「家族の支えを感じた」「『がんばったね』が一番うれしい」 仮面女子猪狩ともか、退院後初の仕事で車いすフェンシング挑戦

ヤフーのパラスポーツメディア「ACTIONS」発表会に出席しました。

» 2018年09月27日 16時30分 公開
[ねとらぼ]

 仮面女子の猪狩ともかさんが9月27日、ヤフーのパラスポーツ新メディア「ACTIONS」の発表会に出席。ヤフーに所属するパラアスリート加納慎太郎さんに教えを受け、車いすフェンシングに初挑戦しました。

猪狩ともかさん ACTIONSの発表会に出席した猪狩ともかさん

 猪狩さんは1991年生まれの26歳。2018年4月、強風で倒れた看板の下敷きとなり脊髄を損傷し、両下肢まひに。リハビリを経て、8月から車いすで活動を再開しています。

 「ACTIONS」は、27日にスタートしたパラスポーツの面白さや障がい者を取り巻く現状を伝えるメディア。猪狩さんはスタート当初から参加しており、秋葉原観光推進協会公式キャラクターのちぃたん☆とともにパラスポーツに挑戦するレポート記事が順次更新されていくといいます。ヤフーの妹尾正仁社会貢献事業本部長は猪狩さん参加の理由を「猪狩さんの『けがを乗り越えて、けがに負けずに輝くことで、いろいろな人を元気にしていきたい』というメッセージに共感し、パートナーとしてお声がけしました。猪狩さんのさまざまな挑戦を後押しできるようなことをやっていきたいです」と説明します。

猪狩ともかさん

 発表会では、報道陣の前でフェンシング体験。車いすフェンシング国内ランキング1位の加納選手から教えを受け、猛烈に剣をふるいます。猪狩さんは「剣を握るのは初めて」と言いますが、かなり勢いのある剣さばき。開始24秒(制限時間は1分、加納選手からの反撃はないルール)で加納選手に見事に突きを入れることに成功。「わざと負けてくれた感はあります。普通にやっていたら負けていましたね……」「楽しかったです!」と笑顔を見せました。

猪狩ともかさん 車いすフェンシングに挑戦
猪狩ともかさん 仮面をつけて挑みます
猪狩ともかさん 勝利に思わず喜ぶ姿
猪狩ともかさん 見事な剣さばきでした

 実は猪狩さん、既にソフトボール、バスケットボール、ボッチャ、陸上、パワーリフティングなどのパラスポーツも体験済。「上半身だけで競技をするのでけっこう大変ですが、『初めてとは思えない』『即スタメンだよ!』と褒めてくれます」と好感触。取材陣から「2020年のパラリンピックは頭にありますか?」と聞かれると、「とにかくいろいろ体験して、公式の試合に出てみたいです。あまり大きなことは言えないですが、頭の片隅にはあります!」と語りました。

「良い涙」のわけは

 実は猪狩さんは、発表会前日の26日に退院したばかりでした。「たくさんの人に支えていただいて、ちょうど昨日退院しました。初めての仕事が『ACTIONS』の発表会で、うれしく思っています。楽しんで車いすで活動していく姿で、たくさんの方に元気を届ける存在になりたいです」と意気込みます。

 「(入院したばかりの)5カ月半前は、痛くて体を起こすこともできず、冷や汗が出て車いすにも乗れず、本当に何もできませんでした。そう考えると、今はいろいろとできることが増えて、身の回りのことはほとんど自分でできるようになりました。病院にいる間は不便に感じることは少なかったですが、これからの日常生活は不便なことも出てくると思います。いろいろなところに行って、バリアフリーや行きやすさを車いす目線で発信していきたいです」

 ブログやSNSで退院報告をしていた猪狩さん。Twitterでは「今日はたくさん泣きました。良い涙です」と投稿していました。涙のわけを聞くと、「家族にグループメールで『たくさん支えてくれてありがとうございました。これからもいっぱい迷惑をかけるけどお願いします』と送ったら、家族から『がんばったね』『すぐに飛んでいくからね』と返ってきて……家族の支えを感じました」と涙ぐみながら話します。

 ファンからも多くの応援メッセージが寄せられたといい、「『がんばったね』という言葉が一番うれしい。『本当に退院したんだ!』と感じましたね」と笑顔でファンに感謝しました。

