連載打ち切りで失意の漫画家、自分が描いたキャラに勇気づけられて立ち直る話に応援の声

自分の生み出したキャラが救いとなりはじまる復活ストーリー。

» 2018年12月09日 10時30分 公開
[林美由紀ねとらぼ]

 漫画家や小説家などは、どうしてもその作品の人気によって連載や単行本化の継続や打ち切りが決まってしまうもの。漫画家のコハラモトシさんは自身の漫画の連載が打ち切りになると連絡を受けた一人でした。しかし失意のどん底にいたとき、自分の描いたキャラクターに助けられ、心の復活を遂げた――その過程を描いた漫画にTwitterで応援の声が集まっています。

オツカレちゃん08 連載打ち切りの連絡を受け、一気に自分を見失う作者でしたが――(画像提供:@kohara_motoshiさん

 本当は獲物を殺したいのについ癒(いや)してしまう残念な死神「オツカレちゃん」を描いた漫画『死神見習!オツカレちゃん』。作者のコハラモトシさんはある日、同作の連載の打ち切りを告げられます。まるで死亡宣告を受けたかのようにショックを受け、自分を見失い、漫画を描けなくなってしまいました。

 ところが1日中何もせず落ち込んでいたとき、何げなく自分の漫画を読み返します。オツカレちゃんは「死んでも諦めない」を信条に、毎回やることなすこと報われず残念な結果になってしまうけれど、くじけず頑張っている。なのに自分はこうやって落ち込んでいるだけでいいのか……だんだんコハラモトシさんはオツカレちゃんに叱られたような気になってきます。


オツカレちゃん01 連載打ち切り


オツカレちゃん02 自分が生んだキャラクター、オツカレちゃんに救われる

 自分の作品ではどんなときも諦めないキャラクターを描いておきながら、自分はただ落ち込むだけ。これでは思いを込めて生み出したキャラクターにウソをついていることになる。そう思ったコハラさんはこの逆境を前向きに捉えるようになります。打ち切りという逆境から連載復活という大逆転ができたら、オツカレちゃんを通して描きたかった「諦めない心」を自身で体現できる。早速Twitterで行動を起こします。


オツカレちゃん03 自分で描いた前向きなキャラクターにウソをつきたくない


オツカレちゃん04 逆境からの大逆転を目指して行動を起こすコハラさん

 それは「超重要なお知らせ」と、現在の打ち切り間近の状況を漫画で報告したもの。オツカレちゃんは次の2巻で終わるかもしれない、でも今から単本が売れて重版にでもなればきっとオツカレちゃんは復活できる……。読者やフォロワーに向けて、ツイートの拡散、単行本の購入、宣伝して欲しいと素直にお願いした内容でした。するとなんと単行本の売上が伸び、現在までは連載復活の可能性が見える段階まで来たそうです。何事もやってみるものだ…‥!


オツカレちゃん05 当時の「超重要なお知らせ」。実はオツカレちゃんの単行本の売り上げが厳しい


オツカレちゃん06 まだやりたいことがある


オツカレちゃん07 死んでも諦めない!


オツカレちゃん08 コハラさんからフォロワーさんや読者に宣伝や購入をお願い

 連載打ち切りの連絡が来たときのショックは計り知れません。でも、そこで終われないと奮起できたコハラさん自身の作品やキャラクター、そして、読者やファンのみなさんのパワーで、この逆境を乗り越えようとしているのがまさに今! この一連の流れに共感した読者からは「復活を楽しみにしている」「自分も励まされた」など応援メッセージが届いています。


オツカレちゃん12 死神見習! オツカレちゃん12月7日に2巻発売!

 作者コハラモトシ(@kohara_motoshi)さんの「死神見習! オツカレちゃん」は「まんがライフSTORIA」で読むことができます。12月7日には単行本『死神見習! オツカレちゃん』2巻が発売されました。

