「出会いはお台場のラプラス」 ポケモンGOがきっかけで結婚したカップルにインタビュー
Twitterで、ポケモンGOをきっかけに結婚したと報告するカップルが話題に。なれ初めから入籍までを詳しくうかがいました。
日本で2016年7月に始まって以来、人々にさまざまな交流をもたらしてきたスマホゲーム「Pokemon GO(ポケモンGO)」。このポケモンGOをきっかけにお台場で知り合い、2年越しの付き合いの末に結婚したと報告するカップルが、Twitterで多くの人から祝福を受けています。
「僕の人生はポケモンGOのお陰で大きく変わりました」と入籍までを振り返る、新郎のしぶさん(@shibuya319)。新婦のりりーさん(@pokemonlililily)とともに2人ともトレーナーレベルは上限の40。ポケモンの捕獲数は互いに10万を超えるガチ勢です。どのような経緯で出会い、どんなポケGO生活を送っているのか、詳しく話をうかがいました。
お台場にラプラスが運んできた出会い
――2016年の8月27日にお台場で出会ったとありましたが、どのような経緯だったのでしょうか。
しぶ: 2016年7月にポケモンGOがリリースされてから、多くの人がポケモン全種類を捕まえる「図鑑コンプ」を目指しました。その中で一番レア度が高かったのが「ラプラス」だったのですが、ラプラスは都内でもお台場でしか出現しないレアポケモンでした。
当時の私はラプラスを捕まえにわざわざお台場まで行くか迷っていたところ、Twitterで「ラプラスを捕まえるオフ会」というものを見つけて面白そうだなと思って参加することにしたのです。オフ会は20代中心の20人くらいのグループで、ひたすらラプラスが出るまでお台場の海岸エリアで待機するストイックなものでした(笑)。
そんな集団の中に彼女がいました。
りりー: 夕方にオフ会は始まったのですが、当時はラプラスが1日に1体出現すればラッキーくらいのレア度。その日も全然ラプラスが出ず、終電の時間が近づいてきたので私は諦めて駅に向かって一人で歩いていました。そんなときに「ラプラスがガンダム広場に出た!」と連絡が来て……とても悩んだあげ句、終電を諦めてラプラスに向かいました。
終電を逃したことで、みんなでお台場でオールすることになるのですが、話している中でしぶさんの家が私の家から10分のところにあったり、職場の最寄り駅が同じということが判明し、また一緒にポケモンしようと連絡をとることになりました。
――ラプラスが恋のキューピッドだったのですね……! そこからどのようにして仲を深めていったのでしょうか。
しぶ: 二人ともかなりポケモンGOにはまっていたので、仕事おわりや休日に都内のさまざまな公園に一緒にポケモンを捕まえに行きました。ポケモンGOって一人でプレイするより、誰かと一緒にプレイしたほうがはるかに効率がいいんですよね。正直、出会った初期は付き合うことは全く意識していなくて、「一緒にポケモンGOプレイしてくれる人」という認識でした(笑)。
ただ一緒にプレイしていく中で彼女の純粋な性格や価値観にひかれていき、出会って2カ月後に私から告白をしました。
――1万いいね!押したいです……。
りりー: しぶさんはリリース初期からポケモンGO界隈ではちょっとした有名人で、ポケモンGOの情報がほとんど整備されていない初期から、独自の統計・解析などをまとめて攻略情報を発信したり、みんなが楽しめるコンテンツを作ったりしていました。多くの人を巻き込んだり、人に分かりやすく説明できる、そんなところに魅力を感じていました。
――プロポーズ、入籍当時の話を教えてください。
りりー: 付き合って1年ほどがたった2017年の秋、冗談半分で「同棲しよっか」と二人で話していたら、それが母親の耳に入ってしまい「同棲するなら結婚前提じゃないとだめ!」と言われました。それをしぶさんに相談したら「結婚しよっか」と即答してくれました。
――なんと……!