猪狩ともかさん
猪狩ともかさん
猪狩ともかさん

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

昨日の総合アクセスTOP10
  1. /nl/articles/2411/19/news150.jpg 「情報を漏らされ振り回され……」とモデラー“限界声明” Vtuberのモデル使用権を剥奪 「もう支えられない」「全サポート終了」
  2. /nl/articles/2411/20/news028.jpg 「うどん屋としてあるまじきミス」→臨時休業 まさかの“残念すぎる理由”に19万いいね 「今日だけパン屋さんになりませんか」
  3. /nl/articles/2411/20/news224.jpg “ドームでライブ中”に「76万円の指輪紛失」→2日後まさかの展開に “持ち主”三代目JSBメンバー「誰なのか探しています」
  4. /nl/articles/2411/19/news169.jpg 高畑充希と結婚の岡田将生、インスタ投稿めぐり“思わぬ議論”に 「わたしも思ってた」「普通に考えて……」
  5. /nl/articles/2411/20/news031.jpg 「本当に同じ人!?」 幼少期からイボをいじられていた男性→美容師の“お任せカット”が衝撃 「めちゃくちゃ大変身」
  6. /nl/articles/2411/19/news022.jpg 「おててだったのかぁああああ」「同じ解釈の人いた笑笑」 ピカチュウの顔が“こう見えた”再現イラストに共感続々、464万表示
  7. /nl/articles/2411/20/news042.jpg 「腹筋崩壊」 ハスキーをシャンプー&パックしたら…… “予想外のハプニング”に「こ〜れは大変だわ」「沼にでも落ちたのかとwww」
  8. /nl/articles/2411/20/news216.jpg “歌姫”ののちゃん、6歳現在の姿に驚きの声「あれっ!?」「ビックリしてます!」 2歳で「童謡こどもの歌コンクール」銀賞受賞
  9. /nl/articles/2411/20/news041.jpg 黄ばみのある68年前のウエディングドレスを修復すると…… 生まれ変わった姿に「泣いた」「受け継ぐ価値のあるドレス」
  10. /nl/articles/2411/18/news107.jpg 走行中の車から同じ速さで後方へ飛び降りると? 体を張った実験に反響「問題文が現実世界で実行」【海外】
先週の総合アクセスTOP10
  1. 「飼いきれなくなったからタダで持ってきなよ」と言われ飼育放棄された超大型犬を保護→ 1年後の今は…… 飼い主に聞いた
  2. ドクダミを手で抜かず、ハサミで切ると…… 目からウロコの検証結果が435万再生「凄い事が起こった」「逆効果だったとは」
  3. 「明らかに……」 大谷翔平の妻・真美子さんの“手腕”を米メディアが称賛 「大谷は野球に専念すべき」
  4. まるで星空……!! ダイソーの糸を組み合わせ、ひたすら編む→完成したウットリするほど美しい模様に「キュンキュンきます」「夜雪にも見える」
  5. 妻が“13歳下&身長137センチ”で「警察から職質」 年齢差&身長差がすごい夫婦、苦悩を明かす
  6. 人生初の彼女は58歳で「両親より年上」 “33歳差カップル”が強烈なインパクトで話題 “古風を極めた”新居も公開
  7. 「ごめん母さん。塩20キロ届く」LINEで謝罪 → お母さんからの返信が「最高」「まじで好きw」と話題に
  8. 互いの「素顔を知ったのは交際1ケ月後」 “聖飢魔IIの熱狂的ファン夫婦”の妻の悩み→「総額396万円分の……」
  9. ユニクロが教える“これからの季節に持っておきたい”1枚に「これ、3枚色違いで買いました!」「今年も色違い買い足します!」と反響
  10. 中央道から「宇宙戦艦ヤマト」が見える! 驚きの写真がSNSで注目集める 「結構でかい」「どう見てもヤマト」 撮影者の心境を聞いた
先月の総合アクセスTOP10
  1. 50年前に撮った祖母の写真を、孫の写真と並べてみたら…… 面影が重なる美ぼうが「やばい」と640万再生 大バズリした投稿者に話を聞いた
  2. 「食中毒出すつもりか」 人気ラーメン店の代表が“スシローコラボ”に激怒 “チャーシュー生焼け疑惑”で苦言 運営元に話を聞いた
  3. フォロワー20万人超の32歳インフルエンサー、逝去数日前に配信番組“急きょ終了” 共演者は「今何も話せないという状態」「苦しい」
  4. 「顔が違う??」 伊藤英明、見た目が激変した近影に「どうした眉毛」「誰かとおもた…眉毛って大事」とネット仰天
  5. 「ごめん母さん。塩20キロ届く」LINEで謝罪 → お母さんからの返信が「最高」「まじで好きw」と話題に
  6. 星型に切った冷えピタを水に漬けたら…… 思ったのと違う“なにこれな物体”に「最初っから最後まで思い通りにならない満足感」「全部グダグダ」
  7. 「泣いても泣いても涙が」 北斗晶、“家族の死”を報告 「別れの日がこんなに急に来るなんて」
  8. ジャングルと化した廃墟を、14日間ひたすら草刈りした結果…… 現した“本当の姿”に「すごすぎてビックリ」「素晴らしい」
  9. 母親は俳優で「朝ドラのヒロイン」 “24歳の息子”がアイドルとして活躍中 「強い遺伝子を受け継いだ……」と注目集める
  10. 「幻の個体」と言われ、1匹1万円で購入した観賞魚が半年後…… 笑っちゃうほどの変化に反響→現在どうなったか飼い主に聞いた