画像提供:コハラモトシ(@kohara_motoshi)さん



Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

昨日の総合アクセスTOP10
  1. /nl/articles/2404/25/news174.jpg 身長174センチの女性アイドルに「ここは女性専用車両です!!!」 電車内で突如怒られ「声か、、、」と嘆き 「理不尽すぎる」と反響の声
  2. /nl/articles/2404/26/news154.jpg 元「AKB48」メンバー、整形に250万円の近影に驚きの声「整形しすぎてて原型なくなっててびびった」
  3. /nl/articles/2404/21/news011.jpg 小1娘、ペンギンの卵を楽しみに育ててみたら…… 期待を裏切る生き物の爆誕に「声出して笑ってしまったw」「反応がめちゃくちゃ可愛い」
  4. /nl/articles/2404/12/news174.jpg 築年数不明の平屋にある、ボロボロ床板をはがしてみたら…… 発覚したヤバい事実に「ビックリ!」「大丈夫でしたか?」心配と驚きの声
  5. /nl/articles/2404/26/news022.jpg ママの足にくっつく生後7カ月の赤ちゃん、甘えてるのかと思いきや…… 計算された行動と「ちいこい後ろ姿がかわいすぎ」て目が離せない
  6. /nl/articles/2404/25/news016.jpg 「電車の中で見ちゃダメ」「笑ったww」 実家からLINE「子ヤギがすばしっこくて捕まらない」→送られてきた衝撃姿が320万表示!
  7. /nl/articles/2404/25/news069.jpg “作画軽減ガンダム”をガンプラで作成 → 使用パーツも最小限の再現ぶりに「完全に一致」「部品軽減ガンダム」
  8. /nl/articles/2404/23/news090.jpg 誰も教えてくれなかった“裁縫の裏ワザ”が目からウロコ 200万再生のライフハックに「画期的」と称賛【海外】
  9. /nl/articles/2404/18/news134.jpg 21歳の無名アイドル、ビジュアル拡散で「あの頃の橋本環奈すぎる」とSNS騒然 「実物の方が可愛い」「見つかっちゃったなー」の声も
  10. /nl/articles/2404/26/news024.jpg 0歳赤ちゃん「(ママ来たっ!)」→喜びが抑えきれなくて…… 尊すぎるダンスが300万再生「心が浄化されていく」「朝から癒やされました」
先週の総合アクセスTOP10
  1. 小1娘、ペンギンの卵を楽しみに育ててみたら…… 期待を裏切る生き物の爆誕に「声出して笑ってしまったw」「反応がめちゃくちゃ可愛い」
  2. 富山県警のX投稿に登場の女性白バイ隊員に過去一注目集まる「可愛い過ぎて、取締り情報が入ってこない」
  3. 2カ月赤ちゃん、おばあちゃんに少々強引な寝かしつけをされると…… コントのようなオチに「爆笑!」「可愛すぎて無事昇天」
  4. 異世界転生したローソン出現 ラスボスに挑む前のショップみたいで「合成かと思った」「日本にあるんだ」
  5. 【今日の計算】「8+9÷3−5」を計算せよ
  6. 21歳の無名アイドル、ビジュアル拡散で「あの頃の橋本環奈すぎる」とSNS騒然 「実物の方が可愛い」「見つかっちゃったなー」の声も
  7. 1歳赤ちゃん、寝る時間に現れないと思ったら…… 思わぬお仲間連れとご紹介が「めっちゃくちゃ可愛い」と220万再生
  8. 業務スーパーで買ったアサリに豆乳を与えて育てたら…… 数日後の摩訶不思議な変化に「面白い」「ちゃんと豆乳を食べてた?」
  9. 祖母から継いだ築80年の古家で「謎の箱」を発見→開けてみると…… 驚きの中身に「うわー!スゴッ」「かなり高価だと思いますよ!」
  10. 「ゆるキャン△」のイメージビジュアルそのまま? 工事の看板イラストが登場キャラにしか見えない 工事担当者「狙いました」
先月の総合アクセスTOP10
  1. フワちゃん、弟の結婚式で卑劣な行為に「席次見て名前覚えたからな」 めでたい場でのひんしゅく行為に「プライベート守ろうよ!」の声
  2. 親が「絶対たぬき」「賭けてもいい」と言い張る動物を、保護して育ててみた結果…… 驚愕の正体が230万表示「こんなん噴くわ!」
  3. 水道検針員から直筆の手紙、驚き確認すると…… メーターボックスで起きた珍事が300万再生「これはびっくり」「生命の逞しさ」
  4. フワちゃん、収録中に見えてはいけない“部位”が映る まさかの露出に「拡大しちゃったじゃん」「またか」の声
  5. スーパーで売れ残っていた半額のカニを水槽に入れてみたら…… 220万再生された涙の結末に「切なくなった」「凄く感動」
  6. 桐朋高等学校、78期卒業生の答辞に賛辞やまず 「只者ではない」「感動のあまり泣いて10回読み直した」
  7. 「これは悲劇」 ヤマザキ“春のパンまつり”シールを集めていたはずなのに…… 途中で気づいたまさかの現実
  8. 「ふざけんな」 宿泊施設に「キャンセル料金を払わなくする方法」が物議 宿泊施設「大目に見てきたが厳格化する」
  9. がん闘病中の見栄晴、20回以上の放射線治療を受け変化が…… 「痛がゆくなって来ました」
  10. 食べ終わったパイナップルの葉を土に植えたら…… 3年半後、目を疑う結果に「もう、ただただ感動です」「ちょっと泣きそう」