しぶ: 私の父が2017年4月にガンで亡くなったのですが、亡くなる前にりりーさんを紹介したところ、とてもすてきな方だと喜んでくれていました。その頃から「結婚するならこの人かな」と漠然と考えていたので、結婚の話が出たときはとても自然に気持ちが前に進みました。
それから10月にプロポーズ、そして2018年8月に入籍をしました。この1年は結婚生活と結婚式の準備に追われる毎日です(笑)。
両親との親睦もポケモンGO
――これまでカップル・夫婦で一緒にポケモンGOをプレイしてきた中で、一番思い出に残っているエピソードはありますか。
しぶ: 実は彼女のご両親と仲良くなったきっかけもポケモンGOだったんです。
――そこもですか!?
しぶ: 彼女の家は私からすると厳格な家庭で、何度か彼女の実家に遊びに行く機会があっても毎回「ご両親に何を話そう…」と緊張しっぱなしでした。そんな中、2017年6月にレイドバトルが追加されたのを機に、ご両親との関係が大きく変わります。
彼女のご両親もポケモンGOをプレイしていたのですが、「3人(彼女+ご両親)じゃバンギラス倒せないから来て!」と救援要請をいただくようになったのです。私はレイドバトルの対策ポケモンは厳選・強化済みだったので、よく頼りにしていただき彼女の家までかけつけていました(笑)。レイドバトルが始まってからは、彼女のご両親と会う回数が劇的に増えましたね。
――彼女の実家にポケモンバトルの加勢ってパワーワードすぎる……。お二人は普段どのようなポケモンGOライフを送っていますか?
りりー: 最近は定期的にイベントが開催されるので、それに合わせて計画を立てることが多いですね。仲の良いポケモンGO仲間と一緒に、ポケモンがたくさん出るスポットに出かけたりしています。
しぶ: 私たちの場合2人だけでプレイすることはほとんどありません。ポケモンを捕まえることは楽しいのですが、誰かと一緒に思い出を作れることもこのゲームの魅力ですので、いろんな人と交流することも含めて楽しんでいますね。
――仲間といえば話題のツイートに「ポケモン仲間」の存在がありました。どういった仲間で、お二人とどのような付き合いがあったのでしょうか。
しぶ: 普段一緒にプレイしているのは日本でもトップクラスのトレーナーの方々なのですが、リリース初期に知り合ったことが縁で今でも定期的に一緒にプレイしています。
地域限定ポケモンを捕まえに海外に行く人、錦糸町駅に人を集めて「ポケモンGOの聖地」にした人、ポケストップがたくさん入る家に引っ越した人……みんなどこかぶっとんでいますが、それぞれのスタイルで本気でポケモンGOをプレイしており、尊敬できるポケモンGOトレーナーです。常に真剣にポケモンGOをプレイしている仲間が身近にいたので、私たちもずっと刺激をもらいながら楽しくポケモンGOを続けられたのだと思います。
――Twitterでは結婚報告と同時にポケモンGO仲間たちとの写真も投稿していましたね。
しぶ: 海外のバチェラーパーティにあこがれて、入籍前日にポケモンGO仲間との飲み会を企画したんです。すると飲み会の最中に近くの公園でホウオウレイドが開催されていたので、切り上げてホウオウレイドした後に記念撮影しました。一人は個体値が100%のホウオウを捕まえていました(笑)。サプライズでみんなからお祝いのプレゼントをたくさんいただき、思わず涙が出そうになりましたね。
――仲良しすぎる……。もしカップル・夫婦でポケモンGOをプレイするメリットなどがあればお聞かせください。
りりー: 一緒に出掛けるきっかけにもなりますし、共通の話題に困らないのがいいところですね。AR機能を使うことでポケモンと写真が撮れるので、撮影した写真が旅行先や特別な日の思い出になることもあります。
しぶ: 今はポケモンを交換したときに低確率で発生する「キラポケモン」の図鑑コンプを目指してプレイしていますが、2人でプレイすることで効率的に図鑑集めができています。他にも誰かと一緒にプレイしたほうが優遇される機能がたくさんあるので、ポケモンGO自体もより楽しめると思います。
