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» 2018年07月20日 10時30分 公開

月刊乗り鉄話題(2018年7月版):「NOSTALGIC TRAIN」でバーチャルな乗り鉄を楽しもう これ、涙が出るほど懐かしい…… (1/3)

なぜこんなにも「懐かしい」のか……作者さんにインタビュー。こんな乗り鉄の楽しみ方もいかがでしょう。

[杉山淳一,ねとらぼ]

 夏休みが近く、外も暑いので、今回は鉄道を題材としたゲームを紹介します。「NOSTALGIC TRAIN」といいます。まずこの画像をご覧ください。

photo 「NOSTALGIC TRAIN」では、この赤い気動車に家のPCで「乗り鉄」できます

 いかがでしょう。昭和の鉄道風景です。国鉄時代です。JRではなくJNR。山口百恵の「いい日旅立ち」、小林啓子の「レイルウェイ・ララバイ〜一枚のキップから〜」が脳内で再生されませんか。

 そんな世界がPCの画面いっぱいに映し出されます。この景色を見ると筆者と同世代以上の方は、懐かしさで胸が締め付けられるはず。気を付けてくださいね。胸を締め付けられた気分のつもりが、本当に胸が苦しい場合もあります。健康に留意しましょう。そういう年齢ですよ。ワタシたち(泣)。

 NOSTALGIC TRAINはアドベンチャーゲームのカテゴリーに含まれています。紙芝居方式ではなく、この世界を自由に動き回り、チェックポイントを追いつつ物語を読み進めていくスタイルです。これが「ストーリーモード」。そしてもう1つ、自由にこの世界を動き回れる「フリーモード」もあります。ウオーキングシミュレーターと呼ぶのが良さそうです。

photo タイトル画面も懐かしい雰囲気

ゲームの中で「乗り鉄して、街歩きをする気分」になれる

 舞台は架空の町「夏霧駅とその周辺」です。あなたはこの無人駅で意識を取り戻します。記憶はありません。ただ、強い日差しとセミの声に囲まれるだけ。辺りには誰も居ません。私は誰なのか、なぜここに居るのか。その謎を解き明かすために、とにかく動き回ります。操作はFPS(一人称シューティングゲーム)と同じです。キーボードの「A」「W」「S」「D」キーで前後左右の移動、マウスで視線を動かします。スペースキーでちょっとだけジャンプできます。

photo ここはどこ、私は誰?

 左クリックで射撃……はしません。その代わりに、右クリックすると一瞬だけ視界が明るくなり、綿菓子のような白い光が現れます。そこが「チェックポイント」です。チェックポイントまで移動すると、その場所に存在した「出来事」を読めます。かつてそこに実在して、いまだに残留している人々の声と姿。「意識」のようなものかもしれません。

 ただし、画面に人の姿は見えません。風景があるだけです。3D世界の挿絵の中で小説を読んでいるような感じです。難しい仕掛けはないので、風景を楽しみつつ、物語を追っていきます。現代と過去を行き来して、時系列に点在する記憶をたどります。

 ……こうして物語は伏線をきれいに回収して終わります。筆者は2時間くらいで読み終えました。映画1本ぶんですね。このゲームの価格は2000円ですから、ちょうどよいボリューム感です。「ああ、この町を旅して良かったな」という余韻が残ります。

photo 白い光をたどりながら物語を進めます。2時間くらいで読み終えられます。読後の余韻がまた心地よいですよ

自由に動き回れる「フリーモード」 列車に乗れば「まさに乗り鉄気分」に

 一方の「フリーモード」では物語と関係なく、自由に町を動き回れます。線路は小さなエンドレス(輪状)で、一周して戻ってこれます。まるで鉄道模型の基本セットですね。HOゲージ(縮尺1/87)だとすれば畳くらいの大きさ。Nゲージ(縮尺1/150)ならば600×900mmくらいでしょうか。

 川があり、森があり、小さな港、神社、農家、駅、トンネル、鉄橋があります。それほど広くはありません。しかし、散歩しつつ、歩き回るにはちょうど良い広さ。そして、ストーリーモードもフリーモードでも「列車に乗る場面」があります。車窓からの風景を眺めれば、まさに乗り鉄の気分です。

photo さあ、列車に乗りましょう!

 鉄道模型が好きで、レイアウト(ジオラマ)を作ったことがある人ならば、建物の一つ一つ、道の様子にリアリティーを求めて架空の物語を作っていると思います。「この家に住む人は、この道を通って、この畑を耕している」とか「この駅に美女が降り立つ。喫茶店に集まる人の話だと、小学校の先生で、子どもたちの憧れだ」とか「神社ではそろそろお祭りの時期が近づいている……」など。フリーモードにもチェックポイントがあって、舞台設定が紹介されます。見知らぬ町を旅して、少しずつ知識を得ていく。そんな一人旅の楽しさがNOSTALGIC TRAINにあります。

photo 乗り鉄気分! 駅弁がほしいくらい
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