうして、同園はこんなに狭くなってしまったのでしょうか。これにはDick Faganというジャーナリストが関わっているといいます。

 1946年、Fagan氏はある新聞社で働いており、そのオフィスの近くの道路には、街灯を立てるための穴が開けられていたそうです。しかし、工事が進まず雑草が生えているだけだったため、彼はそこに花を植えることに。さらに、この穴を「妖精からプレゼントしてもらった世界一小さな公園」という設定にして、「ミル・エンズ(Mill Ends)」というコラムに登場させたといいます。

 ポートランド市Webサイトによると、同コラムは人気を集め、Fagan氏は1969年に亡くなるまで、この“公園”をテーマにした執筆活動を継続。そして、7年後の1976年、正式に公園として認められたとのこと。狭過ぎて、普通の公園のような使い方はできませんが、現在でも植物を植え替えるなどして楽しまれているようです。


ポートランド州立大学らによる「The Oregon Encyclopedia」。古い写真を掲載しながら、ミル・エンズ公園について解説しています


2014年4月の様子。このころは黄色い花が咲いていますが……(Googleマップより)


2016年6月は別の植物に(Googleマップより)


2017年8月にも変わっていることが確認できます(Googleマップより)

 ちなみに、日本の静岡県長泉町にも、「世界一小さな公園」という名称のスポットが存在。Googleマップ上で見ると、道路の脇に小さなベンチが1つだけ設置されているのが確認できます。静岡朝日テレビによると、同園は「ミル・エンズ(Mill Ends)」よりも面積が小さいものの、残念ながら公園として認められておらず、ギネス世界記録に申請されていないとのこと。


小さなベンチが置かれている日本の「世界一小さな公園」。ただし、公園として認められているわけではないもよう(Googleマップより)

主要参考文献


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