ポケモンGOライフは続く
――結婚を報告したツイートは2万回近くもリツイートされていました。
しぶ: ツイートしてから数日で500万人以上の方に見られてびっくりしています。ソーシャルゲームがきっかけで付き合うことに対して、批判的な反応も来るかと覚悟していましたが、実際には温かいメッセージばかりで、とても多くの方から祝福いただいて幸せです。これもひとえにポケモンとポケモンGOが多くの方に愛されているからだと感じました。
ネガティブな話題がピックアップされることもあるポケモンGOですが、このゲームのステキなところが広まる一つの機会になるといいなと思います。
――あらためて、この出会いについてどのように感じていますか。
しぶ: 私たちは、ポケモンGOが無ければ出会うことはなく、ポケモンGOを通じてさまざまな思い出を作ることができました。ポケモンGOを生み出した運営のみなさんや、ポケモンGOを通して出会った多くの方には感謝しかありません。これからもたくさんプレイしていくので、20年、30年先もポケモンGOを楽しんでいきたいと思います。
* *
2人の幸せそうな生活にときめく一方で、「ラプラスを捕まえに行って出会った」や「先方の両親とレイドバトルするうちに仲が深まった」など、ポケモンワールドのキャラクターから話を聞いているようなエピソードが自然と飛び出してくるのが興味深いところ。ポケモンGOというコンテンツがいかに現実と虚構の境界線をあいまいにしているのかがわかります。
しぶさんの結婚報告ツイートには「私たちもポケGOで知り合って結婚した」「ポケモンGO婚がまた身近から出てびっくり」といった声が寄せられており、このゲームが多くの縁をもたらしていることがうかがえました。レイドバトルにポケモン交換と、交流機能がさらに増えているポケモンGO……現実でさらに多種多様なドラマが生まれていることを思うとわくわくせずにはいられません。しぶさん、りりーさん、あらためてご結婚おめでとうございます!
写真提供:しぶさん(@shibuya319)
(黒木貴啓)
関連記事
- LINEスタンプを作ったのが縁で結婚 しかも23歳差! 不思議ななれ初めをインタビューしてみた
埼玉県深谷市のゆるキャラ「ふっかちゃん」のLINEクリエイターズスタンプを作ったことから出会いが――珍しい結婚のケースを取材しました。 - 教会に一人ぼっちで「はい、誓います!」 本物の式場で二次元キャラと「VR結婚式」を挙げてきた
祭壇の上にはVR装置を着けたタキシード姿の新郎が一人。傍目はシュールな「VR結婚式」は、本人にとっては天国だった。 - 奇跡の遭遇……! 失踪していた猫が約2週間後に「ポケモンGO」きっかけで見つかる
現在は自宅で休養中です。 - 「子持ちのおじさんゲーマーにも夢を持ってほしい」 トッププロゲーマーを影で支え続ける“プロゲーマーの嫁”の内助の功
「西のウメハラ」とも呼ばれたトッププレイヤーの妻であり、マネジャーでもあるakikiさん。私生活やeスポーツシーンについて話を聞きました。 - 「Ingressが好きすぎる沖縄そば屋」がついにポータル認定 2年半越しの申請実る 店主「最初はGPSが狂ったと思った」
「ポケモンGO」が人気の一方、エージェントたちの日常は今も続いている。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
-
パパに抱っこされている娘→11年後…… 同じ場所&ポーズで撮影した“現在の姿”が「泣ける」「すてき」と反響
-
「何があった」 絵師が“大学4年間の成長過程”公開→たどり着いた“まさかの境地”に「ぶっ飛ばしてて草」
-
「ほ、本人……?」 日本に“寒い国”から飛行機到着→降りてきた“超人気者”に「そんなことあるw?」「衝撃の移動手段」の声
-
才賀紀左衛門、娘とのディズニーシー訪問に“見知らぬ女性の影” 同伴シーンに「家族を大切にしてくれない人とは仲良くできない」
-
【今日の難読漢字】「誰何」←何と読む?
-
「今やらないと春に大後悔します」 凶悪な雑草“チガヤ”の大繁殖を阻止する、知らないと困る対策法に注目が集まる
-
武豊騎手が2024年に「武豊駅に来た」→実は35年前「歴史に残る」“意外な繋がり”が…… 街を訪問し懐古
-
大谷翔平、“有名日本人シェフ”とのショット 上目遣いの愛犬デコピンも…… 「びっくりした!!」「嬉しすぎる」
-
ハローマックのガチャに挑戦! →“とんでもない偏り”に同情の声 「かわいそう」「人の心とかないんか」
-
古着屋で“インパクト大”なブランケットをリメイクすると…… 劇的な仕上がりに386万再生「これはいいね、欲しい!」【海外】
- パパに抱っこされている娘→11年後…… 同じ場所&ポーズで撮影した“現在の姿”が「泣ける」「すてき」と反響
- 「何があった」 絵師が“大学4年間の成長過程”公開→たどり着いた“まさかの境地”に「ぶっ飛ばしてて草」
- 「中学生で妊娠」した“14歳の母”、「相手は逃げ腰」妊娠発覚からの経緯を赤裸々告白 母親の“意外な反応”も明かす
- 勇者一行が壊滅、1人残った僧侶の選択は……? 「ドラクエでのピンチ」描くイラストに共感「生還できると脳汁」
- 「笑い止まらん」 海外産アプリで表示された“まさかの日本語”に不意打ち受ける人続出 「何があったんだw」
- パパが好きすぎる元保護子猫、畑仕事中もくっついて離れない姿が「可愛すぎる」と反響 2年以上がたった現在は……飼い主に話を聞いた
- アグネス・チャン、米国の自宅が“度を超えた面積”すぎた……ゴルフ場内に立地&門から徒歩5分の豪邸にスタッフ困惑「入っていいのかな」
- 「理解できない」 大谷翔平と真美子さんの“スキンシップ”に海外驚き 「文化は100%違う」「伝説だわ」
- 「車が憎い」 “科捜研”出演俳優、交通事故で死去 兄が悲痛のコメント「忘れないでください」
- PCで「Windowsキー+左右矢印キー」を押すと? アッと驚く隠れた便利機能に「スゲー便利」「知らなかった」
- 「何言ったんだ」 大谷翔平が妻から受けた“まさかの仕打ち”に「世界中で真美子さんだけ」「可愛すぎて草」
- 「絶句」 ユニクロ新作バッグに“色移り”の報告続出…… 運営が謝罪、即販売停止に 「とてもショック」
- 「飼いきれなくなったからタダで持ってきなよ」と言われ飼育放棄された超大型犬を保護→ 1年後の今は…… 飼い主に聞いた
- アレン様、バラエティー番組「相席食堂」制作サイドからのメールに苦言 「偉そうな口調で外して等と連絡してきて、」「二度とオファーしてこないで下さぃませ」
- 「明らかに……」 大谷翔平の妻・真美子さんの“手腕”を米メディアが称賛 「大谷は野球に専念すべき」
- 「やはり……」 MVP受賞の大谷翔平、会見中の“仕草”に心配の声も 「真美子さんの視線」「動かしてない」
- ドクダミを手で抜かず、ハサミで切ると…… 目からウロコの検証結果が435万再生「凄い事が起こった」「逆効果だったとは」
- 「母はパリコレモデルで妹は……」 “日本一のイケメン高校生”グランプリ獲得者の「家族がすごすぎる」と驚がくの声
- 「ごめん母さん。塩20キロ届く」LINEで謝罪 → お母さんからの返信が「最高」「まじで好きw」と話題に
- 「真美子さんさすが」 大谷翔平夫妻がバスケ挑戦→元選手妻の“華麗な腕前”が話題 「尊すぎて鼻血」